資料館だより46号(2013年11月号)を発行しました。

資料館だより46号を発行しました。

エコミューズやあおぞら財団に配架しています。

 

資料館だよりNo.46(2013年11月号)

No.46表No46裏

 

 

PDF版はこちらからどうぞ。

資料館だより46号表

資料館だより46号裏

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わくわく広げよう公害資料館の”わ” 公害資料館連携フォーラムin新潟

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1-2わくわく広げよう公害資料館の”わ” 公害資料館連携フォーラムin新潟

詳細はまた追ってお知らせいたします

 

 

 

日程:2013年12月7日(土)13:00~8日(日)15:00

場所:新潟市万代市民会館(〒950-0082 新潟市中央区東万代町9番1号 電話:025-246-7711)

主催:公害資料館ネットワーク

共催:環境省、新潟県(申請中)、新潟市

後援:新潟県教育委員会、新潟市教育委員会、(公社)日本環境教育フォーラム

事務局:公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)

環境省「平成25年度 地域活性化を担う環境保全活動の協働取組推進事業」全国事業

 

<背景・目的>

公害を学ぶというと「語り部の話を聞く」「展示を見る」「資料を読む」「現地を歩く」…様々な方法があります。公害があった各地で、資料館やNPOにより地域の実情に合わせた活動が多彩に展開されています。しかし、公害問題が十分に伝わっているのか、地域再生との連動や、語り部の高齢化など課題は山積みしています。今回のフォーラムでは、各地の取組みを共有し、資料館の"わ"を広げて、これからの「新しい公害教育」を模索します。

 

<.基調講演>

染川香澄さん(ハンズ・オン プランニング代表)

 

<分科会>

分科会① 参加型展示のあり方を考える

分科会② 公害発生地における地域再生について(1日目)

       今日の日本における地域再生について(2日目)

分科会③ 公害資料の収集・保存・整理の現状と課題(1日目)

       公害資料を活用した公害・環境教育にむけて (2日目)

分科会④ CSRと公害教育(資料館活用を中心に)

分科会⑤ 公害資料館の運営マネジメント

 

<展示>

各地の公害資料館、公害地域再生の活動をしている団体の紹介

 

参加希望者は、氏名・所属先・電話・FAX・住所・メールアドレス・参加希望の分科会・2日目のお弁当(阿賀野川流域の恵みたっぷり弁当)の有無を記入の上、事務局にお知らせください。

 

定員70名(先着順)

 

<申し込み方法>

メールにて

氏名、電話番号、FAX番号、所属、住所、メールアドレス、参加希望の分科会名(7日、8日)、お弁当の有無、交流会の参加の有無 についてお知らせください。

 

<事務局・連絡先>

公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)

〒555-0013 大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル4階

TEL06-6475-8885 FAX06-6478-5885  http://aozora.or.jp/

webmaster@aozora.or.jp

 

<公害資料館ネットワーク構成団体>(五十音順、2013年8月現在)

・尼崎南部再生研究室(あまけん)

・イタイイタイ病対策協議会 清流会館

・NPO法人名古屋南部地域再生センター(なごやあおぞらセンター)

・一般社団法人あがのがわ環境学舎

・一般社団法人水俣病センター相思社 水俣病歴史考証館

・公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)

・公益財団法人水島地域環境再生財団(みずしま財団)

・公害被害者総行動実行委員会

・国立水俣病総合研究センター 水俣病情報センター

・富山県立イタイイタイ病資料館

・新潟県立環境と人間のふれあい館―新潟水俣病資料館―

・水俣市立水俣病資料館

・四日市市環境保全課 四日市公害と環境未来館準備室

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おもろいわ西淀川 facebookページ始動!

