フードマイレージ買物ゲーム(千代田高校)
2008年9月10日(水)
9月になっても、まだ夏の暑さを感じるこの日。
私立千代田高等学校を訪れました。
千代田高校は丘の上の住宅街に囲まれた学校ですが、元々は女子高で、十数年前から男女共学になりました。
今回、千代田高校2年7組の皆さんが文化祭の出し物として“フード・マイレージ”を学習されているとのことで、あおぞら財団から林(講師)・播(アシスタント)が授業に参加させていただきました。
2年7組の皆さんは本当に明るく、授業が始まる前から積極的に手伝ってくれる人がいました。また、こちらが自己紹介をすると多くの生徒さんが拍手をして温かく迎い入れてくれました。
“フード・マイレージ”ゲームは人数が多ければ多いほど楽しめるゲームで、今回は1班だいたい5人の7班に分かれて学習しました。
まずは各班、それぞれの担当する年代・季節に合わせて夕食の献立を決めてもらいました。
予算や栄養バランスのことを考えながら一生懸命、献立を相談していました。
献立が決まれば必要な食材を選んで、そのメニューを絵にしてもらいました。
どの班もおいしそうに描いてくれました。
そして、おいしく描けた絵を各班、前に出て発表してもらいました。
発表が終わり、いよいよこのゲームの最も重要なCO2の計算です。
星の数でCO2の排出量が分かるこのゲーム。
自分たちが買った食材は、どれだけのCO2を排出して運ばれてきたのか計算してもらうと、
各班、星の数にバラつきがあり、おもしろい結果になりました。
ある班では、産地が違う同じ食材でも値段の安いほうを選んだところ、星の数が高くなってしまいました。
他の班(1970年代チーム)では、福岡産のトマトが星2つなのに、どうして福岡より近い岐阜産のだいこんが星3つなのか悩んでいました。
(とても素晴らしい所に目を付けてくれました。皆さんはこの答えが分かりますか???)
いろんな疑問を持ちながら、ついに授業のまとめです。
事前に勉強をしてきた班もあったそうで、問題にたくさん答えてくれる人もいました。
最後は、この授業を体験して、どのような事を思ったか感想を書いてもらいました。
(その感想文はプレゼントとして頂きました。ありがとうございました。)
授業が終わると、クラス代表の方から温かいお礼のお言葉を頂き、多くの人が残って片付けを手伝ってくれました。
今回の授業は私にとっても貴重な経験となり、千代田高校2年7組の皆さんとの出会いは忘れられぬ思い出となりました。
私はあおぞら財団では“フード・マイレージ”ゲームの作成
を担当しています。
膨大な資料、複雑な計算式などと格闘しながら、いつもパソコンと向き合っていますが、今回初めて、実際にゲームを使い“フード・マイレージ”を学んでいる生徒さんを見て、自分の仕事の重大さ・責任感を感じました。
それと同時に、2年7組の皆さんが、笑顔一杯でこのゲームに参加してくれた喜びを感じ、これからの仕事に対する意欲が湧いてきました。
現在、福島版の“フード・マイレージ”ゲームを作成しています。
いつか、この福島版も完成し、自分の元から離れ、多くの人びとに愛され、楽しんでもらえることを夢見ながら、またパソコンと向かい合う日々を送っています。
P.S 千代田高校2年7組の皆さん。
皆さんの文化祭が成功するよう、林・播・そして、あおぞら財団職員一同、心から
願っております。
播 満生