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エコミューズ館長日記No.23

今回は4月11日と14日、2日分をまとめてご報告します。

4月に入って作業を進めるうえで、新たな戦力が加わりました。大阪にある某公立大学の大学院生某コウタくんが我々の仕事の仲間に加わりました。(館長日記No.15に彼の名前が載っていることが判明したので、気になる方はそちらをご確認ください笑 byミナコ)というわけで、本格的な作業は少しずつ始まっています。今回取り組み始めたのは、資料本文の校訂作業。校訂作業とは、資料原本と翻刻文を見比べ、翻刻文が原本通り、もしくは原本も含めて疑問な点がないかを一文字ずつ調査し、確定していく作業です。なかなか豊かな国語力と歴史感覚が必要とされる作業である。4月14日は、例のミナコさんと分担して作業を進めてもらった。さっそく、コウタくんが第1章の聞き取り資料の山と格闘することとなった。ここで資料用の紙面の面積を確保するため、あまり重要と思われない箇所を略していたのであるが、短くてさほど重要ではないところについては削除のマークをせずにおったところ、「このような箇所がよく出てくるんですが、これでいいんですか?」と質問してきた。私はいちいち表記するのはめんどうだったが、それを発見してくれる。「うん。そうだね。」とすまして、「こういう中略部分の存在は、全体の趣旨が変わることがないのであれば、いちいち注記しないでもういいのではないか。ただし、そのことを凡例で明記しておく必要があるなぁ」と答えておいた。そして、「そのような事例を別紙にその都度メモしておいて、あとでかっちりした凡例を作ることにしよう」と1つの宿題を課す。

まあ、このような感じで作業が始まった。

やがて昼ご飯になり、午後からはエコミューズの定例会議と資料勉強会へと進み、資料勉強会には龍谷大学の清水先生も参加された。定例会議では、この資料集が出版出来たら、その意義をみんなに知ってもらうためにどんなことをすればいいのか、色々と意見を交換した。清水先生は、この資料集のおもしろいところ“私の推し資料”を報告し合う会を作ったらどうでしょうか、と提案された。原資料を生かす、いい方法だとみんなが拍手した。・・・こんな調子で、今日も終わろうとしている。

2025.4.14小田康徳

まだまだ西淀川の公害のことを知らないのでお仕事していく中で、勉強しながら戦力になれるよう、頑張りたいです。   Byコウタ

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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

#おもろいわ西淀川
#にしよど
#魅力発信サポーター
#エコミューズ
#西淀川公害がわかる資料集

2025年度淀協の新人研修:まちを歩き、公害患者の声を聞く(4/3)

4月3日(木)、淀川勤労者厚生協会・大阪ファルマプランに入職された新入職員のみなさん35名を対象に、「西淀川の公害・災害の歴史と住み続けられるまちづくり」をテーマとした研修を実施しました。
あおぞら財団から谷内と藤江が講師・案内役を務めました。

■ 西淀川のまちを“歩いて知る”フィールドワーク
研修は阪神「出来島」駅からスタート。

国道43号や出来島小学校、あおぞら苑、千北診療所、神崎川の防潮鉄扉、大和田街道、大阪マスジド、大野川緑陰道路などをめぐりながら、実際に足でまちを歩きました。

参加者からは、
「街が川より低いことに衝撃を受けた」
「実際に歩いて災害や公害のリスクを五感で感じられた」
「あちこちに避難場所の案内があり、まちぐるみで備えていると感じた」
といった感想が寄せられ、地形や防災のリアルを肌で感じる機会となったようです。

■公害を追体験するロールプレイ
研修後半はのざと診療所に移動し、グループワークを実施。

フォトランゲージとロールプレイを組み合わせ、西淀川の公害について体験的に考える時間となりました。

フォトランゲージでは、西淀川で起きた公害を記録した写真を見ながら、それぞれが感じたことを言葉に。
続くロールプレイ「もしあなたのまちで公害が起きたら?」では、企業、患者、行政など異なる立場の人になりきりながら、公害に向き合う難しさや、対話の重要性を体感しました。

■ 公害・災害の歴史と、これからのまちづくりを学ぶ講義
講義では、西淀川の公害や災害の歴史を振り返りつつ、「住み続けられるまちづくり」に向けた地域の取り組みを紹介。

ロールプレイで出た意見にも触れながら、過去から現在、そして未来へとつながる話をお届けしました。

■ 公害患者さんの生の声を聞く
最後には、西淀川公害患者と家族の会・会長の山下明さんから、ご自身の体験をお話しいただきました。

山下さんは、公害病が仕事に与えた影響や、工事現場での発作による心肺停止、過去のステロイド治療による副作用など、ご自身の身体に今も続く影響について語ってくださいました。