西淀川のおもしろいところを紹介するおもろいわ西淀川

 

西淀川区にあるおもろい場所を見つけるべく、

あおぞら財団のインターン生が取材に出かけ、記事にしてくれました。

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発見したさまざまなおもろい場所は、facebook内のおもろいわ西淀川のページにアップしております。

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これから随時、記事をアップしていきますので、facebookアカウントお持ちの方はおもろいわ西淀川のページのページに是非、いいね!をお願いします。

 

みなさんも、西淀川区のおもろい場所発見されたらどしどし投稿してくださいね。

(水田)

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京都精華大学 環境教育実習「公害地域の今を伝える-大阪・西淀川大気汚染の地を訪ねて-」(9/5)

1 実習2日目
環境教育実習の2日目は、午前中に国土交通省近畿地方整備局大阪国道事務所(大阪国道事務所)の職員の方とのフィールドワーク、お昼にデイサービスセンター「あおぞら苑」の訪問、午後に西淀川公害の公害被害者の方々の聞取り調査を行いました。
2 国道43号線周辺のフィールドワーク
午前中のフィールドワークでは、出来町駅で大阪国道事務所の辻脇さん、大田さんから道路公害の概要、これに対する行政の取組み等について説明がありました。

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その後、国道43号線沿線でどのような環境対策が行われているか見て回りました。
まず見学したのは、沿道に設置されている大気常時観測局。沿道の大気汚染の状況等を常時測定しています。次に見学したのは、光触媒が塗布された壁です。光触媒の酸化還元反応により、窒素酸化物を分解することで大気の汚染を軽減します。国道43号線の交通量は約8万台。この光触媒技術によって、そのうち60台分が排出する窒素酸化物を削減する効果があるとの説明を受けました。
そのほか、内蔵の木製チップで二酸化炭素を吸着し、大気を浄化するピュア・プランター、窒素酸化物を吸着する高活性炭素繊維、低騒音舗装が施された道路や、道路の壁上部に取り付けられた減音装置を見学しました。行政も、さまざまな工夫により、道路公害の低減に取り組んでいる姿が伺えました。

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3 あおぞら苑にて
国道43号線沿線でのフィールドワークを終え、あおぞら苑に移動。あおぞら苑は、西淀川公害訴訟の原告らが、和解金を基に作った施設で、高齢の公害患者の日常生活を支援することや、近隣住民間のコミュニティー作りも目的としています。家庭的な雰囲気で、利用者の笑顔であふれた施設です。学生の皆さんは昼食を取った後、和気あいあいと利用者の方々と話していました。私も、施設利用者の輪の中に入り、いろいろとお話させていただいたのですが、「こういう施設はあまり好きではなかったが、ここは楽しいです。」とのこと。私も家に帰ってきたような気持ちになり、リラックスして過ごしました。

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4 公害被害者からの聞取り
午後からは、あおぞら財団に戻り、西淀川公害裁判の原告団に名を連ねていた和田美頭子さん、永野千代子さん、事務局の上田敏幸さんの話を伺いました。

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公害患者の方から語られる公害被害は、本当に生々しく、被害の深刻さを肌で感じました。また、「裁判を通じてつらかったことはあったか」との質問に対し、「とにかく必死で、つらいとかそんなことを考えている余裕はなかった」との答えが返ってきたとき、皆さんは、文字通り命がけで裁判に臨んでいたのだなと感じ、皆さんの苦労を推し量りました。
最後に、学生の皆さん一人一人から感想を述べてもらいました。西淀川公害を自分のこととして考え、感想を述べる姿に、参加頂いた元原告の皆さんは、熱心に耳を傾けていました。

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5 2日間を終えて
2日間を通じて感じたのは、西淀川公害に対し、公害被害者、被告企業、裁判官、行政がそれぞれの立場で真剣に向き合い、公害の経験を今に生かそうとしている姿でした。特に、原告の皆さんが、裁判に勝ったのは地域の人に援助してもらったからこそで、世話になった人たちにも何かを返したいとの思いから、あおぞら財団の設立をしたとの話には、心が熱くなりました。
西淀川地区の空にあおぞらが戻ったのは、多くの方々が過去の反省に立ち、それぞれの思いを今につなげているからなのだと感じました。2日間、私にとっても本当に充実した実習になりました。この実習にかかわられた全ての方に心より感謝いたします。

