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ブログカテゴリー » エコミューズ館長日記

エコミューズ館長日記No.25

午後からの雨、おかげであまり暑い感じでもなく、寒いというほどのこともない。新人のアルバイト・コウタくんはあおぞらビルの構造的分析をやってくれた。我々が作業しているのは五階。六階は書庫があるだけで、五階作業室の上はすぐに屋上であるから、大気の気温が上がれば、室温も上がる。下がれば、室温もすぐに連動して下がる。自然とともにある作業室だが、せっかく外気と分断された室内の温度が外気と連繋して、すぐに上がったり下がったりする。なんとなく不都合な感じもする。以上がコウタくんの分析結果である。

校訂作業は、今日はミナコさんがお休みなので、コウタくんのだけ見せてもらったが、一章が終わり、二章も終わり、三章も途中まで進んでいることを確認。この調子だと5月中には二人合わせて、ひと通り校訂作業に目を通すことができる。思った以上のスピードで、驚いた。もちろん二人の目を通しておきたいので、もう少しかかるだろう。

小生はその間、資料の解説に力を注ぐこととする。とはいえ現状は第一章から第四章までの解説をとりあえず書き終えて、今日は第五章の解説に取組んだ。裁判記録の分量を計算して、それを紹介しておくのも意味があると思ったので、実物の冊子から計算してみたところ、1978年の第1次訴訟の提訴以来、第4次にわたる提訴で、原告数は726名、21年間にわたる長期裁判であった。被告は企業10社、および国と阪神高速道路公団……。裁判資料はこの関係者に一部ずつ配布しても、どれほどの分量になったのだろうか。一揃いで準備書面等、種々の冊子合計が266冊。1冊平均800頁として、合計21万頁という量となろう。なんという数字だ。これに目を通して中身を要約して読者に示せたら、私はきっと面白い探偵小説家になれるだろう。で、どうする。というようなことを考えて今日の作業を終えた。

266冊ある西淀川大気汚染公害裁判記録

 

2025.4.28 小田康徳

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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。

【ご寄附のお願い】「西淀川公害がわかる資料集」のための寄附を募集しています。どうぞみなさまの寄附でこの活動を支えていただきますようお願いいたします。
■寄附の方法はこちら https://www.aozora.or.jp/ecomuse/contibution_doner

※資料集のウェブ版作成には、(独法)環境再生保全機構地球環境基金助成金を活用しています。

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エコミューズ館長日記No.24

ここ数日、にわかに気温が上昇。日中はうかっと外に出ると暑さが骨身に染みるような感を受ける。いつも連休終了後に感じることが、まだ連休も遠いという時期に生じるようになった。で、あおぞら財団が入っているあおぞらビルへ来たら、なんと室内はひやっとしているではないか。心地よく仕事にかかれた。

ただちょっと補足しておかなければいけないのは、ここ数日かけて資料集の原稿から掲載を見合わすものを数点選び出し、さらに版組の工夫によって結局8ページ分のページ数節約を確保して、これにて前後に載せる必要文書の掲載スペースを確保できたことが1点。もう1つは、それに対応する形で、資料集のもくじ案を作成したことである。いずれも、問題に直面して、西淀川区民の人たちが記録したり意見を述べたりしたもので、全部で136点288ページという分量になったことが判明した。これだけの基礎資料となる文章を作り上げたこと、その活動力に改めて驚きの念を感じた。このもくじをいろんな人に見せて、本作業が大きな山場を越えたことを共に喜び合った。だが、まだまだ喜べないことも残っている。1つは、翻刻した文章が原本と合致しているかの校訂作業。これは、大変な作業量を予定しておかなければならない。第2は、各章の解説である。解説文は、各章ごとに提起されていた問題の時代的背景を読者の方々に理解してもらい、その中で、西淀川公害反対闘争が成し遂げてきた活動の意義と問題点も含めて解明していかなければならない。というわけで、頭を冷やして考え直したいと思っている次第。

それから、今日は、西淀川公害弁護団の中心人物の1人であった故・井上善雄さんの思いを一冊の本にまとめようとして奮闘中のフリーライター神野武美さんが、資料の相談も兼ねて訪問があった。色々なことを語っていただきました。

 

2025.4.21 小田康徳

 

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エコミューズ館長日記No.23

今回は4月11日と14日、2日分をまとめてご報告します。

4月に入って作業を進めるうえで、新たな戦力が加わりました。大阪にある某公立大学の大学院生某コウタくんが我々の仕事の仲間に加わりました。(館長日記No.15に彼の名前が載っていることが判明したので、気になる方はそちらをご確認ください笑 byミナコ)というわけで、本格的な作業は少しずつ始まっています。今回取り組み始めたのは、資料本文の校訂作業。校訂作業とは、資料原本と翻刻文を見比べ、翻刻文が原本通り、もしくは原本も含めて疑問な点がないかを一文字ずつ調査し、確定していく作業です。なかなか豊かな国語力と歴史感覚が必要とされる作業である。4月14日は、例のミナコさんと分担して作業を進めてもらった。さっそく、コウタくんが第1章の聞き取り資料の山と格闘することとなった。ここで資料用の紙面の面積を確保するため、あまり重要と思われない箇所を略していたのであるが、短くてさほど重要ではないところについては削除のマークをせずにおったところ、「このような箇所がよく出てくるんですが、これでいいんですか?」と質問してきた。私はいちいち表記するのはめんどうだったが、それを発見してくれる。「うん。そうだね。」とすまして、「こういう中略部分の存在は、全体の趣旨が変わることがないのであれば、いちいち注記しないでもういいのではないか。ただし、そのことを凡例で明記しておく必要があるなぁ」と答えておいた。そして、「そのような事例を別紙にその都度メモしておいて、あとでかっちりした凡例を作ることにしよう」と1つの宿題を課す。

