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環境フロンティア講座 第2回


環境フロンティア講座 第2回
「日本の環境政策—その歴史的教訓」
講師:宮本 憲一(大阪市立大学名誉教授・滋賀大学名誉教授)

宮本先生は、四日市や水俣の実態調査を行うなど、公害・都市問題に取り組まれてこられました。会場には、25名の方が集まりました。

今でこそ、「公害」という言葉は、辞書を引けば記載されている語句ですが、宮本先生が1964年に「おそるべき公害」を発表された当時、「公害」という言葉の意味は確立されていなかったそうです。
そのような時期から、宮本先生は、GNPなどの数値上で表される経済学上の豊かさの影で起こっている負の部分にスポットを当て、研究されてきました。

公害・環境問題の社会的な特徴として、①年少者・高齢者・障害者など弱者が被害者であること。②低所得者などの社会的弱者が被害者であること。③後から補償しても回復できない絶対的・不可逆的損失−人間の健康・命、自然破壊、歴史的景観など、絶対的損失が挙げられます。

これは、地球温暖化問題にも当てはまります。
経済的に立場の弱い国や島国などの人々が先進国によって生活をおびやかされています。

また、急速に発展が進む中国や東南アジア諸国のおける公害問題にも、世界でいち早く有効的な公害対策を実施してきた日本のノウハウを発信していかなければならないと、先生はお話されました。

次回、第3回は、「公害環境訴訟を巡って—被害者と弁護士の闘い」あおぞら財団の理事長である、村松 昭夫先生にお話していただきます。

あおぞら財団スタッフ
山本 元




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