国土交通省近畿地方整備局大阪国道事務所
http://www.kkr.mlit.go.jp/osaka/index.php

あおぞら苑
http://aozoraen.com/

2013年度インターン生 司法修習生 西谷祐亮

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京都精華大学 環境教育実習「公害地域の今を伝える-大阪・西淀川大気汚染の地を訪ねて-」(9/4)

1 実習初日
9月4日、5日、京都精華大学の学生6人が、あおぞら財団で環境教育実習を行いました。京都精華大学の井上有一先生とあおぞら財団は、これまでも新潟、富山、西淀川で、公害地域の今を伝えるスタディツアーを行ってきました。昨年からは、京都精華大学のカリキュラムの一環として、西淀川で環境教育実習を行っており、今年はその2回目です。
9月4日は、午前中に西淀川公害訴訟の担当裁判官であった井垣敏生先生の話を伺い、午後は、被告企業であった住友金属工業株式会社の流れを汲む新日鉄住金株式会社を訪れました。
2 井垣元裁判官の話
井垣先生は、第2次~4次西淀川公害訴訟を担当した裁判長で、現在は、弁護士の仕事だけでなく、立命館大学法務研究科で後進の指導にも当たっています。担当裁判官の話を聞けるとあって、学生だけでなく、訴訟の原告の方々、弁護団に加わっていた村松昭夫弁護士やあおぞら財団のスタッフなど、多くの方が井垣さんの話に聞き入っていました。

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西淀川公害訴訟は、西淀川地域に住む公害被害者らが、国、阪神高速道路公団、企業10社に対し損害賠償と汚染物質の排出の差止めを求めた裁判です。20年に及ぶ裁判の末、被告企業とは第2次~4次西淀川公害訴訟の1審判決前に和解が成立、国、阪神高速道路公団とは同判決後に和解が成立し、終結しました。井垣先生は、第2次~4次西淀川公害訴訟の1審判決で原告の損害賠償請求を一部認容し、道路公害で国の責任を初めて認めました。
西淀川大気汚染訴訟は、井垣先生にとっても思い入れの深い裁判だったようです。裁判を担当するかどうか聞かれたときに、4年間は転勤がないようにしてほしいことや、補充の裁判官をつけてほしい旨を申し入れたこと、裁判の記録は256冊にも及び、並べると15メートルもの長さになったこと、判決をほぼ書き終わった頃に原告らと被告企業との間で和解が成立したため、判決期日を3か月先に延ばして判決を書き直したことなど、裁判の際の苦労や思い出話の数々を披露しました。判決の本文が1494ページにも及んだ理由について、井垣先生は、控訴されたときに、判断が覆されないよう、国民の支持を得られるような判決とするためであったと述べていました。自分の判決でこの裁判を解決させるのだという井垣先生の強い決意を、私は感じました。

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質疑応答の時間では、学生から裁判に関する多くの質問がありました。また、村松弁護士が和解を進めていた当時の裏話を披露したり、原告団に加わっていた公害被害者が井垣先生の話にコメントしたりするなど、多くの方から発言がありました。その中でも、公害被害者の一人が、井垣先生に対し「あの時は、ありがとうございました。」と述べた場面が心に残りました。
3 新日鉄住金の訪問
午後は、西淀川大気汚染訴訟の被告企業だった住友金属工業(現新日鉄住金)の製鋼所を訪れました。新日鉄住金では、総務部総務室長の服部善彦さんから、製鋼所の概要の説明受けた後、製鋼所の中を見学しました。同製鋼所は、日本最大級の16,000tプレスを有し、その大きさに圧倒されました。また、こちらで製作される鉄道用車輪・車軸は、国内シェア100%を誇ります。普段乗っている電車の車輪ができていく様子に、思わず見入ってしまいました。

