若武者たちがあおぞら財団にやってきました(8/3)

第7期若武者育成塾
日時=2012年8月3日(金)
主催=アサヒビール株式会社、公益社団法人日本環境教育フォーラム
参加者=高校生25人、引率教員7人、運営スタッフほか17人
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西日本各地から集まった高校生25人が、あおぞら財団に研修に来ました。これはアサヒビール株式会社と公益社団法人に本環境教育フォーラムが主催する「若武者育成塾」という高校生を対象とした環境研修プログラムです。
http://www.asahibeer.co.jp/csr/eco_v/edu/wij/index.html

西淀川区に到着後、2チームに分かれて、大野川緑陰道路と歌島橋交差点をメインにフィールドワークをおこないました。

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その後、林研究員から西淀川公害やあおぞら財団の取り組みについて紹介をおこない、森脇君雄理事が公害反対運動や被害者としての体験を語りました。

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参加者の高校生からは、「大気汚染の状態は今後どうなっていくのかビジョンはありますか?」といった質問がありました。

暑い中、みな、真剣な表情でした。Tシャツの背中に書かれた「若武者育成塾」がなかなか迫力ありました。

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記・鎗山

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シンポジウム 環境教育をラディカルに問い直す

2012年7月7日に京都精華大学にて「シンポジウム 環境教育をラディカルに問い直す」が開催されました。
井上有一・今村光章編『環境教育学 ― 社会的公正と存在の豊かさを求めて』(法律文化社、2012)を手掛かりに
これまでの環境教育の枠組みを根本から問い直し、持続可能な未来社会の実現に貢献できる環境教育にはなにが必要かを環境思想と教育哲学の立場から探るという、枠組みが大きいシンポジウムに、あおぞら財団の公害教育の実践も加えていただけることになりました。
(第2章の公害教育にて取り上げられています)

内容については
細川弘明先生のブログ :kuwasiku:
奥田みのりさんの記事(オルタナ) :kuwasiku:
をご覧ください。

この本は環境教育だけではなく、開発教育や教育哲学からの視点があり、環境教育のめざすところが「環境の知識を学ぶ」為だけではないところが面白いのですが、議論が「遊び」や「無為」、「死」など、人間形成にかかわる部分まで及び、難しかったけれど面白かったです。
シンポジウムのおかげで、これからも公害教育がんばろう!と元気になりました。(林)

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倉敷公害裁判資料を整理しました

2012年7月8日、9日
倉敷公害裁判資料を整理していますが、裁判資料の目録が半分くらい完成したので、現地で関係者が集まって、確認作業を行いました。
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患者会所蔵の裁判資料はみずしま財団にあります。順調に整理が終わりましたが、問題は写真資料。
いろいろ雑多にありますが、場所やイベントが分かりません。
運動関係の資料は、いいところの写真を記録集や報道に使った後、アルバムに戻さないことが多いので、歯抜けになったアルバムを眺めながら、「あの写真はどこに行ったかなぁ」という状態になりがちです。
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翌日は、弁護団資料がある岡山あさひ法律事務所へ。公害裁判資料といっても、他の地域の資料などが混じっていたりもするので、並べ替えをしました。
裁判記録(裁判所に提出した資料)、弁護団資料、その他裁判、書証類と4つの棚に分類することができました。

裁判記録の棚
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弁護団資料の棚
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書証類の棚
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他地域の裁判関係
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患者会と法律事務所に所蔵されている裁判記録は、基本的には同じ資料なのですが、
最初、法律事務所に所蔵されている資料を見て「これは患者会の資料が少ないのではないか?と疑問に思っていたのですが、この様に整理すると、患者会と同じくらいのボリュームである事が分かってきました。それでも、付き合わせをしてみるとお互いにない資料があったりします。
秋ぐらいまでに裁判資料は整理を終わらせたいところです。(林)

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資料館だより41号を発行しました。

資料館だより41号を発行しました。

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エコミューズにて配布しております。

また、PDF版はこちらからダウンロードできます。

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神戸大学から交換留学生が来てくれました

2012年6月26日
South Florida大学のMonja MihajlovicさんはアメリカでESD論について、研究しているそうです。神戸大学の交換留学生として、日本でリサーチと見学を行っているということで、神戸大学の劉テイさんと李明哲さんが一緒に訪問してくれました。
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劉さんはあおぞら財団の日中交流のお手伝いをしてくれている中国人留学生。
私がしゃべったあとに、補足して訳してくれます。英語・中国語と大活躍です。
劉さん、いつもありがとう。
そして、慣れない中、通訳をしてくれた李明哲さん、お疲れさまでした。
公害被害と地域再生の事をお話しするのですが、専門用語が多くて、訳すのが大変です。
「二酸化窒素」「イオウ酸化物」と話していたのですが、「NO2」「SOx」と言えば通じると気がつくのに少し時間がかかりました。
化学記号は世界共通ですよね。
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最近、毎日のように資料館の来館者があります。
ありがたいことです。西淀川公害のブームがきているのか???なんて思ってみたり。
みなさんも、気楽に西淀川に来て下さいね。綺麗になって、ええところですよ。(林)

