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ブログカテゴリー » 西淀川区地域の話題

タンデム自転車で西淀川フィールドワーク(8/5)

※「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の記事の転載です。

長い梅雨が明けて、とうとう本格的に夏が到来した8月5日、タンデム自転車を利用した西淀川フィールドワークを実施しました。

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西淀川区社会福祉協議会の職員研修としての4人の参加者に加え、区役所にお勤めのMさんも参加されました。
区社協の業務は西淀川区の全域にかかわりますが、普段はなかなか行く機会のない矢倉緑地公園をルートに盛り込んで、地域の歴史を楽しく学びたい、というご要望です。

まずは10時半、あおぞらビルに集合。藤江からオリエンテーションとして、今日の全体の行程説明と自己紹介の時間をとりました。その後、栗本から西淀川区の歴史について、30分ほど講義しました。仕事で西淀川に通って来ているみなさんには、始めて聞かれるお話も多かったようです。

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それからタンデム自転車の乗り方を練習してフィールドワークに出発です!

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みなさん、初めての経験で最初はとまどっておられましたが、合間合間に地域情報を解説しながら、矢倉海岸まで向かいました。特に西淀川の水害の危険性と大気汚染公害について学んでいただくために、関連するスポットで解説をします。

淀の大放水路(姫島立坑)

淀の大放水路(姫島立坑)

エルモ・環境局西淀工場

エルモ・環境局西淀工場

水防碑。この近くで昼食を購入。講義で説明した国道43号線の現状も確認しました

水防碑。この近くで昼食を購入。講義で説明した国道43号線の現状も確認しました

淀川堤防から福の船溜まりの説明

淀川堤防から福の船溜まりの説明

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矢倉緑地公園は、大気汚染対策緑地でもあります

公園の木陰でお昼休憩。暑さもあって、結構みんな疲れてます!

公園の木陰でお昼休憩。暑さもあって、結構みんな疲れてます!

矢倉海岸でお昼を食べたら、帰りは「なにわ自転車道」などを活用したルートを走りました。

福の船溜まりの手前から西島川沿いに北上、神崎川沿いに「なにわ自転車道」が整備されています

福の船溜まりの手前から西島川沿いに北上、神崎川沿いに「なにわ自転車道」が整備されています

左手の赤い看板にルートなどが示されています。東淀川まで続いています

左手の赤い看板にルートなどが示されています。東淀川まで続いています

途中、白天宮の近くで、西淀川区地域活動協議会の福町の樋口会長に偶然、お会いしました。せっかくだから、ということで白天宮の境内に入ってお参りに。

白天宮は、神崎川の船溜まり浮かぶように鎮座されています

白天宮は、神崎川の船溜まり浮かぶように鎮座されています

巳さん(白蛇)がお祀りされています

巳さん(白蛇)がお祀りされています

さらに、白天宮の庵の中で、樋口会長から、2018年の台風のときのお話を伺いました。神崎川の水位が上がる中、水防団として千北大橋の水門を閉めに来たこと、無事に水門を閉めて白天宮の様子を見に来たところ浸水していて、置いてあった機材に損害があったこと。今は、庵をきれいに建て替えたので、地域の人と、もっと多くの人に訪れてほしいと思っているといったお話を聞かせてくださいました。地域の方から直接お話を伺う機会となり、参加者のみなさんには印象深いものになったようです。

「社協の仕事は大切やで!」と話される樋口会長(左から2人目)

「社協の仕事は大切やで!」と話される樋口会長(左から2人目)

その後、再び神崎川沿いを東に向かい、国道2号線を過ぎたあたりで右折し、緑道に入ってあおぞら財団に戻りました。ルートの8割ぐらいは自転車専用道で、タンデム初心者のみなさんにも安心して走っていただけたようでした。

ほとんどのルートが自転車道です。ぜひ走ってみてください!

ほとんどのルートが自転車道です。ぜひ走ってみてください!

