日中・公害環境問題に関する研修プログラム(1/29前半)
■1月29日(火)
<前半>
・講義「公害反対運動の話」(森脇君雄氏)
・公害患者さんの話(池永末子氏)
・あおぞら財団の紹介、エコミューズ(資料館)見学
西淀川公害患者と家族の会会長、あおぞら財団理事の森脇氏から公害被害者としての体験、大気汚染公害をなくすためにどんな活動をしてきたかを話ました。子どもや高齢者に最初に被害が出たこと、全国的に運動を展開していったことなど、当事者ならではの話がありました。
中国側のメンバーからは、どうやって組織づくりをしたのか、患者会は政府に登録している団体なのかどうか、原告が汚染被害の因果関係を立証しなければいけないのかどうか?、なぜ裁判をおこしたのか、などの質問が出されました。
次に、西淀川公害患者と家族の会会員の池永末子さんがご自身の健康被害のことや娘さんの病気について語りました。この日の前日から池永さんは脈拍があがり、体調が悪い中、病院で点滴をうって、かけつけました。
池永さんは、ぜん息の子どもの看病に必死で、ご自身は、公害病認定の申請をできぬまま、公害健康被害補償法の指定地域が解除になってしまいました。そのため、「未認定」の患者です。
こうしたことから、中国の環境NGOのメンバーとは、日本の公害健康被害補償法の仕組や裁判における和解金や賠償金の関係などに話が及びました。
その後、場所を、あおぞら財団附属「西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)」に移して、裁判資料を見たり、さらに屋上の書庫を見学しました。
あおぞらビル6Fからは大野川緑陰道路や西淀川区役所が見えます。
また、区内の交通量の多さも感じることができます。
※本事業は平成24年度大気汚染経験等情報発信業務の一環です。
記録・鎗山善理子(あおぞら財団スタッフ)