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ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

きのくに国際高等専修学校の皆さんが来館されました


先週11/26(水)、エコミューズでは、きのくに国際高等専修学校(和歌山県橋本市)の生徒さん8名・先生1名の見学を受け入れました。
午前10時、阪神出来島駅に集合。まずは、大量の大型車が行き交う国道43号、大気測定局のある出来島小学校を経由して、あおぞら苑へと向かい、大野川緑陰道路を歩いてエコミューズに到着しました。
・大型車の走る国道43号
大気汚染の現状と、裁判後に行われた公害対策を説明しました。
騒音がうるさい?

・あおぞら苑を訪れる
裁判の和解金で作られたデイサービス施設(あおぞら苑)を訪問。公害患者の北村ヨシエさんと施設長の辰巳致さんからお話を伺う。

・大野川緑陰道路を歩く

午後からはまず、西淀川公害やあおぞら財団についてのDVDを鑑賞。そして、公害患者の語り部・永野さんにお話をしていただきました。
・永野さんのお話を聞く

永野さんのお話に触れて、皆さんからは、被害の大きさ、健康を害した苦しみを初めて知った驚きとともに、「どうしてそんなに苦しいのに、運動を頑張れたのだろう。私だったら出来ない」、「どうして前向きに、この場所で運動に取り組めたのだろう。私だったらよそへ引っ越して、逃げてしまう」という意見が出されました。「もし私だったら、どうするか」と、自分のことのように考える皆さんの姿が、とても印象的でした。
また、裁判の早期解決を訴えるビラや証言記録、文集や写真など、さまざまな資料を閲覧してもらいました。そして、どういう資料だったか、何を感じたかを発表してもらい、意見交換を行いました。
・生の資料に触れる

皆さんからは、「こんなに苦しい思いをしているなんて、想像していなかった」「寝る時間は、私にとっては嬉しい、幸せな時間なのに、患者さんにとっては苦しい時間なんだということに、ショックを受けた」「それなのにどうして、前向きに運動を頑張れたのだろう?」  といった意見や疑問が、次々と出されました。
・感じたことを分かち合う

「西淀川のことや大気汚染のことを、今まで知らなかった。知れてよかった」「私だったらどうするだろう、何が出来るんだろう」との皆さんの声に、私たちスタッフも、元気をもらった一日でした。ありがとうございます。(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)





Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2008年12月4日12:18 PM

もりもとまきのアーキビストの目 No.4

もっと、西淀川の、むかしといま-『わたしたちの西淀川 平成3年版』-
『資料館だより』第21号では、『わたしたちの西淀川 平成10年版』を紹介しています。
エコミューズでは、『わたしたちの西淀川 平成3年版』も所蔵しています。平成3年版は、A5サイズ56ページ+巻末A4サイズ2ページの白黒印刷です。

巻末の2ページは、「80年ほど前の西淀川の地図(明治44年)」と「西淀川区のえちず」です。
「80年ほど前の―」では、田んぼの記号がいっぱいで、かつてとても農業がさかんだったことが分かります。また、「ひえじまのわたし」や「おおうらのわたし」が描かれ、むかしは淀川を行き来する渡し舟が、大切な交通手段であったことも分かります。

そして「西淀川区の―」を眺めてみると、区内には現在たくさんの工場があることや、道路や鉄道が整えられていること、また、公園があちこちに作られていて、大野川緑陰道路も作られたことなど、住みよいまちにするためのいろいろな取り組みが、ひとめで分かるよう工夫されています。
80年の時の流れが、地域にもたらしたものを教えてくれるこの2枚。『わたしたちの西淀川 平成3年版』は、エコミューズで閲覧可能です。ぜひご来館ください。

(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2008年11月21日5:29 PM

もりもとまきのアーキビストの目 No.3

西淀川の、むかしといま-『わたしたちの西淀川 平成10年版』-
(資料館だより21号、2008/11)
紹介資料:小学3年生用社会科副読本『わたしたちの西淀川 平成10年版』

今回は、小学3年生用社会科副読本『わたしたちの西淀川 平成10年版』(西淀川区社会科研究部編)をご紹介します。『わたしたちの西淀川』は、1966(昭和41)年に初版が発行されました。私コレ使ってた!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。執筆・編集したのは区内の小学校の先生方です。B5サイズ・72ページ+B4サイズ図表2ページの白黒印刷に、先生方が子どもたちに伝えたい、西淀川地域のさまざまなことが詰まっています。

