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【講座】「DVと子どもへの影響~安心して暮らせる社会、地域づくりのために~」の報告

1 講座の実施状況
9月1日(日)、NPO法人西淀川子どもセンター、株式会社マルモットとの共催で、講師にNPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ代表理事の正井禮子さんを講師に迎え、DV被害に関する講座を行いました。西淀川子どもセンターの施設、「ねおほ」に集まった22名の参加者は、正井さんのお話に、熱心に耳を傾けていました。

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2 DV被害の実態
講座を受けて驚いたのが、既婚女性のうちDV被害を受けた経験のある女性は、約3人に1人もの割合でいるとの統計です。また、DV被害に遭っていることの責任は自分にあると考えたり、少々の暴力は、男らしい行動として容認されると考えたりする女性も少なくなく、自分がDV被害に遭っていることに気づいていないケースも多いとのことでした。
暴力をふるわれた女性に子どもがいる場合、その子供も心に傷を負い、DVの被害者になってしまうようです。母親に対するDV被害を目の当たりにした子どもは、DV被害を止められない自分を責めたり、暴力による問題解決を容認するようになったりするなど、精神的に不安定となり、暴力をふるう父親の側についてしまうこともあるそうです。

3 DV被害とその背景
DV加害者の心理として、パートナーに対し優位な立場にいるという特権意識や、所有意識が指摘されました。男性はリーダーシップをとり、女性は夫を支えるといった男女に対するイメージや、女性は、結婚を機に仕事を辞めることが多いため、経済的に夫へ依存してしまうこと、政界で活躍する女性が少なく、女性目線の施策が取られづらいことなど、日本には、そういった意識を助長しやすい社会的な背景も存在するようです。
講座においては、デンマークのDV被害者向けシェルターの紹介がありました。一人に与えられるスペースが広く、外出もほとんど自由で、子供向けのスペースも広く、子どももDV被害者として捉えられています。このようなシェルターは、デンマークには多くあり、それ以外にも、DV被害者に関わる施策に予算が多く割かれているとの報告がありました。日本のこの分野に関する施策はまだまだ十分ではなく、改善が求められます。

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4 最後に
DVは、当事者間の問題と考えていましたが、社会全体で取り組んでいかなければならない根の深い問題なのだと気づかされました。DV被害の発生を防ぐには、対等で自立した相手を尊重した関係を築くことが大切であるとの話がありましたが、誰もが心に留めておくべきではないでしょうか。

NPO法人西淀川子どもセンター
http://www11.ocn.ne.jp/~popins08/
株式会社マルモット
http://www.marumotto.com/
NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ
http://wn-kobe.or.jp/

2013年度インターン生 司法修習生 西谷祐亮

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