まあ、このような感じで作業が始まった。

やがて昼ご飯になり、午後からはエコミューズの定例会議と資料勉強会へと進み、資料勉強会には龍谷大学の清水先生も参加された。定例会議では、この資料集が出版出来たら、その意義をみんなに知ってもらうためにどんなことをすればいいのか、色々と意見を交換した。清水先生は、この資料集のおもしろいところ“私の推し資料”を報告し合う会を作ったらどうでしょうか、と提案された。原資料を生かす、いい方法だとみんなが拍手した。・・・こんな調子で、今日も終わろうとしている。

2025.4.14小田康徳

まだまだ西淀川の公害のことを知らないのでお仕事していく中で、勉強しながら戦力になれるよう、頑張りたいです。   Byコウタ

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エコミューズ館長日記No.22

昔から三寒四温というけれど、最近の天候はどうなっているんでしょうねぇ…。満開の桜の枝に真っ白い雪が重なり合っている映像をテレビで見て、肝を冷やしてしまいました。そういえばソメイヨシノはあと20年とか30年とかで花を咲かさない地域が広がっていくとか聞きました。なぜこんな異常な天候が続くようになったのでしょうか。今編集している西淀川公害資料集の資料が、少しでも役立てればいいなぁと思いが強まる一方です。

今日は家で作業をしてきた資料本文の通し原稿のデータを一部プリントアウトしてもらいました。組版通りに印刷されたプリントを眺めていると、いよいよ本になるんだなぁと感慨深くなりました。全体の採用資料点数が140点、ページ数が中扉含めて293ページ。これに各章ごとに解説文を入れると、約300ページとなることが判明しました。さらに表紙・挨拶序文・目次・索引・略年表・用語解説などを入れて320ページに、どうすれば抑えることが出来るのか。ミナコさんなどと一緒に頭を悩ませましたが、出てきたのはため息ばかりでした。まあどうにかしないとなぁ、というところで今日の話は打ち切りました。

ところで、第1章から第6章まで通しで資料の翻刻文をデータ化すると、本全体を対象とした検索が可能になります。試みに、財団の前理事長の名前を入れてみたら、30件近くの文章がヒットします。どんな場面で名前が登場するか文章を読んでみると、その方の活躍ぶりが彷彿としてまいります。これは面白い記録だというのを改めて感じました。今度の西淀川公害の基礎資料集は、原本から翻刻したもので、書かれたときの状況を直接に反映しています。後世の潤飾がなくて問題に直面していた当時のありのままの考えや行動が、まざまざと眼前に浮かんできます。こんな面白い読み物はない!というのが率直な感想です。出版までにはまだいくつかの山を乗り越えなければなりませんが、完成をお楽しみにしていてください!

今日はあおぞら財団に映画監督もされている、岸本景子さんが岡山県名産のきびだんごをお土産に買って持ってきてくれました。思わず二口食べました。おいしかったですよ!

2025.4.2小田康徳

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エコミューズ館長日記No.21

 今日はひたすら機械(コンピュータ)を操作した一日となった。先週の金曜日から続いていた課題であったが、原告三名の臨床尋問の実現に関わる史料で若干の混乱があり、書類の時系列に合わせた並べ方を発見するのに随分と時間を費やすことになった。しかしこの問題は先週の金曜日に解決していた。
 全体が活字に組んだ時に何ページになるかを確定するため完成を急いだのであるが、急いでいる時こそポカがあるものだと思い知らされた。せっかく並べ方を整えた文章のデータを収容したUSBメモリを、あおぞら財団に忘れて意気揚々と帰って、家でちょっと確認しようとしたところ、そのUSBがカバンの中にないことがわかった。いろいろと考えて、きっと忘れて帰ったんだと想像はついたが、見たいものが見れないというのは、イラつくものである。
 土日はほかにも関西フィルハーモニーと川西市民合唱団の合同演奏で立派なホールでのコンサートを聴きに行くことが出来た。私のようなシニアが中心の市民合唱団であったが、プロの演奏集団に負けずに一時間半に及ぶ第九交響曲を演奏しきっていたのには感動した。大した文化力だとおもった。今度の西淀川公害資料集も、そういった全体としての知的・文化的水準を前提に考えると、大いに受け入れられる可能性をもっているのではないかと改めて感じた次第。で、今日は改めてUSBメモリを点検し、先週の金曜日に見られなかった作業の進展ぶりを確認して最後の追い込みに対応するための作業に取り掛かった。第5章はほぼ完成し、第6章もほぼ見込みが立っている。
 昼食を食べにいったときに、緑陰道路を歩いた時、足元に紫色の可愛らしい花がたくさん咲いているのを見た。桜の花はどうか、これはまだつぼみだがなんとなく開く日も近いことをうかがわせてくれた。気温から考えると、もう咲いてもいいのだがなぁ。来週は満開の桜を見ることが出来るかもしれない。

2025.3.24小田康徳

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