ベトナムの環境活動
vietnam2024.2
2023年度は、これまでもつながりのあるベトナム環境NGO「Live&Learn」のDo Van Nguyet氏に、ベトナム専門家(建築・都市計画・環境分野)Tran Huy Anh氏にヒアリング調査が行われた。
ベトナム環境NGO「LIVE&LEARN」訪問レポート(2024.2.22)
ベトナム専門家(建築・都市計画・環境分野)ヒアリング
ベトナム専門家・NGOヒアリング
2024年2月22日(木)、ベトナム環境NGO「LIVE&LEARN」を再訪し、ベトナムの現状と活動についてお話を伺いました。
写真:LIVE&LEARN事務所にて
Do Van Nguyet氏(右)、藤江徹(左)
【1】LIVE&LEARNの取組みについて
最近、ハノイ市民の間では、西湖周辺(事務所の辺り)を早朝サイクリングするのが流行っている。
私達は以前からごみ分別についての活動をしているが、以前は関心をもつ人は少なかった。現在は多くの人が関心をもつようになった。私達がゴミ分別についての情報提供(意義や方法)を行い、各村や地区で取り組んでもらっている。ハノイ市では毎年10%ゴミが増加している。ハノイ市でも、来年1月からプラスチック容器の分別回収・リサイクル事業が始まる予定。
以前取り組んでいた、ホアンキエム地区等での家庭での練炭式料理用コンロ(BEEHIVE COOKCTOVES)の利用は90%減少した(ガスに転換した)。地区の住民には非常に協力してもらった。
【2】ハノイ市のゴミ問題について
ハノイ市で現在問題になっているのは、住民が野外でゴミや供え物等を燃やすこと。ベトナムでは旧暦の毎月1日と15日に、冥器の1種である紙のお金、「冥金/Tien Vang Ma」を燃やす習慣がある。ハノイ郊外ではゴミをよく燃やしている。市内はゴミが多すぎて困っている。以前は、ハノイ郊外でゴミを埋めていたが、場所が無くなってきたので、ゴミ収集した会社が燃やせるものは燃やしている。埋め立て地は未だ残っているが、遠いため運ぶのに費用がかかることもあり燃やしている。
現在、ハノイ市内の家庭や学校ではゴミ分別についての教育が普及してきている。皆、ゴミは問題だとは思っているが、具体的な行動に移せていない。ゴミを分別しても、どこに置けばよいのか?どのように処理したらよいのか?が分からない。そうしたプロセスができていないので、理解と行動が一致していない。ゴミは増えているが、ゴミを処理する人は増えていない。
この問題を解決するためには、教育とともにメディアによる情報提供、コミュニティ支援が重要と考えている。ゴミの処理には色んなものが必要になる。例えば、ゴミ分別のための容器、運ぶための人力、処理するための施設、循環システムは一部しか準備できていない。
今後は家電ゴミも問題になってくる。多くの学校と協力して家庭の家電ゴミの収集をやっている。生徒達は家庭から学校に家電ゴミをもってきて処理の仕方を学ぶ。
【3】ハノイ市の大気汚染、バイクの使い方についての啓発活動について
以前より良くなった点は、毎日の大気汚染についての情報がメディアから発信されるようになった。国からは各自がバイク・自動車を使わずに公共交通(バス、電車等)を使うようにPRするようになった。ガソリンなどの燃料の節約方法についても住民に知らせるようになった。
一方、改善ができていない点は、どのような情報提供を行っていくか等について、環境省や行政機関同士の連携がうまくできていない。また、ハノイ市は郊外に位置する工場からの汚染が大きく影響しているが、改善できていない。環境省は地方政権に各地域の空気質を測定・管理する計画があるが、どの程度、実効性があるか定かではない。
なぜなら、ベトナム人は空気の質について正しく理解している人、問題の深刻性を理解している人は少ない。専門家も少ない。例えば、ベトナムではゴミ処理の専門家も少ない。ベトナムは経済発展途上なので、情報通信系など流行っている産業に就く人は多いが、環境について研究する人は少ない。
ベトナムでは最近、自動車が増えているが、車両が新しいので排気ガスの問題は少ない。バイク利用が非常に多く、大気汚染の原因の95%はバイクだという調査結果がある。また、メンテナンスされていないバイクの場合、大気汚染への影響が大きいが、メンテナンスを行うと改善する。こうした結果を啓発させることは非常に大切だと考えている。バイクの利用方法を変えることで環境負荷を減らすことができることを啓発するリーフレットを作成している。
