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大阪府交渉(ぜん息被害者を救済する制度創設)

2012年1月25日 14:00-16:00

大阪府本庁にはじめて中に入りました。大阪府庁舎はプリンセストヨトミをはじめ、いろんな映画に使われている全国一古い都道府県庁舎だそうです。

そんな中で繰り広げられた大阪府交渉。88年の大気汚染公害患者の新規民定打ち切りに伴い増えている未認定患者さんの為にぜん息の医療費助成制度を作りたいという運動(あおぞらプロジェクト大阪)の交渉です。

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結果を言うと・・・ぜんそく患者さんたちが苦しんでいる現状があまり伝わりませんでした。

ぜんそく患者が増えている事は学校保健統計などでわかっている事なのですが、対応して下さった健康医療総務課は厚生省の患者統計と人口動態統計を使って、増えているとは言えないという認識の様です。しかも、それらのデータは「ホームページに掲載しています」との答弁でした。(その後、探してみましたが、たくさんの表があり、見方が分からなかったので、健康医療総務課に電話して聞きました。C-8.  死亡数、性・死因(死因分類)・年齢(5歳階級)の表を見て下さい。大阪府でわかるのは人口動態調査で死亡者数です。治療中の患者数は厚生労働省の患者調査を見て下さい)

環境省の大規模な疫学調査(そらプロジェクト)で、自動車沿道の児童とぜん息の発生の関連性が認められていますが、その調査地点には、大阪府内の中央環状線や国道43号沿道が含まれています。しかし、大阪府は「国の動向を見ていく」という答弁一辺倒で、府内の問題であるのに、現状を把握していない様に見えました。大阪府独自には対策を行わない事、1つの疾患を特別扱いすることはないとも言いました。東京都の救済制度についても「評価する立場ではない」との答え。あまりにも進まない交渉に、患者さんたちの疲労度はピークに達したのでしょう。お一人の発作が治まらなくなり、退席を余儀なくされたのです。

発生源対策を行っている部局とも交渉しました。各測定局へPM2.5の測定ができる様に装置が取り付けられつつありますが、今年度は大阪府が管理する26の測定局のうち14局には設置するとのことでした。3月頃には、そらまめ君えんどうまめくんにて速報値が流れるのだそうです。楽しみですね。しかし、全局設置の道のりはまだ遠く、来年度の測定機器購入の予算措置は0なのだそう。成分分析をして発生源対策を進めるとのことでしたが、ぜひ解明してほしいと思います。

まずは、問題を共通認識にする事が大切だなと思います。問題を認識してもらったうえで、問題を解決する為にはどうすればいいか、何ができるかを一緒に考えていければいいなぁと思いました。患者さんたちにしても「声が届いていない」と不満が残るし、大阪府としても「どうにかしないといけない問題」という認識が薄く、動き出せないのだと思います。いつも交渉のときに思いますが、その人の言葉で語ってほしいなぁと思います。その人がどうしたいと思うか、そういう事もしゃべれない様な大阪府になっているのでしょうか。そうだとしたら、とても怖い事です。

次は大阪市との交渉です。こちらの交渉は進みますように。(林)

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