もりもとまきのアーキビストの目 No.2
「みんなの力」で-西淀川公害患者と家族の会会報『青空』第10号-
あおぞら財団付属「西淀川・公害と環境資料館」(愛称「エコミューズ」)では、西淀川大気汚染公害に関する記録資料を中心に、公害・環境問題や、西淀川地域に関するさまざまな資料・文献などを収集・整理・保存しています。
ブログ版第1回の今日は、西淀川公害患者と家族の会会報『青空』第10号(1973年11月20日発行)をご紹介します。『青空』は同会の発足(1972年10月29日)以来、現在までに295号発行されています。
この号の一面トップ記事は、11月7日に行われた関西電力株式会社との直接交渉のもようを伝えています。この直接交渉には、会から代表120名が参加しました。 この交渉が実現した理由を、「ワテはおにぎり 私は子守します みんなの力で」という見出しの記事で取り上げ、この交渉が、「交渉に参加する人の子供をあずかる組、ゼッケンをつくる組など、みんなが家の仕事や条件を出し合い、やれる事を手分けしてやることによって成功」したことを伝えています。
『青空』はエコミューズで所蔵分がすべて閲覧可能です。さまざまな問題と向き合い、地域の暮らしを改善するための活動を伝える、数多くの資料に触れてみませんか。ぜひご来館ください。
(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)