西淀川交通まちづくりプロジェクト「西淀川の交通・移動について考えてみよう!」第3回を行いました
2010年8月21日(土)13:30-15:30
場所:あおぞらビル3階 会議室
参加者 8名(+スタッフ5名、講師1名、インターンシップの学生2名)
8月21日に、西淀川交通まちづくりプロジェクト「西淀川の交通・移動について考えてみよう!」第3回 「話合い:西淀川区の移動・外出について話し合おう」を行いました。
今回は、大阪大学大学院ビジネスエンジニアリング専攻准教授の松村暢彦先生を講師としてお招きしました。松村先生専門は交通計画、都市計画で、「モビリティ・マネジメントによる態度・行動変容に関する実証研究」や「まちづくり・都市計画の公共受容に関する研究」をなさっています。(松村先生の略歴はこちら)
まず、松村先生から「市民まちづくり活動をはじめるためには」と題して、お話をしていただきました。
(松村先生のお話)
こういう場に市民の方が集まると、「勉強しに来た」とおっしゃる方が多いのですが、まちづくりに必要なのは勉強ではなくて、実践です。
知識には、専門知、実践知、地域知の3つがあります。行政や交通事業者は実践知を多く持っていますが、地域知を多く持っているのは住民しかいません。住民が自分たちの住んでいる地域のことを知らなくなっては、まちは元気がなくなってしまいます。住民は、専門知や実践知を深めるよりも、他のどの主体も深めることができない「地域知」を深めるべきです。
それぞれの人が持っている「知」を蓄積する方法として、マップは有効です。マップには、「情報をためる」、「情報を共有する」、「情報を発信する」という機能があると思っています。いろいろな情報はそのままだと消えてしまいますので(個人で)書き留めておく、個人ベースの情報を共有することによって情報がリッチになって、次の活動へのモチベーションがわきます。
また、最後に市民が作ったマップの例として、NPO法人ひらかた環境ネットワークが作っているバスマップ、門真市車イスMAPつくり隊が作っている車いすマップを紹介していただきました。
その後、松村先生のお話と、1回目、2回目の内容を受けて、2つのグループに分かれて、西淀川の交通問題および、それに対する解決策について話合いました。解決策は、行政等に提案する内容ではなく、参加者のみなさんが、大切にしていきたい、調べたい、発信したいという視点で考えました。
1つ目のグループは、自分たちが体験した視覚障害者体験会を、学校などでもぜひ実施していきたいという提案が出ました。他にまちのことを考えてもらうきっかけになるポスターを作ってはどうか、障害者の方をお祭りに連れていくイベントをしてはどうか、自転車でまちなかのバリアフリーチェックをしてはどうかという意見が出ました。
これらの企画の中から、まずは、視覚障害者の体験会を実現することになりました。そこで、企画をたてるために、2回目に講師として来て下さった山本美恵子さんに、視覚障害者体験会の実施状況、実施する際の留意点などについて、お話をうかがうことになりました。
2つ目のグループは、自転車の機能を活かすために自転車道と駐輪場を整備すること、歩行者の妨げになっている放置駐輪について調べたいという提案が出ました。今後は、特に、西淀川区内で放置駐輪が多いと思われるJR塚本駅から柏里について調べることになりました。そのためには、まず、西淀川区自転車対策検討連絡会議に、放置駐輪の実態、現在どのような対策を行っているのかについてお話をうかがうことになりました。
今回のプロジェクトで、今後、具体的に何を行っていくのかが決まりました。今後は、参加者のみなさんと一緒に、西淀川の交通が少しでもよい方向に向かう事を目指して、活動していきたいと思います。
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参加者の小坂さんが、第3回の感想をblogにまとめておられます。
「西淀川交通まちづくりプロジェクト」茂爺の日常と呟き
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第1回目の報告はこちら:「お話&疑似体験! 車いすの視点でまちをチェックしよう」
第2回目の報告はこちら:「お話&疑似体験! 視覚障害と高齢者の視点でまちをチェックしよう」