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京都精華大学授業

2012年6月25日(月)に京都精華大学の環境思想論で西淀川公害のお話をさせていただきました。
(1)
市民運動の重要性を伝えてほしいと言うことでしたので、
患者会活動があって、環境対策が進んでいる事、
全国の公害患者が連携をして、昔から交渉を積み上げている事、
あおぞら財団の活動で、どういう事をしているのかをお話ししました。
70人のクラスだったのですが、なんとかこちらを向いてもらって、公害を理解してもらうためにはどうすればいいか
とっても難しいなぁと思いながらの講義でした。
___
また、京都精華大学からは夏に集中講義の一つとして、西淀川にフィールドワークに来てくれることになっています。
準備と、心得を参加者へお伝えしました。
(4)
また、どんな化学反応を起こしてくれるでしょうか?
楽しみです。
___
それから、石けん教室に通ってくれていた学生から、「こんなんできました」とのお披露目がありました。
(2)
これは成功作。
(3)
こっちは、残念ながら失敗作。混ぜるのは足りなかったみたいです。

京都精華大学の学生さんは、こうやってスタディツアーや授業、インターンシップなどでお世話になる事が多く、
学生さんがあおぞら財団に関わってくれる機会が増えています。
そして、嬉しかった報告がこれでした。
__ (1)
卒業論文集を頂いたのですが、優秀論文に選ばれた4人のうち2人がスタディツアーの参加者だったのです。
西淀川公害の事がかかれているわけではないのですが、祝島の原発反対運動についての考察と
福島原発の放射能被害から子どもを遠ざける事を目的としたキャンプの報告と考察という
なかなか社会問題に深く切り込んだ作品でした。
公害を学ぶということで、社会を複層的に見つめることができればと思っているのですが、
こういうように実を結んでいるのを見ると、とてもうれしくなります。
これからも、頑張ろうと思いました。
(林)

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6/24立命館大学アメリカ交換留学生の視察受入をしました

6月24日(日)10時~13時で、立命館大学のアメリカ交換留学生の視察受入を行いました。
参加者は30人で、ほとんどがアメリカからの留学生でした。
出来島駅に集合し、まずは国道43号線へ向かいます。
国のとっている道路政策について説明し、車が原因の公害対策で実際に講じられているものについて見つけるクイズを行いました。
次にぜん息患者の診療にあたっていた千北診療所へ向かいます。
ぜん息患者の病状についてなどを説明し、少し休憩。
大野川緑陰道路では、埋め立てる前の大野川の写真を見せました。
参加していた全員が、汚れていた川の様子に驚いていました。
大野川緑陰道路を通って、あおぞら財団へ。
戻ってきて、西淀川大気汚染公害に関するビデオを見てもらい、公害運動、あおぞら財団の説明をした後で、西淀川公害患者と家族の会の永野千代子さんに、当時の西淀川の様子や病気の症状、公害運動について話を聞きました。
アメリカの交換留学生からは、永野さんがかけていた公害運動のタスキについてや、地域の他の人との関係ついて、公害運動の支援者についての質問が出されていました。
終了後、留学生が永野さんに声をかけ、公害運動に取り組んできたことについて話をする場面も見られました。
日本の公害の歴史について、少しでも知ってもらえたのではないかと思います。
記:相澤

6月24日(日)10時~13時で、立命館大学のアメリカ交換留学生の視察受入を行いました。
参加者は30人で、ほとんどがアメリカからの留学生でした。

出来島駅に集合し、まずは国道43号線へ向かいます。

国のとっている道路政策について説明し、車が原因の公害対策で実際に講じられているものについて見つけるクイズを行いました。

次にぜん息患者の診療にあたっていた千北診療所へ向かいます。

ぜん息患者の病状についてなどを説明し、少し休憩。

大野川緑陰道路では、埋め立てる前の大野川の写真を見てもらいました。

参加していた全員が、汚れていた川の様子に驚いていました。

大野川緑陰道路を通って、あおぞら財団へ。

戻ってきて、西淀川大気汚染公害に関するビデオを見てもらい、公害運動、あおぞら財団の説明をした後で、西淀川公害患者と家族の会の永野千代子さんに、当時の西淀川の様子や病気の症状、公害運動について話を聞きました。