自身の経験を語る山下さん

山下さんの話に聞き入る参加者のみなさん

参加者からは、
「公害は過去の話ではない」
「今もなお続く健康への影響を知った」
「同じ大阪で、こんなに深刻な公害があったことを初めて知った」
「医療従事者として、公害や環境問題にも目を向けたい」
といった感想が寄せられ、多くの新入職員が心を動かされた様子でした。

■ 最後に

今回の研修では、西淀川のまちを実際に歩き、公害や災害の歴史に触れ、公害患者さんの生の声を聴くことで、まちの背景を多角的に学んでいただきました。

参加された皆さんは、これから西淀川の医療の現場で働くことになります。

今日の学びを通じて、目の前の患者さん一人ひとりの人生や、その背後にある社会的な課題にも想いを寄せながら、寄り添う医療を実践していただけることを願っています。

(谷内)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,視察受入 — aozorafoundation 公開日 2025年4月10日6:59 PM

楽らく呼吸会「薬について」(3/14)

「楽らく呼吸会」を3月14日(金)に開催しました。薬剤師さんによる「薬について」の講義と呼吸筋ストレッチ体操を行いました。参加者は8人(スタッフ含む)が参加しました。

「薬について」はあおぞら薬局の薬剤師・吉本利樹さん。今年はインフルエンザが大流行。

対策のポイントは次の5つ。
①こまめな手洗い、消毒
②着用が効果的な場面でのマスク着用
③咳エチケット
④休養・栄養・水分補給
⑤適度な室内加湿・換気
⑥ワクチン接種

お薬について話を聞きました

ぜん息の治療薬は、長期管理薬と増悪時治療薬の2つ。

吸入の練習を一人ずつやってみました!

治療薬の中には、吸入薬を霧状にして直接気管支に届けるため、吸入器を用いるものがあります。呼吸器疾患のある患者にとって吸入は日常的治療の一つですが、我流でやると、薬が口の中にとどまって気管に届かずに効果を発揮しません。練習用の吸入器を使って吸入の正しいやり方を解りやすく一人一人に教えてくれました。

新しいぜん息の治療薬・抗体製剤(生物学的製剤)についても学びました。

後半は、独立行政法人環境再生保全機構による呼吸筋ストレッチ体操の動画を見ながら参加者全員でストレッチを行いました。

呼吸筋を伸ばすストレッチ体操

(増本)


あおぞら財団では、ぜん息やCOPDを抱えながら苦しむ患者さん同士が日頃の病気の悩みを交流したり、勉強会で学びながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうと、楽らく呼吸会を開催しています。

次回は5月9日(金)矢倉公園へ行く予定です。皆さんの参加をお待ちしています!
ご参加を希望される方はあおぞら財団までご連絡ください(Tel 06-6475-8885)

【日  時】2025年5月9日(金)13:30~15:00
【集合場所】あおぞらビル1F 駐車場 あおぞらビルへのアクセスはこちら
【内  容】矢倉緑地公園まで車で行き、公園内で散歩をしたり体操をして過ごします。
【参加費用】 無料
【対  象】・ぜん息やCOPDなどの呼吸器疾患がある方、ご家族の方
・呼吸ケア・リハビリテーションに興味のある方
【申し込み方法】あおぞら財団(Tel 06-6475-8885、担当:谷内・鎗山)までお申し込みください。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境保健 — aozorafoundation 公開日 2:51 PM

矢倉緑地で自然とふれあい、ごみゼロアクション!(3/22)

3月22日(土)、春の陽気が感じられる中、西淀川区主催の「矢倉緑地プラスチックごみゼロアクション」が開催されました。今年で4回目を迎えるこのイベントに、あおぞら財団も協力団体として参加しました。

私たちの暮らしのすぐそばにある自然の宝庫、矢倉緑地。ここには野鳥や干潟の生き物たち、そして私たちの未来に関わる課題が共存しています。

●カワラヒワやミサゴなど、多彩な野鳥を観察
イベントのスタートは、日本野鳥の会大阪支部による野鳥観察から。

「キリリ、コロロ」とかわいらしい声でさえずるカワラヒワ、オオバン、キンクロハジロ、ホシハジロ、コチドリ、セグロカモメと、様々な野鳥を観察できました。

「今日はイソヒヨドリ見られないかな…」という声も上がったその時、まるでその噂に応えるかのように、イソヒヨドリがすうっと岩の上に舞い降りました。その登場に、思わず拍手が起きました。

