第1章 1 戦後初期、区画整理後の上空写真(御幣島町)

項目詳細
表題戦後初期、区画整理後の上空写真(御幣島町)
作成年月日1955
作成者(差出人)
受取人
出所山崎光信氏
出所番号
受入番号
資料番号
書籍版掲載番号書籍5
内容

都市型工業地域の実情を知る上で貴重な記録である。
中心に見えるのは琺瑯工場。一つの区画の大部分を占めている。煙突は、鉄板を塗装して焼くため(800度から1000度)竈を必要とし、そのために建てられた。その上手左側の区画は製菓会社。ここはグリコに製品を納めていた。その上側(=東側)は当時の中島水道(現在緑陰道路)。両岸に設置された道路の内、その西側が見えている。すぐ近くには歌島中学校も建てられていた。
 写真には、道路の角などに平屋建てとか2階建ての建物が見えるが、これは、1968年度住宅地図によれば、そこに大勢の住民が暮らすアパートのようなものであり、居住空間は、正確にはわからないが、狭小なものだったことがうかがわれる。なお、写真の視野からは外れているが、2家族が1軒ずつに組み合わされた住宅もある。これは、はるかにゆったりとした建造である。工業地として開発されていった地域には、おそらく会社経営者家族・従業員家族そして住宅地としてこの地域に住むようになった住民などがあり、多様な構成になっていたことをうかがわせる。この写真の裏側には1955年に撮影したことが記されている