とはいえ、こうしたバイク排出ガス検査はルール(法律)になっていない。バイクは多くの市民が使う交通機関なので、法制化されることには反対の声がある。
バイク利用に関する調査結果がまとまったら広く普及したい。この調査は、本田やヤマハなどが参加しているベトナムバイク協会と共同で行った。年に一回バイク点検を行うと5万ドン程(日本円で300円位)かかる。燃料の消費量が節約され、CO2排出量も減少する。
ベトナムには車検制度はあるが、バイクは対象外。なぜ無いのか?というと、バイクは国民にとって必要不可欠な乗り物なので、車とは別扱い。ハノイ市でも大気汚染に対して非常に関心が高まっている。住民も公共交通を使おう!という積極的に情報提供がなされている。住民も協力的。
【4】ハノイ市の車の増加について
今後5年位は、現状を改善できない、深刻になるのではと心配している。ベトナムの大都市では人が増加し続けているので、車も増え続けていく。政府も対策はしているが、すぐに解決はできない。
ハノイ市では時間帯によってトラックが市内に入れない、また、駐車料が高額、といった対策が行われている。渋滞は誰もが嫌なものなので、行政も住民も渋滞は回避するための努力は行っていくだろう。
ベトナムでも以前、ナンバープレート規制も検討されたが、国民が反対したので実現しなかった。ベトナムでは、住民意見が圧力になるので、とても慎重に検討される。
現在は、環境よりも経済が優先されている。特にコロナ後に経済が停滞しているので、国民は経済を回復させることを重視すると思われる。環境に関心はもっているが、家計が大事。
【5】今後の活動、日本との交流について
民間同士の助け合いは大切。2000年代には、ベトナムは、JAICA等から多大な支援をもらっている。当時は未だベトナムは発展していなかったので、環境問題について、住民・政府の理解も少なかった。今は環境問題について非常に関心が高まっている。もし、日本の民間機関から専門的サポートや知識提供してもらえたら良い。例えば、視察や両国のNGOが交流し、日本の事を学べる機会などがあればよい。
スタッフは10年位働いている人もいるが、1~2年の人が多い。給与や待遇が安定していないことがある。当団体は、ハノイだけでなく、地方に活動を拡大させようと思っている。中部にある、ホイアンやダナンなどで、都市部で起きたような問題が地方で起きないように配慮していく必要があると考えている。
ベトナムは日本の公害・環境問題についての歴史から学ぶことも多い、子どもへの環境教育も関心がある。日本へスタッフ研修・交流に行ければ貴重な経験になると思います。併せて、ベトナムの現状も報告します。
私自身も水銀被害が起きた水俣を訪れたことがある。ベトナムでは公害とは関係ないと思う人が多かったが、経済も向上したので環境に配慮する人も増えた。東南アジアの諸国と同様、少しずつ良くなると期待するしかない。日本の経験をベトナムの参考にできたらと思う。
日本に留学した人は環境への意識が高いと感じている。自分だけでなく、周りも意識するように行動していければ。
最近、Healthy cityというコンセプトをよく使っている。都市がよいかどうかは、インフラだけでなく、住む人が健康かどうかも評価されはじめてきた。ベトナムでも子どもの健康を心配している。健康についてケアしたり、空気清浄機を購入したりしている。
写真:LIVE&LEARN事務所
写真:分別用ゴミ箱
写真:2024年2月21日(水)ハノイ街中
写真:2024年2月21日(水)測定値
写真:2024年2月21日(水)ハノイ電車通り
写真:2024年2月22日(木)ハノイ街中
写真:2024年2月22日(木)測定値
通訳:THAN THI MY BINH(タン・ティ・ミ・ビン)
記 :藤江徹(あおぞら財団)
◎LIVE&LEARN関連のHP
2024年2月23日(金)に ハノイ市在住の建築・都市計画・環境分野の専門家であるTran Huy Anh氏に再会し、ハノイ市の環境問題についてお話を伺った。
写真:Tran Huy Anh氏(左)、藤江徹(右)
【1】ハノイ市の大気汚染について
コロナ後、ハノイ市は大気汚染の原因を再検証し、交通手段によるものが最も大きいと結論を出した。悪くなった原因としては交通だけでなく、人の意識、環境に関する設備が不十分であることが考えられ、人間が原因であることが大きい。
以前はハノイ郊外に大きな工場や石炭火力発電所があったが、発電所は移転し、大きな工場にも排出規制が行われるようになった。あとは、ゴミを燃やしたするなどの家庭での排出がある。古い機械、古いバイクを使うと排気ガスが増える。今日みたいな天気(曇り空)だとPM2.5の測定値も上がる。ハノイ市は、こうした原因は知っているが行動に移すのが遅く、危機感も低いと私は感じている。
