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ブログカテゴリー » もりもとまきのアーキビストの目

もりもとまきのアーキビストの目 No.26

西淀川と阪神・淡路大震災
-写真が伝える、大きな被害-
紹介資料:西淀川区における阪神・淡路大震災被害状況写真資料(北山良三氏資料)
(資料館だよりNo.40、2012/04)

道路上の地割れ 道路上の地割れ 

1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、西淀川にも大きな被害をもたらしました。エコミューズでは、そのようすを伝える写真資料を約500点所蔵しています(北山良三氏資料)。

福港堤防の地割れ 福港堤防の地割れ 

西淀川の被害の存在は、神戸市や阪神間の壊滅的な被害に隠れ、忘れられた被災地となり、1月25日にようやく大阪市に災害復旧本部が設置されるなど、行政の対応も立ち遅れました。

軒先に積まれた瓦礫 軒先に積まれた瓦礫 

まちの日常、ひとびとの暮らしを一変させた阪神・淡路大震災。1枚1枚の写真が、忘れてはならない記憶を伝えています。

住宅地の液状化 住宅地の液状化 

資料館だよりNo.40はコチラ

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

もりもとまきのアーキビストの目 No.25

小さな街の、大きな被害
-西淀川と阪神・淡路大震災-

紹介資料:『小さな街の大きな被害 「西淀川の震災展」の記録』(「西淀川の震災展」を成功させる実行委員会、1997年) 

ecomuse

1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、西淀川にも大きな被害をもたらしました。

しかし西淀川の被害の存在は、神戸市や阪神間の壊滅的な被害に隠れ、マスコミにも取り上げられることはなく、忘れられた被災地、救援のエアポケットとなり、1月25日にようやく大阪市に災害復旧本部が設置されるなど、行政の対応も立ち遅れました。

そこで、地域住民やあおぞら財団、労働組合などが協力して、区内での被災状況や震災体験、救援の活動などを記録し、これからのまちづくりを考えるために、2年後の’97年1月17~19日の3日間、「西淀川の震災展」を開きました。冊子『小さな街の大きな被害 「西淀川の震災展」の記録』(「西淀川の震災展」を成功させる実行委員会、1997年)は、その内容をまとめたものです。数々の写真や震災体験の証言が掲載されており、西淀川の被害の大きさに驚かされます。

阪神・淡路大震災から17年が経ち、そして東日本大震災から1年。あの日を思い返す時、同時に、「自分にはまだ知らないことがある」と自覚することの大切さを教えられる一冊です。

『小さな街の大きな被害 「西淀川の震災展」の記録』は、エコミューズで閲覧可能です。また、1冊300円(税込)で販売しています。

さらに、震災展のようすの写真やコラムが、西淀川公害患者と家族の会創立40周年記念写真集『公害と闘い環境再生の夢を』30頁に掲載されています。ネット上でも閲覧できます(コチラ)。併せてご覧ください。

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年3月16日4:03 PM

もりもとまきのアーキビストの目 No.24

「全国公害患者の会連合会」の結成
-全国の仲間と一丸になって-

紹介資料:全国公害患者の会連合会代議員証(西淀川公害患者と家族の会資料、No.4375)

 1981(昭和56)年5月17日、「全国公害患者の会連合会」(以下「連合会」)の結成大会が、大阪市立西九条小学校で開かれました。西淀川公害患者と家族の会からは代議員として12名が参加しました。今回紹介する資料は、その際の「代議員証」です(西淀川公害患者と家族の会資料、No.4375、約18cm×13cm)。

西淀川公害患者と家族の会No.4375

連合会の前身は、1973(昭和48)年11月23日に発足した「全国公害患者の会連絡会」(以下「連絡会」)です。連絡会は、同年10月に成立し、翌年9月に実施されることになった「公害健康被害補償法」の政令の作成に対して、患者たちの要求を交渉・請願するために結成され、「公害健康被害補償法にもとづく政令制定にあたっての請願」を提出するなど(1973/12/10)、補償法の内容の改善に取り組みました。その後、財界による「まき返し」(公害指定地域の解除・窒素酸化物の環境基準緩和の要求)が活発化すると、それに反対する運動に奮闘しました。連絡会は、各地の公害患者相互の理解を深めながら、団結し、全国的な公害反対運動を展開したのです。

