生き生き地球館エコクラブへの紙芝居
8月23日(土)
コンソーシアム京都 京都外大インターン生 三回生 佐多一弘
大阪の鶴見緑地内にある生き生き地球館で、菜の花プロジェクトの活動がありました。菜の花プロジェクトは環境省のESD(持続可能な発展のための教育)の一環で、菜の花を育て、そこから採れた菜種油でBDFを精製し、車やバスの燃料に使います。そこで排出されたCO2は、菜の花を育てるときの光合成で回収します。このような循環を作り、地球に負担をかけないようにするというのが、菜の花プロジェクトの目的です。
西淀川はESDのモデル地域に選ばれ、あおぞら財団は菜の花プロジェクトを一人でも多くの人に知ってもらうために活動しています。
ESDについてはこちら↓
http://www.env.go.jp/policy/edu/esd/about/index.html
菜の花プロジェクト詳しくはこちら↓
http://nanohanany.blogspot.com/
この日は西淀川高校の生徒たちが、生き生き地球館エコクラブのこども達に紙芝居で菜の花プロジェクトの説明をして、実際に廃油をBDFに変える装置を使って実演もしました。
エコクラブのみなさんも様々なエコ活動を行っており、菜の花プロジェクトはその一つです。菜の花を育て、採れた菜種油で天ぷらを揚げて食べたそうです。そのときの廃油を持ってきてもらいました。この日は他の皆さんにも廃油を持ってきてもらい、それを使ってBDF作りを実演しました。
まず西淀川高校の生徒さんたちが、紙芝居で彼らの経験も踏まえて、菜の花プロジェクトの説明をしてくれました。
説明が終わると、次は西淀川高校の辻先生がBDFを作る過程を説明してくれました。BDF作りはまず、一番左のタンクに廃油を注ぎます。次に水酸化ナトリウムとメタノールを混ぜた溶液を同じタンクに注ぎます。このとき、ゆっくり入れることがポイントです。
そしてスイッチを入れます。スイッチを入れると廃油と溶液がよく混ぜられ、メチルエステルとグリセリンに分離されます。メチルエステルは燃料の元になりますが、BDF精製にグリセリンは不要物となります。しかしこれも捨てるわけではありません。ちゃんと畑の肥料として使用します。
使用できるBDFを作るには2日ほどかかるので、この日はここまでの作業をエコクラブのみなさんとやりました。
BDFはこのあと水と混ぜられます。油、水と油が分離されていない液体、水の3つに分かれます。油は水や他の不純物と比べて軽いので、上に浮かび上がります。このとき浮かびあがったのが、使用できる油です。これを繰り返して良質の燃料を精製します。
この日は最後まで出来なかったので、出来上がったBDFを使って発電機を動かしました。みんな見慣れない物なので興味津々でした。こどもは本当にいろんなことに好奇心が働くので、驚かされます。
発電機に集まるこどもたち。
発電した電気で何を動かすのかというと…
扇風機です!コンセントを入れ、羽が回った瞬間「おぉー!!」と歓声があがりました。みんなで育てた菜の花から採れた油から出来たBDFでもこうやって動くんですよ、という
説明にみんな感心していました。天ぷらの臭いするかな?と言うこもいました。
扇風機だけでは面白くないよね?ということで、今度はテレビをつけることにしました。
さぁつくかな?
つきました!!ここでも歓声があがりました!
BDFで発電した電気で、ビデオを見ました。「エコロ島」という環境のアニメを見ました。みんな最初はテレビじゃなくて「えぇー」と不満を言っていましたが、さすがこどもたち。見始めると画面に釘付けでした。
ビデオを見て、最後にみんなでちゃんと挨拶をして終わりました。
私の感想としては、こうやって環境活動は行われているのかぁと実感しました。今まで
こういった活動を聞いたことはあっても、見たことはなかったので実際に参加することができて、見ることができてよかったです。私自身学ぶ事、得るものが多々ありました。
こどもたちに考えさせる、考えてもらうことは本当に大切ですね。未来の担い手である彼らに環境のことを考える大切さを教え、環境のことを考えるクセ…といったら変ですが、習慣がつけば、きっと未来の地球は良くなるだろうなぁと思いました。そしてそんなこどもたちに伝えることができ、いろいろな人が出会える場を作ることは素敵なことだなぁとも思いました。私たち大人も負けていられませんね。