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第20回道路連絡会が行われました

3月22日(水)に第20回西淀川地区道路沿道環境に関する連絡会が行われました。

西淀川道路連絡会は、大阪・西淀川公害裁判の和解条項に基づいて設置されたもので、西淀川地域の道路における環境施策の円滑かつ効率的な実施に資することを目的とし、国土交通省近畿地方整備局、大阪国道事務所、阪神高速道路(株)、原告団との間で年に1回開催されています。

公害被害者が,道路環境対策について道路政策決定者に直接意見を述べることができるという意味で,道路公害訴訟に集団で取り組んだ原告団と弁護団が勝ち取った特別な機会です。(詳しくはこちら→西淀川道路環境対策連絡会/道路検討会

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第20回西淀川地区道路沿道環境に関する連絡会
日 時:2017年3月22日(水) 午後2時~午後4時
場 所:グリーンルーム(あおぞらビル3F)
出席者:国土交通省近畿地方整備局、大阪国道事務所、阪神高速道路(株)、原告団、弁護団、あおぞら財団
参加者数:32人(国土交通省・阪神高速:12人、原告側・弁護団:20人)
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1.原告団団長(西淀川公害患者と家族の会 森脇君雄会長)のあいさつ

はじめに、西淀川公害患者と家族の会会長の森脇さんからあいさつがありました。「患者会はと国とは、40数年間緊張をもちながら信頼関係をつくってきた。この関係のもと、一つでも要求を前進させてほしい」と述べられました。

2.被害者の訴え

次に、西淀川区内の公害患者の永野千代子さんと岡崎久女さんから被害者の訴えがありました。永野さんは、大気汚染のために自分だけでなく子どもも病気になり、そのうえ国道2号の交通事故で子どもを失った経験をお話しされ、「住民は車を減らしてほしいという思いとNO2を減らしてほしいという思いがある」という思いを語りました。岡崎さんは、親子でぜん息に苦しんだ経験を話され「私には間に合わなくても、子、孫には間に合うように環境をよくしてください」と訴えました。

3.資料説明

続いて、国土交通省および阪神高速道路(株)から、西淀川区において実施されている道路環境対策について説明がありました。西淀川の大気の環境は、昨年度より若干悪化しており、今後も環境ロードプライシングを継続して行うことにより、西淀川区内を通過する大型車を減少させ、環境の改善を図りたいという説明がありました。

次に、阪神高速道路株式会社から「近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)について」の説明がありました。この料金改定は国の方針と大阪府・市など自治体の提案をふまえたもので、淀川左岸線延伸部と大阪湾岸道路西伸部の整備に必要な事業費の概ね5割を高速道路料金で確保することを目的としているものです。

原告団からは、あおぞら財団の藤江から「大型車・交通量削減を!」「歩行者・自転車にやさしい沿道対策・交通環境対策を!」「実務者ワーキングの継続」といった提案を行いました。2年前から行っている実務者ワーキングでは大気汚染と交通量に関するデータ分析を行っています。今回は休日と平日のNO2濃度の差を示し、交通量が少ない休日はNO2の濃度が年間を通して平日よりも10ppb程度低いという結果を示しました。大気と交通量の関係をもっと明確にするためにさらなるデータ収集と分析が必要だという提案を行いました。

4.意見交換

その後、意見交換が行われました。

患者会から「NO2濃度を環境基準値の下限値である0.04ppb以下まで目指すのは継続するのか?」と確認を求めたところ、国交省側からは「昨年度は8局のうち4局が0.04ppb以下になっていたが、今年は上がってしまった。少しでもよりよい数値になるようにすすめていきたい」との回答が得られました。また、NO2濃度を具体的に下げる施策としては、環境ロードプライシングは効果が高い施策であり、広報をもっとしっかりやって積み重ねていきたいとのことでした。

阪神高速道路の料金改定については、患者会から「普通車の料金が上がると、国道43号におりて交通量が増えて渋滞が悪化する。検証もなしに、こういうことを行うのはおかしいのではないか」という意見が出ました。阪神高速道路株式会社には、料金改定後に、交通流や大気に与える影響について検証していくことを求めています。

大気と交通量の関係、阪神高速道路の料金改定に伴う交通や大気の変化については、今後、実務者ワーキングでも継続して検討をすすめていく予定です。

■今までの取り組みについて

西淀川道路環境対策連絡会/道路検討会
「近畿圏の新たな高速道路料金の具体案」に対する意見を提出しました(1/10)

■当日の資料・議事録

【原告からの資料】スライド

【道路管理者の資料】資料1資料2資料3資料4資料05

議事要旨議事録

国土交通省近畿地方整備局 大阪国道事務所「西淀川地区道路沿道環境に関する連絡会(第20回)が開催されました」

 

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