最後に、あおぞらビルに戻って、感想の共有です。
区社協の佐藤さんから「歴史を知ることは、地域の人とコミュニケーションをとる上でとても大切です。社会福祉協議会の仕事は、人と出会うことなので、今日の学びを仕事に活かしてほしいです」とご挨拶いただき、プログラムを終了しました。
今日の学びが、みなさんのお仕事に役立つことを願っています!(栗本)

参加者の感想
◆四国出身なので、大阪市=都会というイメージだったけれど、西淀川は昔は田園風景が広がっていたと知って驚いた。タンデム自転車は慣れるまでは大変でしたが、最後は二人でこいでいることを忘れるぐらい、一体感があって、楽しかったです。
◆普段、業務で行かない地域をまわれたので「西淀川区ってこんなに大きかったんだ」と感じました。樋口会長のお話を聞いて、防災について地域の方々がこんなに活動をされているのかと知りました。講義の中での公害も、子どもが空を灰色と思っていたというほどひどかったとは知らなかったです。地域のみなさんの努力でここまできれいになったんだと痛感しました。
◆生活をよくしたいと工場化が進んだ結果、公害になってしまったけど、困っていることをどうにかしようと声をあげた先人たちがいたから今がある。地域の歴史を知りたいと思っていましたが、知らないままではわからないことを学べてよかったです。今日は区社協のインターンとして参加しましたが、タンデムは2人で乗るので、いろいろお話もできてよかったです。
◆ずっと矢倉には行ってみたかったので参加できて本当によかったです。あおぞら財団のことも、どんな活動をされているか知らなかったので、いい機会になりました。

※あおぞら財団は「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」の事務局です。
タンデム自転車のレンタルをおこなっています。詳しくは下記連絡先まで。
大阪でタンデム自転車を楽しむ会
【HP】http://www.tandem-osaka.com/
【FB】http://www.facebook.com/osaka.tandem
〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階(あおぞら財団内)
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

大阪府環境教育用教材「大阪の環境、温故知新」に資料を提供しました

大阪府が「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて制作した環境教育用教材「大阪の環境、温故知新~過去から学び、未来を変えていこう」に、あおぞら財団が所蔵する資料提供や情報提供を行いました。

動画はコチラ

詳細はコチラ

大阪府動画スクショ_治療中の子ども

大阪府動画スクショ_水質汚濁

大阪府動画スクショ_地域再生

この教材では、冒頭で典型七公害を紹介、戦前の大阪が「水の都」であるとともに「煙の都」でもあったことにも触れ、後の高度経済成長期へとつながる歴史を振り返ります。
そして、かつての深刻であった大阪の公害問題の代表的なものとして、大和川の水質汚濁/大阪湾の赤潮問題/大阪国際空港(伊丹空港)の騒音問題/西淀川公害の4つが挙げられています。

西淀川公害については、大気汚染公害裁判に先立つ、地域での取り組みも紹介されています。
大阪市が独自に西淀川区公害特別機動隊を配置し、工場の実態把握と改善指導を行ったこと(1970年)や、
1973年に企業の寄付を財源として「大阪市公害被害者の救済に関する規則」ができたことなども説明されています。
これらの背景には、西淀川の公害患者が声を挙げたことがありました。

その後、西淀川の汚染物質を環境基準以下にすることと損害賠償などをもとめて、
1978年に提訴された西淀川公害訴訟ですが、21年を経た後、国・企業などと和解。
その意義を「公害地域再生という新しいステージを切り開いた住民訴訟として代表的な事例となりました」と説明しています。

教材の後半では、現在の環境問題が紹介され、
2030年までに達成がめざされている「持続可能な開発目標:SDGs」は
「『誰一人取り残さない』持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現をめざすもの」と、紹介されています。
公害問題が、SDGsの原点であることがわかる内容となっています。

ぜひ授業などでご活用ください。

―――
■映像内容:ロング版(20分10秒)
1 オープニング(1分24秒)
  環境問題・公害とは何か

2 深刻であった大阪の公害問題(5分44秒)
  (1)大和川の水質汚濁、(2)大阪湾の赤潮問題、(3)大阪国際空港(伊丹空港)の騒音問題、(4)西淀川公害について

3 大阪の公害に対する取組み(5分36秒)
  (1)大和川の水質汚濁、(2)大阪湾の赤潮問題、(3)大阪国際空港(伊丹空港)の騒音問題、(4)西淀川公害に対する府民・事業者・行政の取組みについて

4 過去から学んだ今後必要な環境保全活動(6分33秒)
  気候変動・海洋プラスチック問題の状況と対策

5 エンディング(49秒)
  未来のために私たちにできることは何か

※映像はダイジェスト版(54秒)/ショート版(17分00秒)/ロング版(20分10秒)/英語版(20分10秒)の4種があります。

「おもろいわ西淀川」発! 基礎写真講座を開催します。

日程を下記のとおり変更しました。

9月6日(水)10:00~12:00

参加ご希望の方は、事前にお申込みください。

「おもろいわ西淀川」再始動します!