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工場見学が終わった後は、質疑応答が行われました。学生の皆さんからは、大気汚染対策、水質汚濁対策等の環境対策について質問がありました。それぞれの質問には、服部さんをはじめ総務部の皆様から、硫黄酸化物については、燃料を変えることで発生を抑えていること、窒素酸化物については脱硝装置、ばいじんについては集塵機で対応していることの説明や、水質汚濁対策等について水質汚濁防止法、瀬戸内法に基づき対策を講じていること等の説明がありました。質疑応答の中で、西淀川公害に話題が及んだ際、「水でも大気でも、同じことを繰り返してはならない。」と力強く述べられていたのが印象に残りました。

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井垣先生、新日鉄住金の皆様、お忙しい中ありがとうございました。

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京都精華大学
http://www.kyoto-seika.ac.jp/
新日鐵住金株式会社
http://www.nssmc.com/

2013年度インターン生 司法修習生 西谷祐亮

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学校の先生たちの研究会 視察受け入れ

8月10日(土)に、第52回全国教育科学研究会全国大会・大阪大会の視察を受入をしました。
主に大阪周辺で小学校、高校で教鞭をとられている先生6名が参加しました。

初めにあおぞら財団から、西淀川大気汚染公害についてと、財団の事業、特に環境学習の目的活動についてお話をしました。
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続いて、西口勲先生から、歌島中学校の理科クラブでの調査や、喘息児サマーキャンプといった、公害が深刻だった時代から、現在のあおぞら財団での取組についての報告、

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天野憲一郎先生は、外に出て、大野川緑道道路のフィールドワークです。
緑道の前身、中島大水道についての学習です。
練りに練った発問計画を携え案内をする天野先生。
暑い中でしたが、先生たちは熱心に参加していました。

(小平)

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資料館だより45号(2013年8月号)を発行しました。

資料館だより45号を発行しました。エコミューズやあおぞら財団に配架しています。

 

資料館だよりNo.45(2013年8月号)

(クリックで拡大します)

No.45表

No45裏

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都市型インタープリテーション講座 ②

都市型インタープリテーション講座

2013年7月13日~14日

前回からの続きの講座になります。

各自が考えたプログラムを受講生にお披露目です。

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最初に、前回の講座からの間に起きた出来ごとについて、語ってもらいました。

こういう雑談があることで、お互いの距離が近くなり、意見も言いやすくなります。

たかが雑談、されど雑談。雑談は大切なんですよ。

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トップバッターは栗本さん。

「一枚の絵、写真、そして1人の物語 産業の発展・環境を考える」と題し、

中国の小学生が書いた未来の絵を切り口に、西淀川の在日朝鮮人問題、公害病の問題に切り込んでくれました。

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相澤さんは、「まちは何でできている?交通手段のランキング」を披露しました。

世代別の交通手段について、みんなで考えました。

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小平さんは、「農業から都市化へ~失われたものを考える」と題し、

西淀川の地域が変遷していった様子を地図をもとに創造するというワークを行いました。

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天野さんは、「大野川緑陰道路を知ろう」ということで、

大野川緑陰道路に出て、感じて、歴史を学習するワークを実践しました。

一日目は、時間の関係もあって、全員分の課題を披露できなかったのですが、

頭で考えていたプログラム案を実践してみて、思うように人に伝わらなかったり、内容が盛りだくさん過ぎたり、

受講生は実践してみないとわからないことが多いと感じたようです。

二日目は、立命館大学のアメリカ人交換留学生を受け入れしたので、インタープリター研修の受講生にプログラムを披露してもらいました。様子はこちらです。

天野さんと小平さんにプログラムを披露していただいたのですが、

内容や、説明が前日の様子とは打って変わって、解りやすく、参加者とのやり取りを重視していました。

実践することで、プログラムがよりよくなっていくことを実感しました。

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受講生も、留学生と一緒に公害被害者のお話を聞いてもらいました。

