大阪府立西淀川高等学校2年生 校外学習
2月10日(金)に西淀川高校2年生と一緒に矢倉海岸に行きました。
西淀川高校2年生と一緒にフィールドワークに取り組んで今年で6回目になります。
高校からスタートして国道43号線、大野川緑陰道路、福漁港、矢倉海岸、五社神社というコースです。
<国道43号線>
大和田西交差点で騒音測定を行いました。
結果は90デシベル。
道路沿道の環境基準は70デシベルですから大幅オーバーですね。
<大野川緑陰道路>
大野川緑陰道路は歩行者と自転車専用道路。
昔はどぶ川だったこと、
高速道路となる計画を住民の力でくつがえして緑道としたこと
などを説明しました。
<福漁港>
え!大阪市内に漁港があるの??
という驚きの声。
あるんです。工場のそばですが・・・
公害のひどかった頃はシジミも取れなくなっていましたが、
最近はハゼやスズキもつれるし、うなぎの稚魚やシジミもとれるようになりました。
淀川で取れるなんて〜〜〜と言われがちですが、大阪市民の飲み水なんですよ。
神崎川はまだ汚いですけれど・・・
また、昔は西淀川公害のシンボルだった合同製鐵の高炉が福漁港の近くにありました。
阪神大震災で高炉内部の耐火煉瓦が崩れたということで取り壊されたのですが、
産業遺産として残してほしかったなぁといまだに思います。
<矢倉海岸>
大阪市唯一の自然海岸です。
干潟には貴重な生物がいっぱい。渡り鳥の休憩場所にもなっています。
今は冬鳥が沢山飛来していますよ。
西淀自然文化協会が渡り鳥の観察や、矢倉海岸の丁寧な説明をしてくださいました。
今回のメインは「ゴミ拾い」
矢倉海岸には多数のゴミが漂着しています。
高校生たちも必死にゴミを拾います。それでもなかなか減りません。
なんでこんなにゴミが・・・と考えるきっかけになったかな?
<旧川北小学校校舎>
西淀川区内で一番古い学校です。中山鉱業の敷地内に建っています。
見所は、水面より下にある校舎。
西淀川のほとんどは0メートル以下です。
それは河口部という地理的条件もあるのですが、
工業用水としての地下水のくみ上げによる地盤沈下も大きな原因です。
そのため、西淀川区は水害に弱く、度重なる台風で水没が繰り返されました。
昔は、すぐ水辺におりることができた土手も、
護岸工事のために水と親しむ生活から切り離されてしまいました。
高校に到着後、おいしい豚汁をよばれ、冷えた体があったまりました。
自分が生活する場所、通学する学校がどんなところにあるか
案外知らないものです。
知らないと、無関心になり愛着がわきません。
愛着がわくと、見えていなかったいろんなことが見えてくる。
見えてくるとつながりが発生する。
それがまちづくり・地域再生に必要なことだと思います。
今回は紙の上の知識だけでなく、実際に歩いて体験して、
言葉にならない空気をいっぱい体験してもらいました。
この体験が、ずっと後になってからフッと思い出してくれるといいなと思います。