中学生が紹介!アスベスト公害
6月13日(木)、14日(金)と大阪市立歌島中学校の生徒4名の職場体験実習を受け入れました。
『泉南アスベスト公害―ドキュメンタリー映画公害とマンガ原画展』を開催期間中だったこともあり、中学生にはアスベスト問題について調べてまとめてもらい、ブログ記事を書いてもらいました。
情報発信も、あおぞら財団の重要な業務のひとつです。
1日目は西淀川区佃在住の大阪・泉南アスベスト国家賠償訴訟弁護団の遠地靖志弁護士も来ていました。中学生の質問にも答えてもらいました。
以下、中学生がまとめたアスベスト公害の紹介です (小平)
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アスベスト公害について
アスベストとは「石綿」とも呼ばれ、かつて建物によく使用されていた鉱物です。
アスベストは「奇跡の鉱物」と言われたほど有用性の高い性質を持っています。
また、加工しやすい、細かい、軽いなどの性質もあります。
アスベスト公害とは石綿が肺に吸収され、
「中皮腫」や「肺ガン」、「石綿肺」、「胸膜プラーク」といった疾患を引き起こすものです。
石綿の潜伏期間は長く15年~40年で症状が明らかになります。
さらに、石綿は肺を硬くし、呼吸をしずらくします。
どんな公害か
建築に使用されたため、建築関係の人々に被害。
震災によって建物が崩れ、石綿が飛び被害。
工場から飛ぶ石綿によって近隣の住民に被害が出た。
まだ、どれだけのアスベストが残っているか、国も分かっていない状態です。
これからも、石綿によって病気になる人達が出てくるかも知れません。
私達は、まだまだアスベストと向き合わなければならないのです。
歌島中学2年 H N
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大阪泉南アスベスト公害国賠訴訟について
アスベストで自分や大切な家族が被害にあっている泉南に住む人々が国にアスベストで苦しんだ人々の医療費等の為に裁判を行なっています。
2010年5月19日に大阪地裁は石綿被害で初めて国の責任を認め被害者に計4億3500万円の賠償金を命じました。
けれども国は控訴し次の年の2011年8月25日高裁は産業の発展のために国民が死ぬのはしょうがないと言う内容の不当判決をだしたのです
裁判の期間中も支援団体は被害者とともに街頭デモや諸団体への要請も行ない2013年3月28日に行われた追加提訴分の第二陣判決は一部勝訴したのです。
ですがアスベストが全てなくなったわけではありません。
だから泉南アスベスト公害とはまだまだ向き合っていかなければならないのです。
歌島中学校2年 TY
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命ってなんぼなん? -泉南アスベスト禍を闘うー 紹介
ドキュメンタリー映画界の巨匠・原一男監督の最新作品。
この作品では、泉南アスベストによって病気を患ってしまった方や、その家族などの人々が国に対して裁判を起こし始めた、2006年5月28日のことからの出来事、
そしてアスベスト患者へのインタビューを一つの映像に記したものです。
アスベストによって、
父、母、夫…家族を亡くした人々が特別な想いを持って国に挑む話。
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ここでは、私が印象に残った話を紹介します。
アスベストにより夫を亡くした妻のお話です。
「私は夫に弁当を届けるために石綿工場に行きました。中に入ると真っ白な空間…
1m先の夫の顔も見えません。」
妻『ちょっとパパ?こんな所で働いて大丈夫?ねえ?ほんとに大丈夫?』
心配する妻に夫は…
夫『大丈夫やて。心配せんでええからな。』
「そして、その夫は… ついこないだ亡くなりました…」
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あなたは、この作品を見て何を思うでしょう…
歌島中学校 2年 SR
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石の綿-漫画で読むアスベスト問題
神戸大学大学生が被害者にインタビューして脚本を書き
京都精華大学学院マンガ研究科の学生が作画を担当し
共同制作して作られた作品です。
この本はアスベスト公害にもとずいて書かれた本です。
そもそもアスベストとは何なのか?と思う人が多いと思います。
アスベストとは、かつては石綿と呼ばれて、身近に存在した
アスベストなのです。
こう言ったアスベストの説明やクボタ・ショックと言う、2005年6月、
尼崎市の大手機械メーカークボタ旧神崎工場とその近隣で、
過去10年間にアスベスト関連の疾病により、多くの従業員と近隣
住民が死亡したと言う事件が起こった話や、震災によって崩れた
建物から、以前に使用された石綿が発生することも紹介しています。
こう言ったアスベスト公害で、命を落とす人は少なくありません。
この本には、こう言うアスベスト公害についての事が詳しく書かれて
いるので、是非読んでみてください!!
歌島中学2年 TY
大和琴似402さんのコメント — 2013年8月20日 @ 3:23 PM
今後100万人以上が死亡するとも言われるアスベスト。大きな拡散源としてはやはり工場でしょう。しかし、再開発と称して解体し、タワーマンション等に建替えて隠蔽する例もあり、油断できない。その潜伏期間は20年~50年とも言われ、発症すると治療法が無いままに余命は僅かだ。原因すらも解らずに死に行くこととなる。
行政や監督官庁までが「液状固化されていて安全」と安全宣言に努めているが、アスベストを使用する製品は、製品化率は50パーセント強であることを工場の責任者は認めている。つまり製品と同量近くがアスベスト剥き出しの失敗品であり、所構わずに投棄し、現在ではその場所さえ特定できないと言う。地雷のごとく眠り、いつか将来に顔を出して人々が曝露し、長い潜伏期間わ経て発症する。その時は原因者や協力者は利潤を握り遁走している訳だ。アスベストは危険だが、石綿はそれほどでもない、とまで言った連中を、大和琴似402は信用出来ない。
大和琴似402さんのコメント — 2013年9月3日 @ 10:44 AM
連日の福島原発のニュースを見ていると、放射能汚染地域とアスベスト・石綿汚染地域は良く似ていると大和琴似402は思う。
いくら隠蔽しようと、安全宣言を出そうと、時間が経つと人々が死んでゆく。
大和琴似402さんのコメント — 2013年10月6日 @ 1:43 PM
二歳のときに転居した街は、町内に国鉄施設のPCBプール、だだ漏れすると言われたクロムメッキ槽のある建設機械工場、そしてアスベスト・石綿を撒き散らすスレート工場がありました。直後に喘息を発症し、アスベスト製品が製造禁止となって工場が操業中止するまで続きました。しばらくは出なくなった発作も、工場解体開始で再発。解体後は安定した症状も、アスベスト工場跡地再開発でタワーマンション建設を開始すると再度悪化。現在も続いています。クボタショックで気付いても時既に遅し。「遣られたら遣りかえす!」「倍返しだ!」と言いたい大和琴似402だが、利権絡みの隠蔽には死刑宣告を受けたも同然。同級生の住友くんはまだ生きているだろうか。
大和琴似402さんのコメント — 2013年11月25日 @ 8:44 AM
大和琴似402でなくとも、恐ろしいニュースですね。
イタリアのナポリ北部でマフィアによるアスベスト・石綿等の不法投棄でアレルギー・胎児異常・不妊・ガンなどが多発。
行政や監督官庁が安全宣言を出し、工場等の跡地をタワーマンションや商業施設で隠そうとも、死刑宣告ですね。
放射性物質は2000年もすると半分になるそうですけど、アスベスト・石綿は半永久的に不滅と聞きました。