しかし、財界によるまき返しはますます強まり、連絡会は、反対運動をより一層推し進めるため、会を「全国公害患者の会連合会」に発展させました。連合会は、独自の財政と規約を持ち、全国の患者会代表による執行体制を整え、専従の事務局長を置くなど、組織の強化が図られました。連合会はその後より一層、公害反対・被害者救済の全国的運動の中心的役割を担っていきます。

結成大会のようすの写真、また、連合会結成の経緯についてのコラムが、西淀川公害患者と家族の会創立40周年記念写真集『公害と闘い環境再生の夢を』14頁に掲載されています。ネット上でも閲覧できます(コチラ)。併せてご覧ください。

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2012年3月9日2:56 PM

もりもとまきのアーキビストの目 No.23

患者会40周年記念写真集
-不屈の闘いを、写真で振り返る-
(資料館だよりNo.39、2012/01)
紹介資料:『公害と闘い環境再生の夢を 西淀川公害患者と家族の会40周年 あおぞら財団15周年 あおぞら苑5周年 記念写真集』

 1972(昭和47)年10月29日に結成された西淀川公害患者と家族の会(以下「患者会」)は今年、創立40周年を迎えました。それを機に、これまでの軌跡を振り返る記念写真集を、患者会とあおぞら財団が協力して出版しました。私は写真収集を担当しました。

1年の取り組みを1頁で紹介 1年の取り組みを1頁で紹介 

 まず、患者会やエコミューズに所蔵されている膨大な写真資料のなかから、掲載する写真を1枚ずつ選んでいきました。写真は残されているものの、年代や日付、撮影場所が分からないものも多く、患者会の森脇君雄会長、永野千代子事務局長に聞き取り調査を行いながら、いつどこで撮影されたものか、特定していきました。また、写真が残されていない行事については、誰か持っていないか、患者会で協力を呼びかけました。

 こうして収集された写真とともに、森脇会長による「森脇コラム」では多くの知られざるエピソードが紹介され、公害と闘い、環境再生の夢に挑み続ける患者会の40年を知ることができる一冊になっています。また、あおぞら財団(創立15周年)と、デイサービス施設「あおぞら苑」(5周年)の取り組みがよく分かる写真も所収されています。

 写真集は、ネット上でも公開しています(http://www.aozora.jpn.org/pdf/kanjakai40.pdf)。是非ご覧ください。

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

もりもとまきのアーキビストの目 No.22

イ病の経験を伝える
-県立イタイイタイ病資料館、来春開館-
(資料館だよりNo.38、2011/10)
紹介資料:『復元ニュース第80号・イタイイタイ病第102号』(神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会発行、2011/5)、『富山県立イタイイタイ病資料館(仮称)概要』

2009年の第1回スタディツアーでは、イタイイタイ病(イ病)の地・富山を訪れました。被害者団体(イタイイタイ病対策協議会=イ対協)、医師、弁護団、マスコミ、行政、被害者家族、企業、農家など、さまざまな立場から「イ病の今」に取り組んでおられる方々のお話を聞き、現地を歩き、私たち参加者はイ病の過去・現在のすがたを知り、その未来のために何が出来るのかを、真剣に話し合いました。
富山では来春、「県立イタイイタイ病資料館」の開館が予定されています。『復元ニュース第80号・イタイイタイ病第102号』(神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会発行、2011/5、写真下)によると、イ対協など運動団体の活動拠点である清流会館(1976年設立)には、調査の結果、約2,000点の資料が保管されていることが分かり、これらは全て資料館に提供されるそうです。

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また、語り部や解説ボランティアの養成にも取り組まれるとのことです。県が作成した資料館概要(写真下)によると、「子どもから大人まで幅広い年代や外国の人たちに、イタイイタイ病の恐ろしさや克服の歴史を時間の流れに沿ってしっかり伝え、その教訓を未来につなぐ展示」を目指すとのことです。イ病の記憶、公害の経験を伝える場が、新たに生まれます。

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☆資料館だよりNo.38はこちら

(エコミューズ資料整理スタッフ 森本)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2011年10月21日2:43 PM
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