午後からは、再びプログラムの披露です。

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大西さんは「西淀川の産業これ、面白いかも!?」を披露。

未来にあったらいいなぁという技術を参加者に考えてもらい、実際に西淀川で作られているロボットなどを紹介しました。

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最後は神原さん「あなたもテキスタイルデザイナー」

緑陰道路でとってきた葉を使って、エコバックに模様をつけていきました。

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みんなの作品は個性的ですよね。

最後に西村先生からチルデンのインタープリテーション6つの原則を紹介してもらいました。

最後に感想の共有です。

・ 自分は、大学院の研究で子どもたちに東大阪の町工場について学んでもらうことを実践として行うが、都市型インタープリターとしての役割を担っていきたい。

・ 西淀川にも町工場がたくさんあるので、東大阪と連携していくことができたら。

・ こうした技術は、本では学べない。

・ いろいろ参加していた時期があり、思い出すことができる。

・ 人権教育、環境を複合させた取り組みを行いたい

・ 兵庫での部落での取り組みのなかで、自分たちの生活保障だけでなく、環境のことを考えないといけないよねという話になっていて、そういうときにこういう自然体験のプログラムを取り入れたい

・ これからの研究の分野なんだろうということで、歴史的な分野をどうしたらできるんだろう。課題がみえた。

・ 5年生の教科書で出前を行ってきたが、機会があれば、緑道でもう少し挑戦していきたい

・ 大経大の学生とエコまちネットワーク、10年活動を行ってきたが、東淀川で大経大とその住民とこういう取り組みを行いたい

・ 津波のことを今やっているが、自分たちどこに逃げたらいいか分からない。(大経大での取り組み)これを使って防災をやれたらいいな。

・ 公害や地域のことを伝えていくなかで、簡単でシンプルな言葉でどのように深みを持たせて、相手に伝えるか、課題だなと思いました。

・ 伝えるときには、経験に結びつけたり、意識することが大事だな。

・ 子どもたちに伝えるとき、そのときは分からないかもしれないが、どう心に残っているかが重要じゃないか。

・ 都市型インタープリター、そもそも西淀川には社会矛盾が多いが、それをどう伝えて行けばいいか、なかなか伝えにくい、ということからスタートした。

・ 皆さんが考えてくれたプログラムを見て、そこが伝えにくいと思い込んでいたことに気付いた。

・ 街に出て楽しむこと、そこに戻って立ち返ることがすごく大切で、今回のプログラムを通じて、公害教育での新しい一場面ができたのではないかなと、目からうろこの4日間

・ あおぞら財団での経験(公害という問題と向き合うなかで)から、都市型インタープリターということを考えた場合、自然のことを伝えるだけでなく環境の持続可能性についても考えてもらえるように伝えていきたい

・ こうした取り組みを共に学び、互いに意見交換のできる仲間が大切、今回はそういう関係性ができているのがとってもいいですよね

・ この講座をふり返ると長かった。

・ 楽しいことっていうのが、人が関わってくる基本。

・ わかるということが楽しいこと、わかったら楽しいよね。きのうのイエス楽しいから興味持てますよね。そんな風に町のなかでの新しい発見や、気付きを楽しみながら伝えてほしい。

・ 都市型インタープリターについて考えみました。都市型インタープリターとは、都市の歴史や魅力、まちの知恵、都市にある自然、地質とか地形、水系、植生、生き物、とても重層的な自然、歴史とか文化、建造物、お寺や神社など。ムスク、博物館、美術館、図書館、道路や街路樹、近郊農村、食材とか伝送食材、生業、暮らし、アイデンティティ、

・ 可能性ってどんなことがあるのかな。

・ 自然的プログラムと社会的公正をどのように伝えるか、ここ(西淀川)では可能、つなぐことができる、

・ 都市型のエコツーリズム、淀川で漁師さんに、市民が役割を行うことができる、コーディネート、インタープリター、

この講座の経験を生かして、西淀川の街の魅力を伝えていく機会を増やしていきたいです。

(林)

地球環境基金助成事業として行いました。

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立命館大学国際企画課のフィールドワークを受け入れました(7/14)

7月14日(日)10:00~13:30、立命館大学国際企画課のプロジェクトで、アメリカからの交換留学生を含む学生約30名の研修を受け入れました。
今回お越しのみなさんは、「社会運動」というテーマで日本各地を7月いっぱいをかけて見学・学習される予定だそうで、西淀川へは日本の公害について学ぶということで来てくださいました。この後、広島の原爆ドームや東京の靖国神社にも行かれるそうです。
なお、この受け入れは、同日に開催されたインタープリター講座と連動して実施しました。