アメリカの交換留学生からは、永野さんがかけていた公害運動のタスキについてや、地域の他の人との関係ついて、公害運動の支援者についての質問が出されていました。

終了後、留学生が永野さんに声をかけ、公害運動に取り組んできたことについて話をする場面も見られました。

記:相澤

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6/23京都産業大の焦ゼミの視察受入

6月23日(土)午前10時~午後1時で、京都産業大学の法学部、焦先生とゼミ生15名があおぞら財団を訪れました。

10時にJR御幣島駅に集合し、歌島橋地下道で西淀川の大気汚染や、今もまだ自動車による汚染は終わっていないことを説明しました。
説明を聞いた後、実際に西淀川で最も大きい?交差点、歌島橋交差点を見ました。
土曜と言うこともあり、交通量は少なめ。それでもたくさんの車が行き交います。

交差点の周辺で、国が自動車による公害への対策として講じたものを探すクイズをしました。

歌島橋交差点をみんなで捜索。なかなか見つかりません。
正解は大気汚染物質を測る測定局や、緑地帯の設置などでした。

そして大野川緑陰道路へ移動します。

大野川緑陰道路ができる経緯を埋め立てられ緑陰道路ができる前の大野川の写真を参加者に見せながら説明すると、
「今いるこの場所が、昔はこんなに汚れていたのか」と驚く参加者の声が聞こえてきました。

財団に戻り、公害運動の歴史やあおぞら財団の活動について勉強し、
実際に公害運動に参加している公害患者の和田美頭子さんが、公害や運動について話をしました。

ぜんそくの症状や、運動に取り組むようになったきっかけ、地域の人からぜんそくや公害について理解されなかった経験などを語ってくれました。

その後、グループワークを実施。



今回の訪問で感じたことを共有し、これから自分に何ができるのかを考えるワークを行いました。
語り部でお話してくれた和田さんもその様子を見ていきました。

「公害について多くの人に理解してもらうことが必要」
「家に帰って、まずは家族に話をしたい」

などの感想や意見が見られました。
今回の経験が今後の学校での学びや、社会人生活の中でどのように活かされるのか、楽しみです。

記:相澤

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小山仁示先生 ご逝去されました。ご冥福をお祈りします。

小山仁示先生が、2012年5月26日にお亡くなりになりました。81歳でした。
小山先生は、『西淀川公害』をまとめ、西淀川公害裁判を歴史的に検証する証人となってくれた学者です。

その後、あおぞら財団設立時に資料館構想を考えるときに中心となって下さり、
「一番大切なことは、資料を保存することだ」と主張されました。
この言葉があって、あおぞら財団では資料の保存に力を入れ、
各地の公害地域の資料保存状況を確認したり、
ネットワークを作る取り組みを行うことになりました。
公害問題と歴史学–公害問題資料保存をめぐって」という一文を寄せて下さっているので、
よかったら、読んでみて下さい。

公害の資料館というと、展示施設のみになる場合が多いのですが、
西淀川ではまずは資料保存を掲げた事もあって、
公害資料の整理、活用について取り組む事ができました。

小山先生あっての西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)だったと思います。
心よりご冥福をお祈りいたします。(林)

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大阪民医連医学生 視察受け入れ

日時:2012年6月3日(日) 10:00~15:00

大阪民医連の職員さんと学生さん、合わせて14人でフィールドワークを行いました。

テーマは「公害」と「エネルギー問題」です。

午前中は資料やパワーポイント、ビデオを用いて、西淀川公害及び自然エネルギーについて学んでもらいました。

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続いて、公害患者の岡崎久女さんにお越しいただきました。

ぜんそくの苦しさ、当時の周りの目や、それでも原告となったいきさつなどをお話していただきました。

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最後に学生たちに「患者の声を聴く医師になってほしい」と願っておられました。

質疑などの後、学生たちで感じたこと、学んだことを討論、発表しました。

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「公害=死につながる、とはイメージしていなかった」

「(医師になったら)患者さんを機械的に診るのではなく、一人一人の背景まで含めて診れれば」

「講義やニュースで情報を得るだけでなく、現地へ行くなど自分で見聞きすることが重要」

など、患者さんの声を聴いたことにより、多くのことを得られたようでした。

午後からは車で移動し、東淀川区の特別養護老人ホーム「さわやか苑」さんの太陽光発電の見学に向かいました。

さわやか苑の屋根についている太陽光パネルは、独立行政法人NEDOと自治体の補助金及び地域住民の方々の寄付を募って設置した「市民発電」です。おそらく大阪市で唯一と思われます。

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こうした施設への太陽光パネルの設置に、皆さん感心しておられました。

短い時間ではありましたが、

医学生のみなさんが医者になったとき、何を思い、どう患者さんと向き合うか、

また一人の人間として社会(エネルギー問題等)とどう関わるかのヒントを得てもらえたかなと思います。

将来、患者さんのことを第一に考えてくれるお医者さんになってくれるといいですね。

(インターン 平田)

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