 

以前、あおぞら財団では、西淀川の“おもろいわ”を掘り起こして楽しむ試みを、地域で、ウェブ上で、企画してきました。

ウェブサイト    http://aozora.or.jp/omoroiwa/

Facebookページ https://www.facebook.com/omoroiwa

それは西淀川の大気汚染公害の経験を「なかったこと」にするのではなく、西淀川のまるごとを受けとめて誇りを持って暮らしたい、そのために西淀川の良さや面白さを共有したいという思いからです。

西淀川の魅力を再発見しよう!と、この「おもろいわ西淀川」を再び始動することになりました。まず、第一弾として8月24日(木)9月6日(水)に基礎写真講座を開催します。写真を撮る基本や、ちょっとしたコツを西淀川在住のプロに教えてもらいましょう!素敵な写真が撮れたらfacebook「おもろいわ西淀川」で発表してみませんか?

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日時  2017年8月24日(木)9月6日(水)

場所  あおぞらビル3階グリーンルーム

時間  10:00~12:00

対象  小学校高学年から大人向け

持物  普段お使いのカメラ・スマートフォン

定員  15名(先着順)

受講料 無料

講師  藤原武志さん  プロフィール 大阪の編集プロダクション、出版社を経て、現在、藤工作所代表。雑誌や広報紙の制作ほか、WEBや舞台、地域活性など幅広い分野で活動を行っている。

お申込み、お問い合わせはFAXか電話でお願いいたします。その際、お名前、ご連絡先(電話番号、メールアドレス)お子様が参加の場合はお子様のお名前、年齢もお知らせください。

あおぞら財団(公益財団法人公害地域再生センター)
〒555-0013大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4F
TEL:06-6475-8885 FAX:06-6478-5885
webmaster@aozora.or.jp

ユネスコスクールのみなさんが資料館を訪問しました(6/25)

6月25日(土)にユネスコスクールに参加している高校生4名と、教員2名、計6名の方がエコミューズに訪問しました。

ユネスコスクールに参加している高校生の方々は、今度日中韓3カ国で行われる国際会議で発表があるそうです。大阪の高校生のみなさんは『スカイ(大気)』を議題にスピーチとディスカッションがあり、どのような大気汚染が大阪にあったかを学習するためにエコミューズへ来て下さいました。

いろいろな立場の方がいたことを知ってもらおうと、展示パネルを見ていただきました。みなさん、真剣な様子で展示パネルを見ていました。展示パネルはいろいろな立場の人の思いや行動などが記載されています。納得をした表情を浮かべて眺めたり、引率の教員の方と話し合う姿が目に付きました。また、ぜん息患者の軌道組織の変化を手で触って分かる展示物には驚いていました。喘息発作状態は触るととてもかたく、どれほど呼吸がしにくかったか分かりやすかったと思います。
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その後、エコミューズ所蔵のDVDを見ました。西淀川大気汚染では工場からの煙だけではなく、車からの排気ガスも大きな論点となりました。今回、日中韓での国際会議では車からの排気ガスも論点になりそうとのことで、複合大気汚染についてのDVDを見ました。患者さんの生活や言葉一つ一つに高校生の皆さんは思うこともあったようで、その後ユネスコスクールの皆さんで話し合っている時にDVDを見れて良かったとの言葉もありました。

今回は短いパネル展示の閲覧と、DVDの閲覧のみとなりました。そのため、7月にもう一度あおぞら財団へ来てフィールドワークなど、もっと詳しい研修を行う予定となっております。

国際会議で話をする時に、少しでも西淀川公害の話をきっかけに中国や韓国の学生さんとディスカッションを行い、その時のお話を聞かせてもらえたら嬉しいなと思いました。

(松ヶ平)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,西淀川区地域の話題,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2016年6月29日5:39 PM

歩こう!中島大水道あとを~西淀川編~を開催しました!