JR御幣島駅に集合し、歌島橋地下道で西淀川の地図を配布し、公害の概要を説明しました。そのまま、あおぞらビルへ移動し、公害と財団についてまとめたDVD「西淀川公害を闘う」「公害被害を語る」(日本語音声、英語字幕)を鑑賞し、西淀川公害裁判と運動の展開、あおぞら財団の取り組みについて説明しました。

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その後、全員で歌島橋交差点に移動し、国土交通省が行っている環境対策についてクイズ形式で参加者に学んでもらいました大気測定局の設置や植樹、交差点の地下道化などの対策がとられている一方で、いまだに基準値を超えるP.M2.5が観測されており、また地下道化によって横断歩道がすべて撤去されてしまうなど課題もあることを説明しました。車両通行量を優先する国交省の対策を変えるには、「クルマ社会からの転換」が何よりも必要だということを学んでもらえたのではないかと思います。

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続いて、「体験を通じて西淀川を知ろう!」ということで、「大野川緑陰道路でフィールドワーク」と「西淀川の原風景をイメージしよう」の2グループに分かれました。

緑陰道路に出たグループは、まず道路にどのような工夫がなされているかを歩きながら考えました。参加者は、歩行者・自転車の分離が色分けで分かりやすくなされていること、木々が植えられ、四季折々の自然の景観が見られること、住民の憩いの設備が置かれていることなど、公害地域再生の核の1つにこの緑陰道路があることを学びました続いて、解説の天野さん(資料館スタッフ)から、緑陰道路ができるまでの歴史について説明がありました。
江戸時代の農民たちによる中島大水道開削、公害による川の汚染、大阪市による高速道路化計画と住民による反対署名、そして緑陰道路の建設へ。参加者は、天野さんとのやり取りを通じて、この道路がたどっってきた歴史について学びました。
「農民たちが自らの手で開削した!市民の力で緑陰道路がつくられた!」という点を学生さんに向けて熱く語る天野さんの姿がとても印象的でした。

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「西淀川の原風景をイメージしよう」のグループは、あおぞらビルの屋上にあがり、梅田や高速道路の位置関係を地図を見ながら確認しました。そして、このあたりには今から100年前はどんな風景が広がっていたかを想像しました。
次に部屋に戻り、ワークショップ。「田んぼ、畑」から連想する子どものころの想い出を各自が紙に書いて張り出しました。かかし、かも、キャンプ、カエル、などいろんなキーワードやイラストが並びました。
そして、今の西淀川地域で子ども達が、自然に触れるにはどうすればいいかのアイデアだしをしました。屋上緑化や清掃などのアイデアが出されました。

「西淀川の原風景をイメージしよう」のグループは、あおぞらビルの屋上にあがり、梅田や高速道路の位置関係を地図を見ながら確認しました。そして、このあたりには今から100年前はどんな風景が広がっていたかを想像しました。

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次に部屋に戻り、ワークショップ。「田んぼ、畑」から連想する子どものころの想い出を各自が紙に書いて張り出しました。かかし、かも、キャンプ、カエル、などいろんなキーワードやイラストが並びました。そして、今の西淀川地域で子ども達が、自然に触れるにはどうすればいいかのアイデアだしをしました。屋上緑化や清掃などのアイデアが出されました。

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その後、全員で公害患者の山下明さんと奥さんの晴美さんのお話を聞きました。患者会事務局長の上田敏幸さんも同席してくださいました。
明さんから、故郷の大分から大阪へ出てきたときの西淀川の街の様子、公害病を発症したときのこと、自身の病気の苦しさと奥さんやお子さんたちの苦労、原告として裁判や患者会の活動に関わったことなど、自らの体験をお話しいただきました。
学生さんは、熱心にメモを取りながらお話を聞いていました。アメリカの学生さんも通訳を交えながら、時折大きく頷きながらお話を聞いていました。