大気汚染問題はベトナムに限らず他の発展途上国でも発生している。20年前には、台湾、香港、マレーシアでも同じような状況があったが、多くの研究がなされ、改善が進んだ。環境を改善するために民間組織、NGO/NPO(非営利組織)が先導的に動いているが、行政との役割分担ができていない。
また、環境分野での責任者は資源環境省だが、実際に工事を動かすのは建設省や交通省になるため、政府内でも責任の所在があいまい。また、実際に行動してくために環境面での研究が少ない。
こうした状況は、インターネットでは調べられない。具体的な状況を把握するのは難しい。
【2】環境改善の今後について
生活の質を向上する、環境を改善する、市域を拡大するなど、ハノイには様々な計画があるが、具体的な方法は無い。皆迷っている。どのように空気をきれいにするか?、水をきれいにするか?、ゴミを減らすか、様々な循環がうまくいっていない中で、実現できていない状況。コントロールができていない。
例として交通問題を挙げると、個人の交通手段を減らして公共交通を増やすという政策があって、モノレールや鉄道などの大きなプロジェクトを検討している。しかし、大きなプロジェクトを行おうと思うと資金が足らない、ということになってしまう。また、個人の交通手段はほぼバイクだが、バイクを禁止すると仕事ができなくなってしまうというギャップがあり、住民達は反対する。何かを進めようとすると、こうした矛盾が発生する。このように全面的なプロセスを把握した上で改善を進めることができないので、今のような状況に陥ってしまっている。
ハノイ中心部でのロードプライシング計画については、環境のためというより、制限することによりお金をとることができるようになることが重視されている。中心部の交通制限を行うと、他の交通手段を使うしかない。しかし、ハノイ市にはバス3000台と鉄道1本しかない、住民の移動需要の10%程度にしか応えられないと思う。
私は公共交通を、住民の移動需要の50%位にしないと実現できないのではないかと思っている。現状では、公共交通を使っている人は少ない。現在、地下鉄(高架)ができて65000ドン支払わないといけないが、市が助成して15000ドンで乗れる、金額が1/4になっている。ハノイ市内のバス利用者も少ないが、ハノイ市はバス会社にお金を支払っている。既にいろんな所にお金を払っているが効果が少ないのが現状。
こうした状況の中で、私達はハノイ市にもっと安い交通手段を提案しようとしている。例えば、フィリピンのジプニー(いわゆる乗合タクシー、安価で乗車できる、中古のジープを改造して使い始めたことから)のような移動手段を使うこともありうる(ジプニーは排気ガスも多いことが課題)。
インドやパキスタンで使用されているスカイバス(高架式バス専用道路、燃料はガソリンと電気のハイブリッド)みたいなものを応用できたらいい。ハノイ市内にて建設された地下鉄(高架)だと整備12kmだが、同じ費用でスカイバスだと90kmの整備に使うことができる。ハノイ市の場合、スカイバスが200~20kmあれば住民の移動需要に応えられると考えている。
こうしたことを実現するためには、行政だけなく、企業の投資も呼び込まないといけない。最近、ビングループはバス1000台を電気バスにした。
ハノイ市での都市鉄道2A号線(カットリン駅~イエンギア駅、約13kmの路線、高架鉄道)は2011年から10年かかって開業したが、利用者は未だ少ない。
現在ハノイの鉄道は、郊外からハノイ市内に来る人が使っているが、市内の移動にはほとんど使わない。地下鉄も計画はあるが、なかなか進んでいなくて、いつ実現するかは分からない。
【3】日本の経験を踏まえて
資料を拝見し、環境改善に時間がかかったことも理解した。
翻訳してハノイ市とも共有したい。各国の資料(英語)も翻訳している。
【4】公園視察
Anh氏らが関わった、紅河沿いの開発反対によってつくられた公園を視察に行く。
写真:開発を阻止した河川敷公園にて
写真:大気汚染をテーマにした作品前にて
写真:2024年2月24日(土)18時、雨具着用バイク
写真:2024年2月24日(土)街中で何か燃やしている様子
通訳:THAN THI MY BINH(タン・ティ・ミ・ビン)
記 :藤江徹(あおぞら財団)
