関西×東北 被災地ツアー 2日目「震災教育プログラム体験&ボランティア活動編」
2日目午前は、東日本大震災から2年と10カ月が経ち、震災の経験を伝え、津波に対する意識を高めるために考えられた震災教育プログラムを体験しました。
まず海に沿ってある松林で、地震発生から津波が来るまでの間の海の様子を聞きました。
現地コーディネーターの伊藤さん(三陸ひとつなぎ自然学校)は、地震がおさまり海を見てみると、波が尋常ではないひき方をしていたこと、それを見て「すごい津波がくる」と思い、山へ避難したそうです。
そのあと、伊藤さんの避難する経路を辿りました。
宿泊場所である宝来館の駐車場で、伊藤さんが撮影した津波襲来時の映像を見ました。
自分たちがいるまさにその場所に、津波が押しよせ、車やバスを押し流し、人が飲み込まれる光景に、参加者はくぎ付けでした。
映像を見た後に、宝来館の裏山にある避難道をみんなであがりました。当時は津波が2階の屋根まできたということで、その高さを体感しました。想像していたよりも上に行かないと津波から助からなかったことが体感できました。
山の上で、津波がひいてから支援が来るまでの間に、避難してきた人たちがどのように過ごしていたかについて話を聞きました。
当時はまだとても寒い時期で、山の上で津波に備えるか、下におりて暖をとることを優先するかという、命にかかわる選択を迫られたそうです。
避難道で再び下におりて、今度は支援が来るまでの間のお話を聞きました。
誰が指示を出すわけでもなく、皆がそれぞれできることを担い、火を起こす、ご飯をつくるなどして、支えあって支援を待ったそうです。
そのあと、グループに分かれ、焚火をし、その火を使ってご飯を作りました。参加者同士の交流も見られ、みな協力して行っていました。
お昼を食べたあと、休憩し、午後はボランティア作業を行いました。
避難道の整備班と、松林の保全班にわかれて作業をしました。
宝来館の裏山には避難道があるものの、急勾配で道幅が狭いため、避難道の整備班は丸太を組んでより快適に使える避難道の整備のお手伝いをしました。
松林の保全班は、松林にまつぼっくりロードを作り、ゴミなどを捨てられないための環境づくりのお手伝いをしました。
この日の夜は、釜石の各地域に昔から伝わる伝統芸能「虎舞」を鑑賞しました。
衣装や道具が流されてしまったのですが、支援のおかげで道具をそろえ、再び演じることができています。2012年に見たときより、衣装や道具がそろっており、こうした伝統も復興しているのだと感じました。
記:相澤
関西×東北 被災地応援ツアー 1日目「現地視察編」
https://aozora.or.jp/archives/17966
関西×東北 被災地応援ツアー 2日目「震災教育プログラム体験&ボランティア活動編」
https://aozora.or.jp/archives/17968
関西×東北 被災地応援ツアー 3日目「釜石エコツアー編」
https://aozora.or.jp/archives/17970
※過去のツアーの様子
https://aozora.or.jp/archives/14798