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姫嶋神社で集合写真

 

5/31(日)、「中島大水道マップ」完成記念として、お披露目まち歩きを開催しました。

このマップは「中島水道サロン」が作成したものです。

「地域の歴史をもっと多くの人に学んでもらおう!」と、3年前から西淀川区・淀川区・東淀川区の3区の有志が集まり、昔の写真や情報を持ち寄って話し合いを重ね、このたびようやく完成しました!!
(中島大水道や「中島水道サロン」の詳細は、コチラ

今回の西淀川編では、阪神「福」駅で集合し、淀川の土手の上にある「大塚切れ洪水碑」を見学してから、上流へ遡るコースを歩きました。

右の土手の途中にあるのが石碑。左の福の町がかなり低いことがわかります。

右の土手の途中にあるのが石碑。左の福の町がかなり低いことがわかります。

交通量が割りと多いので車に気をつけながら仁勇さんの解説を聞きます。

交通量が割りと多いので車に気をつけながら仁勇さんの解説を聞きます。

1916(大正6)年9月末、豪雨のため現在の高槻市大塚の堤防が決壊し、大塚の大半と東淀川区、淀川区、西淀川区の一帯は一ヶ月以上も泥の海になりました。それをこの地点の堤防をわざと切ることで淀川に排水した、住民の水との闘いの歴史を刻んだ石碑です。

この後、北東に中島大水道跡を遡っていきます。

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何気なく歩いているとわかりませんが、姫島公園近辺までまっすぐな道で、人為的に掘り抜いた水道跡ということを体感できます。

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歴史ある姫嶋神社では、神社の由来や万葉歌碑を見学。

そしていよいよ、西淀川区民の憩いの場、大野川緑陰道路に入ります。

「中島大水道跡の碑」で、仁勇さんの解説。

「中島大水道跡の碑」で、仁勇さんの解説。

ECOまちネットワーク・よどがわ会長の一栁さんからもお話が。中島大水道を開削した庄屋さんの一人のご子孫です。

仁勇さんと、ECOまちネットワーク・よどがわ会長の一栁さんのお二人のかけあいで話題は広がります。右側の参加者の中央、杖をついている方が一栁さん。中島大水道を開削した庄屋さんの一人のご子孫です。

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まち歩きの後は、あおぞら財団に戻って、今日、歩けなかった道の解説を伺いました。

事前の天気予報では雨の心配もありましたが幸い晴れて、ちょっと暑いほどでしたが、トラブルなく終わることができました。
いくつか感想をご紹介します。

・散歩やウォーキングでよく利用する緑陰道路ですが、大野川の歴史も知る機会だと思って参加しました。今日は3ヶ所見て歩いて、普通は「フーン」と通り過ぎるのを説明してもらって興味を持ちました。西淀川区民となって、ほぼ43年になり、子どもたちは故郷ですからもっとよく知って、まちづくりにも参画したいと思います。(西淀川区)

・車ですーっと通っていた道にも歴史があることに気付かされ、大阪の土地の人々の暮らしが思われた。(淀川区)

・西淀川における、住民参加型のまちづくりが、江戸時代に行われていたと知って、エネルギーの要る活動を反対意見もあるなか協力を得て成しとげてすごいなと思った。犠牲になった方もいると聞いて、すんなり進まず悲しい話だとも思った。専門的な話や、土地勘のいる話にはついていけず、もっと勉強しなければならないとも思った。また、今の時代には協力するベースが江戸時代のようにあるのかなぁと疑問に思った。(東淀川区)

・昔の庄屋さん3人で海へと流す水路を掘ったことに感激です。昔の中島水道跡地を見て良かったです。次回も参加できたら参加したいと思います。(西淀川区)

・毎日の散歩道が昔川だったことや、現在までのいきさつを知りたかった。(西淀川区)

・仁勇さん、一栁さんの話がとても興味を呼びました。(淀川区)

次回、新大阪編は6月27日(土)14時~16時。
集合場所は、新大阪駅3階中央入り口〈新幹線改札口〉付近の「千成ひょうたん前」です。
詳しくは、コチラ

マップは頒価200円で販売しています。

まち歩き参加・マップ購入については、FAXまたはE-MAILであおぞら財団まで。

FAX:06-6478-5885
Eメール:webmaster@aozora.or.jp

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