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たとえば、区内にはどんな工場や商店街があるのか。どんな道路や電車が通っているのか。むかし漁業や農業がさかんだったこと。新淀川ができた理由。台風や空襲で受けた大きな被害。どうして「住吉神社」がたくさんあるのだろう。神社やお寺に残る歌碑や石碑、お祭りの由来。漁業を守るための取り組み。阪神・淡路大震災で被災したこと。―地域の豊かな歴史や人々の暮らしが、いきいきと伝えられています。西淀川公害についても触れられ、「公害病でくるしんでいる人は、おとしよりや赤ちゃん、小さい子どもに多く、わたしたちの友だちの中にもいます」と、公害が身近な問題であることを知らせています。

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平易な言葉と分かりやすい図表や写真で、西淀川地域のむかしといまを、地域の小学生に伝えるこの副読本。現在、区で、このような小学生向けの副読本や教材は無いそうですが、地域の過去・現在・未来を知ることの楽しさ、大切さを、教えられる一冊です。

☆資料館だより21号はこちら

(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 5:05 PM

西淀川公害の展示パネル完成・おひろめ会(12月12日)


さて、みなさまのご協力のおかげで、このたび西淀川公害に関する
展示パネル「公害 みんなで力をあわせて—大阪・西淀川地域の記録
と証言—」(B2版フルカラー13枚)が完成いたしました。

行政や企業、学校、医者、ジャーナリスト、被害者など様々な立場の
奮闘にスポットをあて、みんなの努力があったからこそ公害が改善できた
ことを伝える展示になっています。この13枚のパネルが、青空の大切さ、
命の大切さを考えるきっかけと
なれば、うれしく思います。

新しくできた展示パネルをおひろめし、パネルに登場する人々と交流
する会を下記のとおり開催します。ぜひ、ご参加いただければ幸いです。
お待ちしています。

”「公害」がわかる豊富な図・マンガ 人間登場!”
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西淀川公害展示パネル
「公害 みんなで力をあわせて—大阪・西淀川地域の記録と証言—」
完成・おひろめ会
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日時:2008年12月12日(金)15:00〜20:00
15:00〜18:00 展示閲覧(ご自由にご覧ください)

18:00〜20:00 交流会・展示解説

      ・あいさつ 森脇君雄理事長、小田康徳館長
      ・展示の解説 林美帆(研究員)
      ・展示の登場人物からのコメント
      ・エコミューズの史料を使って研究した方からコメント
              入江智恵子氏(大阪市立大学大学院生)
      ・エコミューズ利用案内
      ・お礼の言葉  村松昭夫専務理事

※交流会・展示解説にご参加いただける方は、事務局までご連絡いただけると幸いです。
 webmaster@aozora.or.jp TEL:06-6475-8885

場所:あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)
大阪市西淀川区千舟1-1-1あおぞらビル内
最寄駅 JR東西線「御幣島(みてじま)」駅下車 
①出口方面、地下道④出口 徒歩5分 
地図はこちら→ http://www.aozora.or.jp/access.html

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★展示パネルはエコミューズにて常設しています。
 貸し出し用もあります(B2版フルカラー 13枚)

★西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)のホームページはこちら




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2:29 PM

全国歴史資料保存利用機関連絡協議会第34回奈良大会に参加しました


2008年11月12日〜13日

全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)の大会が奈良で行われたので
エコミューズの今後の運営に役立てようと、鎗山と林が参加してきました。

前・福田首相の声かけで「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」が始まり
公文書に対しての意識が高まってきているこのごろ
資料の利用活用をどうして行けば良いのか、色々な議論がなされました。

そのような中、一つの分科会(検証される自治体史編さんと自治体アーカイブズ —近畿の現状から考える—)の報告で尼崎市立地域研究史料館の島田克彦氏からエコミューズの活動が「地域再生事業の中に裁判記録を始めとするアーカイブが位置づけられている。地域資料も視野に入れている」というように取り上げられました。
12年間、こつこつと活動続けてきたことを評価されるのはうれしいことですね。

また、
エコミューズの活動を支えてくださっている方々から、
資料館だよりを読んでいます。こつこつとがんばっているね」
と声をかけてもらえたのも、とてもうれしかったです。
活動の励みになります。

資料の保存・利用活用は試行錯誤が続きますが、
同様の活動をしている人たちの知恵をかりながら、
エコミューズの活動を広げていきたいと強く思いました。(林)





Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2008年11月18日8:47 PM
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