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関大社会安全学部 越山ゼミ フィールドワーク(6/24)

6月24日(火)に、関西大学社会安全学部越山ゼミのみなさんが西淀川区でフィールドワークを行いました。

テーマは「防災」。越山ゼミのみなさんは、卒業研究や「にしよど防災エキスポ」への出展などを通じて、西淀川との関わりを深めてくれています。

西淀川のまちを歩き、防災について“見て・聞いて・考える”フィールドワーク。
越山ゼミの学生たちが、地域の現場でリアルな防災の課題に触れました。

●フィールドワーク

出来島駅に集合し、まち歩きがスタート。
国道43号沿いの交通環境や、地域福祉施設「あおぞら苑」の津波避難ビル指定、防潮鉄扉、大阪マスジド(イスラム教徒の礼拝所)など、西淀川の特性を肌で感じながら巡りました。

公害道路と呼ばれた国道43号で様々な環境対策を確認

西淀川区内の学校は災害時避難所に指定されています。 また、津波避難ビルは100か所以上指定されています

公害の石碑があるあおぞら苑(かつての大気汚染公害裁判を記念したもの)

神崎川の水位と市街地の標高差を比較。 西淀川区内の橋には防潮鉄扉があります

区民の声を反映して作られた大野川緑陰道路 地下には、豪雨時に水を流す「淀の大放水路」が通っています

緑豊かな大野川緑陰道路を通って、区役所5階会議室に到着。

●講義、区役所の防災安全課による備蓄倉庫の見学

 あおぞら財団による講義「西淀川区に迫る災害リスク」を行い、西淀川区役所 防災安全課からは、令和6年能登半島地震での避難所開設支援(輪島市派遣)の経験をもとに被災地や避難所などの状況についてお話していただきました。その後、地下にある備蓄倉庫に見学に行きました。

能登半島地震の被災地の状況についてお話

西淀川区の地下の備蓄倉庫の見学。大阪市内に全部で8か所

非常用トイレの備蓄

●グループワーク

次に、災害体験のエピソードをもとにしたグループワークを行いました。支援が必要な人々(高齢者・障害者・子連れなど)が災害時に経験した状況をもとにしたエピソードを読み、自分ならどう行動するか、社会にどんな備えが必要かを考えました。

災害時には高齢者や障がい者の死亡率が高く、東日本大震災では、亡くなった人の6割以上が60歳以上の高齢者でした。このワークでは災害時要援護者の立場になって防災を考えることを目的としています。

最後は、研修を通しての気づきや西淀川に対する提案をまとめたグループワークを行い、発表で締めくくりました。

学生たちからこんな意見が挙がりました。

気づき:

  • 西淀川は緑が多いが、全体的にもっと街の活気がほしい

  • 標識や避難ビル指定など、住民への防災意識を高める工夫がされている

  • 多文化共生のまちで、イスラム教徒など多様な人々が暮らしている

提案:

  • 災害について正しい知識を得ることが、まずは大切

  • 街の活気を高めることが、人のつながりや災害時の助け合いにもつながる

  • 若者や地域住民が挑戦できる“スタートアップ”の場づくりを

  • 地域の防災力を高める”行政と企業の連携”

  • 多言語対応の標識を増やすなど、多文化共生に配慮した防災施策を

  • 防災の担い手をもっと育てていくべき

最後に越山先生から「課題ごとに対策を考えるだけでなく、学んできた多様な視点を組み合わせることで、より豊かな地域づくりにつながる」というお話がありました。

今回の西淀川でのフィールドワークは、越山ゼミのみなさんの今後のゼミ活動のヒントの一つになっていくのではないかと思います。

是非、今回で得たことを活かして、防災の研究を深めていただけたらと思います。

今後も西淀川をフィールドに、若い世代の視点から新しい防災のアイデアが生まれることを楽しみにしています。

(谷内)

——

あおぞら財団では、公害だけでなく、防災、まちづくり等様々なテーマに合わせた学びの場を提供しています。

ご希望に合わせた“オーダーメイド型”のフィールドワークや研修もご提案できます。ぜひお気軽にご相談ください。

西淀川フィールドワーク・団体研修

 

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