二酸化窒素(NO2)の自主測定結果報告
あおぞら財団では、年に2回、西淀川区内で二酸化窒素(NO2)の自主測定をしています。この自主測定は、大阪から公害をなくす会が主体となって大阪府下で行っている調査に協力する形で行っています。
NO2の測定は行政も実施していますが、この自主測定では行政が測定していない身近な場所も測定しています。これによって、西淀川区内の大気の状況を詳しく把握し、きれいな空気を取り戻す運動に根拠を与え、公害・環境行政の後退を食い止めるための取り組みです。
■測定概要
測定方法:大気中のNO2濃度を測定できる「天谷式カプセル」を用います。24時間暴露したカプセルにザルツマン試薬を入れ、NO2を化学反応、発色させ比色分析により濃度を測ります。
測定場所:西淀川区内 5か所
測定日:
2018年度 | 6月7日(木)17時~8日(金)17時 |
12月6日(木)18時~8日(金)18時 |
■測定結果
2018年6月 | 2018年12月 | ||
1 | 出来島小学校(国道43号) | 43 ppb | 40 ppb |
2 | 大和田交差点(国道43号) | 56 ppb | 50 ppb |
3 | 歌島橋交差点(国道2号) | 49 ppb | 34 ppb |
4 | あおぞらビル前(国道2号) | 40 ppb | 31 ppb |
5 | 緑陰道路(エルモ前) | 31 ppb | 21 ppb |
全体的に2018年6月に比べて、2018年12月は減少傾向にあります。二酸化窒素濃度は、交通量や工場などの排気ガスだけでなく、風の強さなどの天候にも大きく影響を受けるので、経年的に変化を見ていく必要があります。
【国道43号沿い】
国道43号と淀川通りが交差する大和田交差点が50 ppb以上と最も高くなっています。国道43号沿いの出来島小学校前も40 ppb以上と高い数値です。
【国道2号沿い】
3本の主要な道路が交差する5差路の歌島橋交差点は、2018年6月には49ppbと高い値でしたが同年12月には34ppbと減少していました。歌島橋交差点から少し離れた国道2号沿いのあおぞらビル前においても、2018年6月は40 ppbでしたが同年12月には31ppbと減少していました。
※二酸化窒素に係る環境基準:1時間値の1日平均値が40ppbから60ppbまでのゾーン内又はそれ以下であること。
参考:大阪から公害をなくす会「ソラダス・NO2測定運動」