2024年2月26日(月)に ホーチミン市天然資源環境大学(Ho Chi Minh City University of Natural Resources and Environment)にて、環境分野の専門家であるNguyen Ngoc Thup氏・Dinh Thi Thu Ha氏に、ホーチミン市の環境問題についてお話を伺った。・Nguyen Ngoc Thup氏(Lecturer,Department of Water Supply and Sewerage, Ho Chi Minh City University of Natural Resources and Environment)・Dinh Thi Thu Ha氏(Lecturer, Water supply and drainage, Ho Chi Minh City University of Natural Resources and Environment)-
写真:
左から)Dinh Thi Thu Ha氏、Nguyen Ngoc Thup氏、藤江徹、望月真一氏
2024年2月26日(月)午後3:00~5:30
【1】ホーチミン市の大気汚染について
ベトナムではPM2.5、PM10などが深刻になっている。特にハノイ、ダナン、ホーチミン。ベトナムの気候は、雨季と乾季があるが、大気汚染がひどいのは乾季。主な原因としては、交通活動、工場、建設がある。バイクの騒音も問題の一つになっている。ホーチミン市内には発電所は無いが、中部地域に火力発電所がある。その影響が出ているときは、大気汚染がひどいと感じる。
農業(野焼き)も原因になっている。
廃棄物の処理は埋めるか、燃やすだが、大気にも水にも影響が出る。
社会問題になった事例は少ない。大気汚染の測定数値についてはスマホで確認することができる。
ヒアリング当日)ホーチミンは暑くて(30度以上)風が吹くので、空気がきれいな状況になっている。時々、スモッグが出て大気汚染数値が上がる。ハノイは寒い(15度位)時は空気が停滞するので大気汚染になる。
大気汚染がひどい時は、「屋内に居るように」とテレビやラジオで放送される。熱中症などが起こるので暑い時も警報が出る。そのような時は放水車が出て水まきをする。
【2】ホーチミン市のゴミ問題について
ホーチミンの廃棄物収集地域でラフという所があるが、暑い時は、匂いが問題になっている。毎年、12月、4,5月頃には周辺への影響が大きい。廃棄物が山ほどあり、燃焼、コンポスト(微生物)などで減らす方法があるが解決していない。ゴミ埋め立て地での火災は起きていない。ゴミから発生するCH4(メタン)等は抜けるようにしてあるし、ボイラーの燃料などに活用されている。
廃棄物処理方法としては、①埋立、②燃焼、③リサイクルがあるが、ほとんどは①埋立。現在、生活廃棄物は平均8,500ton/日、正月などは10,000ton/日発生している。工場からの廃棄物は1,500~2,500ton/日。埋立する場合は、高さで制限している。ルールでは排水は収集して適切に処理するようになっている。ホーチミンではゴミが増えているのであと5年で埋立地が無くなるかも、と言われており、今後は燃焼するべきと言われているが、予算が無いので目途が立っていない。
ゴミを燃やす場合、国から廃棄物処理会社に20~25ドル/ton払われているが、35ドル/ton位までアップしないと続かない。国からの予算がないとゴミ処理会社は増えないだろう。ゴミ発電に関しては、誰がその発電量をもらうのかが決まっていない。電気は国が管理しているが、ゴミ発電に関しては水力発電よりも価格が高いため、国が買えない状況。とはいえ、埋立する土地が無くなっているので困っている。(埋立が難しくなるのは日本でも同様で、ゴミ分別、ゴミ減量を進めているが、、、)
ベトナムで以前もゴミ分別(7種類)があったが、うまくいかなかった。今年から改めて3種類のゴミ分別が全国ではじまった。集合住宅などで、分別せずに捨てる人の分を集めて、分別して売れるものを売ってビジネスにしている人がいる(衛生上の問題はあるが)。
【3】ホーチミン市の水環境について
世界中で、生活排水と工場からの排水により、河川の汚染が発生している。ホーチミンの特徴としては、河口だという点、上流の影響を受けやすい地域だということ。ホーチミン市内では生活排水が20%程度しか処理できていないので川の汚染が深刻な状態。上水はサイゴン川やドンナイ川から取水し、処理するので、川の汚染の影響は大きい。本校の授業では、下水処理と併せて上水処理も一緒に教えている。
