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日中若手研究者異分野交流会に参加してきました(6/16~6/17/中国・北京市)

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日中若手研究者異分野交流会に参加(6/16~6/17/中国・北京市)

6月16日と17日に中国・北京市で開催された「2014年度日中若手研究者異分野交流会―ビッグシティにおける多世代共創社会とエコシティ―」に、あおぞら財団から筆者(鎗山)が参加し、活動報告をしてきました。
(主催:中国科学技術協会(CAST)国際連絡部/実施:中国国際科学技術会議センター/独立行政法人科学技術振興機構(JST)北京事務所)

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●会場の21世紀飯店

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●交流会スタート

この研究交流会の目的は、日中両国の若手研究者が集まり、各自の研究についての発表・討論を行い、活発な議論を通じて、両国間の研究ネットワークを形成するのみならず、自らの研究に対する新しい可能性を開拓する場を提供することです。これまで4回開催されてきたそうですが、今までは、研究者のみの参加でしたが、今回ははじめて、あおぞら財団のような市民団体や企業、行政からの参加がありました。

1日目の交流会は、3つのセッションが連続であり、2日目はエコシティの計画現場の視察をおこないました。

3つのセッションは次のとおり。
セッション1:多世代共創社会とエコシティの情報インフラ(移動の最小化、交通の円滑化など)
セッション2:多世代共創社会とエコシティの健康インフラ(エネルギーのグリーン化、大気質・水質の改善など健康的な住環境)
セッション3:多世代共創社会とエコシティの安全・安心(都市防災への備え、社会ルールの共有、社会秩序の維持など)

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●発表する筆者

交流会では、あおぞら財団からは、セッション3にて、西淀川の大気汚染公害やその裁判のこと、その後のあおぞら財団による地域再生活動や中国の環境NGOとの交流活動について発表しました。
企業や行政と連携するときの課題や今後の可能性、公害がひどかったとき工場が移転するときの技術面での難しさ、などについて質問がありました。

交流会全体としては、科学技術がどのようにして政策決定に取り入れられるべきか、大気汚染の数値情報が正しく公開されることのの重要性などが議論されました。

2日目の視察では、北京市豊台区長辛店生態城(エコシティ)計画現場と中国農業大学エネルギー工学・低炭素技術研究室を視察しました。
エコシティはもともとはゴミの山になっており、そこに不法侵入も含めて3000人が暮らしていたそうです。昨年、園博会(Garden Expo)を開催するときに大規模に再開発がおこなわれました。

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●かつてのゴミの山の様子パネル

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●広大な敷地の園博会 会場

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●エコシティの説明を聞く

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●エコシティの説明

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●中国農業大学内の研修室

今回は、中国や日本の研究者の方々と交流することで、環境問題の解決には技術面だけではなく、住民や行政、企業、専門家など、さまざまな主体による連携や取り組みが大切であることを、日本の公害経験とその後の活動から知っていただける貴重な機会となりました。

鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)

参考:交流会テーマと発表者一覧

6月16日(月)交流会
セッション1:
多世代共創社会とエコシティの情報インフラ(移動の最小化、交通の円滑化など)
馬奈木 俊介 東北大学大学院環境科学研究科 准教授
杜怡曼 清華大学土木工学学部 ポスドク
戸川 卓哉 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 研究員
張瑋琦 中国環境科学研究院 リサーチアシスタント

セッション2:
多世代共創社会とエコシティの健康インフラ
(エネルギーのグリーン化、大気質・水質の改善など健康的な住環境)
周偉奇 中国科学院生態環境研究センター 研究員
鎗目 雅 東京大学公共政策大学院 特任准教授
郭濼 中央民族大学生命・環境科学学院 教授
橋本 征二 立命館大学理工学部環境システム工学科 教授
劉文博 中環連合(北京)認証センター有限公司 プロジェクトマネージャー
中川 佳久 豊田汽車技術中心(中国)有限公司 安全環境施設部長
劉煜傑 中国環境科学研究院 リサーチアシスタント

セッション3:
多世代共創社会とエコシティの安全・安心
(都市防災への備え、社会ルールの共有、社会秩序の維持など)
孫莉 北京市環境保全科学研究院生態・都市研究所 エンジニア
鎗山善理子 公益財団法人 公害地域再生センター(あおぞら財団)研究員
黄弘 清華大学公共安全研究院 教授
市川小百合 東京都環境局環境政策課主任

総合討論:住民・科学者・企業・自治体の連携のあり方について
(費用負担のルール、科学的な意思決定、科学者の行政への関与、住民の参加等)

以上

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