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韓国の国際フォーラム「Clean Air International Forum」に出席

昨年の活動報告です。
2018年10月19日に、韓国のソウルで、2018 Clean Air International Forumに、あおぞら財団も大気汚染問題のステークホルダーの一つとして出席しました。

フォーラムの参加者一覧

参加者全員で記念写真

このフォーラムでは、「産業部門の排出削減」と「モビリティシステムの変革」をテーマに、様々な国の地方自治体、民間分門、専門家などが集まり、都市の大気汚染改善に関する知識や経験を共有しました。

あおぞら財団からは、西淀川公害裁判の概要、裁判の和解金を使ってあおぞら財団を設立し、その後、道路連絡会をはじめ環境改善に向けた取り組みを行っているということについて紹介しました。大気汚染というと発生側に対する規制が主となるが、被害者側からの取り組みというのが興味深いとのコメントをもらいました。

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大気汚染訴訟、あおぞら財団の取り組みについて発表しました

フォーラムでは、様々な国の大気汚染に対する課題、取り組みが紹介されました。

モンゴルのNGOの発表では、モンゴルの首都ウランバートルは、厳しい大気汚染に脅かされているという報告がありました。モンゴルでも都市化がすすんでおり、ウランバートルの人口は増え続けています。モンゴルの大気汚染の原因の80%はゲル地区からの排出です。ゲルというのは移動式住居で、都市の郊外にどんどん作られていっているそうです。
残りの15%が排ガス、4%が発電所、1%が交通由来のもの。ゲル地区では冬になると練炭を燃やして暖を取るため、冬の子どもの死亡率は夏場の3倍になるという非常に過酷な状況です。すぐにでも対策を取らなければならない中で、政府が練炭の使用の規制をはじめたこと、NGOでは大気汚染に関する教育を行っているというような対策がすすんでいるとのことでした。

韓国の交通計画を専門とされている教授の講演では「ファーストの交通からスローの交通へ」と提案がなされました。このスロー交通の考え方は、あおぞら財団が2008年に作成した西淀川道路環境再生プラン・提言Part6「これからの交通まちづくり ~低速交通のすすめ~」に通じるものがありました。日本の交通は大都市間の移動がどんどん短くなっている一方で、車を運転できない人は移動しにくくなっており、「遠くは近く、近くが遠く」という矛盾した状況になっています。環境のためだけでなく、人間らしさを取り戻すためにも車ファーストになっている状況を変えていかないといけないのではないかと思います。

また、シンガポールでは、長年、持続可能な交通システムに取り組んでいます。シンガポールでは、車両の民間所有の抑制をおこなっていて、2018年から車両は増加していません。シンガポールの市街地では、交通渋滞を解消するために、1975年からロードプライシングが実施されています。ERP(Electronic Road Pricing:電子道路課金)区間に入ったら自動的に料金を課されます。これによって、都心内の車の需要はしっかり管理されています。

最後に、主催者の方から「大気汚染の解決のためには、お互いに信頼をもって話し合わないといけない」「市の大気質を改善するには、近隣の都市や国々と共同で大気汚染防止対策を開発することが重要である」とのコメントがあり、フォーラムは終了しました。

私は、あおぞら財団の職員として国際会議に出席するのは初めてでしたが、日本の大気汚染の経験、取り組みを、現在大気汚染問題に取り組んでいる近隣の諸国と情報を共有し、お互いに連携できることを探ることの大切さを改めて感じました。そのためには、西淀川での取り組みをしっかりと行い、そしてそういった情報を共有できるような形にまとめていくことが大事だと思いました。
(谷内)

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