現在、ホーチミン市内最大の排水処理場をJAICAの協力でつくっている。ステップ1は完成して、148,000㎥の処理ができる。ステップ2では48万㎥の処理能力がある。ホーチミン市では65万㎥の処理能力が必要。排水ネットワークは、雨と生活排水、工業排水が一緒に流されている(合流式)。現在、ホーチミン市は分流式も計画中。分流式の方が処理量が少なくて良いが、末端では排水管が2つ必要なので、どちらに費用をかけるかを検討している。
ホーチミン市では洪水がよくおこる。原因の一つは、排水能力が足りないこと。本来は16,000km必要だが600kmしか整備されていない。JAICAの資金で下水道の整備が進められている。もう一つの原因は、土地が低いため、潮位の影響で雨季は浸水している。
(大阪市西淀川区では昔、工場が地下水を取水して地盤沈下が起きたが、、、)ホーチミン市でも同じ問題があった。今でも毎年4mm沈下している。政府は地下水の取水を制限している。メコンデルタでは、海から陸に水が遡上している。上流(中国)にダムができたため、流水量も減っている。
モニタリングについて:今までは不定期で取水して人力で検査していた。最近は、センサーで常時検査できるが試行段階。工場からの排水はセンサーで測定し、データは、オンラインで政府が直接管理している。工場排水の処理率は65%程度。
生活排水については、地方政府やマスメディアが啓発しているが、市民が理解して守るかどうかは管理できていない。工場排水は法的に規制されているが、チェック体制に疑問が残る。上水道は国営会社が運営しており、「水は大丈夫!、水質は問題ない」と言うが、信じていない人も多く、各家庭で浄水器を設置している。
【4】ホーチミン市天然資源環境大学(MINISTRY OF NATURAL RESOURCE AND ENVIRONMENT HOCHIMINH CITY UNIVERSITY OF NATURAL RESOURCES AND ENVIRONMENT)についてhttps://hcmunre.edu.vn/
当校は、天然資源環境省直属のベトナムの公立大学(もともとは専門学校として1976年設立、2007年より大学)
生徒数は1500~1800人/年、生徒が増えてきたので現在新たな校舎を建築中。国営のため、学費が安い。親が天然資源環境省に勤めていたり、環境分野に関わっている人が多い。今は未だ環境分野の仕事は少ないが、将来的に増える可能性があるので生徒数が増えている。最も新しくできた大学。ベトナムでは環境基本法は1994年施行し、環境分野が広がってきたので、比較的若い分野。
【5】NPOホーチミン市水と環境協会について
ベトナムは発展途上国、日本からの協力はありがたい。協力レベルは色々あるが、大学との連携は手続きなどが複雑。NPOはたくさんあり、NPO同士ならつながりやすい。
私は、ホーチミン市・水と環境協会NPOに属している。HO CHI MINH CITY ASSOCIATION FOR WATER AND ENVIRONMENT(HAWE)https://www.hawe.com.vn/は、「永遠にグリーン-持続可能な生活」を目標とする環境NGOである。
例えば、韓国のNGOと「クリーンウォーター」について連携している。同協会は、設立して35年になる。ホーチミン市の水と環境に関する提案やサポートをしている。ホーチミン市だけでなくベトナム南部の研究者が集まる場(学術会議のような組織)で、Thup氏が書記。
メコン川流域は西地域にあたり、HAWEはサイゴン川とドンナイ川を有する東地域を担当している。西地域にはカントー大学があるが、東地域の方が研究者が多いので相談が来る。ホーチミン市内にNPOは様々な分野で48団体ある。JICAとも連携している。
写真:Ho Chi Minh City University of Natural Resources and Environment構内
写真:Ho Chi Minh City University of Natural Resources and Environment構内
写真:2024年2月26日(月)13時、快晴ホーチミン
写真:2024年2月26日(月)13時、測定値
写真:雑居ビル、ホーチミン市
写真: ホーチミン市内のバイク
写真: ホーチミン市内の歩道
写真: 夜のグエンフエ通り、ホーチミン市
写真: ゴミ分別の掲示、ホーチミン市
通訳:Dinh Thi Thu Ha氏
コーディネート:望月真一氏(建築家、プランナー、アーバンデザイナー:(株)アトリエUDI都市設計研究所代表、一般社団法人カーフリーデージャパン)
記 :藤江徹(あおぞら財団)