さらに、フィールドスコープから鉄塔の上でミサゴが巣を守る姿も確認。野鳥たちの営みを間近に感じながら、自然とのつながりを実感するひとときでした。

矢倉海岸で野鳥の観察

水面すれすれを飛ぶカワウ

干潟のコチドリ

●干潟の石の下に広がる生き物の世界
次は干潟へと場所を移し、生き物探し。石をひっくり返すと、そこにはカニや貝、エビ、ゴカイ、そしてゾウリムシなど、様々な命がひそんでいました。

「これはヤドカリの仲間ですね」「この貝は潮の満ち引きで移動するんですよ」と、大阪湾海岸生物研究会の山下先生が丁寧に解説。参加者のみなさんは目を輝かせながら、未知の世界に触れていました。

この日は海水温が低かったため魚の姿はあまり見られませんでしたが、それでも干潟には多様な生き物たちが息づいていました。

タカノケフサイソガニ 河口や干潟などで生息。オスのハサミの付け根に房状の毛(ケフサ)があるのが特徴

イソテッポウエビ 大きいはさみで音を出し、瞬間的に4400度までの熱を出すそうです。

●海洋プラスチック問題を自分ごとに
そして最後は干潟のごみ拾い。まずは大阪市環境局 環境管理課 水環境保全グループの方から、海洋プラスチック問題についてのミニ講座を受けました。今や海に流れ込むごみのほとんどがプラスチック。2050年には、魚よりも海洋プラスチックごみの方が多くなるかもしれません。

その後、清掃活動へ。短時間にもかかわらず、大量のプラスチックごみが集まりました。ペットボトル、発泡スチロール、ビニール片、ストロー……そのひとつひとつが、私たちの暮らしとつながっていることを痛感しました。

●矢倉緑地で、自然と向き合う
このイベントは、矢倉緑地の自然に触れながら、私たち一人ひとりの行動が未来を変えるということを体感できる貴重な機会です。

自然の美しさやたくましさを知ること。そこにある課題にも目を向けること。そして、自分にもできる小さな一歩を踏み出すこと。

そんな一日を、矢倉緑地で過ごしてみませんか?

次回、開催される時には是非ご参加ください!

(谷内)

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 2025年4月7日5:20 PM

雨ニモマケズ!ミサゴ、カラスに大ピンチ!?見どころ満載・冬の探鳥会(3/16)

3月16日(日)に矢倉海岸・緑陰道路 探鳥会を開催しました。

参加者は17人(一般参加3人、野鳥の会会員6人、リーダー7人、スタッフ1人)です。冬は多くの渡り鳥を観察できる季節。小雨に降られながらの探鳥会になりましたが、イソヒヨドリやホシハジロなど35種類の野鳥を観察できました。

冬は渡り鳥の観察にぴったりのシーズン。寒さが残るこの時期だからこそ見られる鳥たちを目当てに、大野川緑陰道路を通り、矢倉海岸へと足を運びました。

日本野鳥の会大阪支部の報告はこちら

小雨が降りそうな中、探鳥会に出発! 野鳥の会の方々は雨対策もバッチリです

ヒヨドリ

ジョウビタキのメスはオスに比べると地味

淀川に佇むカワウ

星の数ほどホシハジロ

この日一番の見どころは、淀川の鉄塔にあるミサゴの巣。鉄塔の真ん中あたりで1羽のミサゴが悠々と魚を食べているそのすぐ上では、巣を守る2羽のミサゴが、5〜6羽のハシブトガラスと激しいバトルを繰り広げていました!

「上の方であんな戦いが起きてるのに…なんでそっち(下)のミサゴは助けに行かないの⁉」
そんなヤキモキする声があちこちからおきました。

ミサゴの巣を襲うカラス

他に、枯れ木にすずなりにとまるカワラヒワ、水面近くを潜水するウミアイサなど、雨降りながらも今日は見どころがたくさんありました。

鈴なりに樹木に止まるカワラヒワ

水面近くを潜水するウミアイサ

イソヒヨドリ

干潟で餌を探すオオバン

淀川の堤防で野鳥を観察

観察種数 36種
オカヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、ウミアイサ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、コチドリ、イソシギ、セグロカモメ、ミサゴ、トビ、モズ、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、イソヒヨドリ、スズメ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ドバト
(記:谷内)


次回 2025年5月10日(土)予定
■集合時間9:30 阪神なんば線福駅
■解散12:30 矢倉緑地公園
■参加方法 当日、集合場所へお集まり下さい。
■参加費(保険代) 200円
■持物・格好 水筒、双眼鏡(あれば)、筆記用具

5月は「春の渡り」のシーズン! 日本から北へ渡ってゆく鳥、南から日本へ渡ってくる鳥が交錯する季節です。
子どもさんの参加もお待ちしています。

Filed under: イベント報告・ホームページ更新,環境学習,矢倉海岸探鳥会 — aozorafoundation 公開日 4:39 PM
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