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お話の後の質疑応答では、病気になってからの職場の対応や子育てに際しての苦労などについて質問がありました。晴美さんからは、体調が悪いにもかかわらず仕事に出て行く明さんのことがとても心配だったこと、また体調を崩し傍聴に行けない明さんの代わりに2人の幼い子を背負い、手を引いて裁判所まで足を運んだ経験などをお話いただきました。
上田さんが補足としておっしゃった、公害被害によって、失業や離婚したり、結婚できなかったりと人生の幸せを奪われた人もいるという言葉にとても重みがありました。

裁判や患者会の運動についての質問に、明さんは当初は自分の苦しさを裁判所や役所などに分かってもらえない苦しさがあったとお答えになりました。しかし、ご夫妻とも、周りの人たちに支えられてここまでやって来れた、みんなで取り組んだからこそ解決できたということを強調されていました。
改めて、裁判や運動、患者会活動の必要性・重要性を認識しました。

また、これまで「四大公害病」など言葉としては知っていたが、今も苦しんでおられる方がたくさんおられるということを知り、公害は過去のものではなく現在の問題として自分も考えていきたい、運動など「外的アプローチ」によって問題が解決する側面があるが、1番大事なのは環境省など国や役所が内側から変わるだと思う、という感想・意見が出されました。
公害の問題を「教科書の中の出来事」から「自分たちが生きる現在の社会の問題」としてとらえ直すこと、「問題解決のためにどのようなことが必要か」を自分なりに考えることの大切さを学んだからこその感想・意見だと思います。これを聞いて、学生さんたちが短時間の中で主体的に学んでくれたことをうれしく思いました。
上田さんからは、現在行われている補償・救済制度の内容やその継続を求めて現在も全国の公害被害者が環境省などに対して交渉を続けていることが紹介されました。

当日は、非常に暑い中、またタイトなスケジュールにもかかわらず学生さんたちは熱心に取り組んでくれました。公害の問題を現在進行形の問題、自分たちの生活に関わる問題として考えてもらうきっかけとなったのではないでしょうか。今回西淀川で学んだ、地域で生活する人たちの目線に立って考えること、みんなで知恵を出し合って社会の問題を解決していくことの大切さという視点を持って、この後の広島や東京も回ってもらいたいなと思います。
(藤井)

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三重テレビ「ツナガル」四日市公害の番組にエコミューズの資料が活用されました

すこし前の放送になりますが、
5月26日に三重テレビにて「ツナガル~それぞれが越えた40年の先に~」が放送されました。
60分番組で、昨年から四日市で語り部活動を始められた谷田輝子さんのドキュメントを中心に構成された番組です。
谷田さんは、娘である10歳の尚子ちゃんをぜん息で喪っています。
私も、昨年初めてお話を聞いたのですが、無念さに心打たれました。

番組のディレクターである深井さんが西淀川・公害と環境資料館に来られたのは4月だったでしょうか。
「四日市公害の映像はありませんか」との要望に、保存資料を片っ端から探しました。
たしか、西淀川の公害患者が8ミリビデオで、四日市公害死亡者合同追悼会(1975/8/17)の映像を撮影していたはず、と思い、映像を見てみたら、なんと、谷田さんが弔辞を読んでいる映像が出てきたのです。
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音声も入っていました。
資料を整理していた時は、谷田さんの存在を知らなかったのですが、きちんと整理していたからこそ、40年たって、まためぐり合うことができたのだと思い、感無量でした。

映像は、番組に使ってもらうことができ、四日市再生「公害市民塾」のみなさんからも、「よく映像があったね」とほめてもらえました。
谷田さんにも喜んでいただけて、光栄でした。
資料を整理していた良かったなと思う瞬間です。

深井さんのブログはこちらです。

「ツナガル~それぞれが越えた40年の先に~」は7月28日の四日市での集会で上映される予定です。
機会があれば、ご覧ください。エコミューズにも映像があるので、お声掛けください。
(林)

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