第32回全国公害被害者総行動デーに参加して
清水万由子 記・京都大学大学院
6月4日、5日の2日間、第32回全国公害被害者総行動デーが行われ、今回、初めて同行させていただきました。
全国から様々な被害を訴えて公害被害者が集まった2日間は、被害者の団結と解決を求める意志を強く感じさせるものでした。
興味深かったのは、被害の様子はそれぞれ違うのに、多くの人が共同して総行動に取り組んでいることです。お互いの違いを超えて、何が重要な問題なのか、どんな政策を求めるべきかを議論して共通の目標を持ち続けることができるのは、長い闘いの中で培われてきた被害者組織間のつながりと、獲得した成果への自信があるからこそだと思います。
公害問題から地球環境問題へと言われますが、被害はどこかに必ずあるはずです。
それは自分にではなく、他の動物や、孫とその子供たちに現れるものかもしれませんが、たとえ見えにくい被害であっても、誰かがそれを社会に知らせなければなりません。
公害被害者の運動は、これまでもこれからも、そんな役割を持っているのではないかと思いました。