鳥取県湯梨浜町内の中学生の皆さんの研修を受け入れました(7/29)
7月29日(金)に中学生と教員の方の研修受け入れを行いました。
鳥取県湯梨浜町内の中学校から、中学生6名、教員4名の方があおぞら財団へと来てくれました。2日間の大阪での人権研修の一環で、西淀川の公害や公害反対運動についての研修を行いました。
栗本からあおぞら財団についての簡単な説明を行った後、西淀川公害裁判についての短いビデオを見てもらいました。朝早くからの研修でしたが、中学生のみなさんは食い入るように見ていました。その後、エコミューズに展示してあるパネルを使って、補足の説明をしました。その最中にも中学生のみなさんは必死にメモを取っている姿がうかがえました。
次に、公害患者である岡崎久女さんから当時の話や症状について、また裁判についての話をしてもらいました。昔初めて大阪に来た時の印象や、症状が一番辛かった頃の話をしてくれたのですが、時々ユーモアを交えて学生のみなさんを和ませながら話をしてくれました。中学生のみなさんもそんな雰囲気の中で真剣な様子で話を聞いていました。
話を聞き終わったあとに、岡崎さんの話を聞いた感想や印象を共有しました。
・公害のことについては教科書の中でしか知らなかった。
・自分が好きで公害病になったわけじゃないから裁判をしたという所が心に残った。
・自分も辛いのに子どもの世話もしていてすごいと思う。
・あきらめずに裁判をしたからこそ今があるというのが印象的だった。
などのいろいろな感想や心に残ったことを岡崎さんと一緒に共有しました。
今回は人権研修ということで、公害と人権の関係について、子どもの権利条約について書かれたシートを配り、考えました。西淀川公害が起きたことで、どんな権利が守られてなかったのだろうかという話をしました。2人1組になって話し合いをしてもらった後に発表をしてもらいました。
1つだけではなく2つ上げる班もあり、しっかり話し合いをしている姿がとても印象的でした。
最後に岡崎さんを中心に記念撮影をしました。
プログラム終了後、自由に資料館のパネルや本を見てまわっている時は、みんな楽しそうに話しており、記録スタッフとして入っていた私にも積極的に話しかけてきてくれました。やはりお話を聞いている最中は緊張していたけれど、普段はきっともっと賑やかなんだろうなぁとついつい笑みがこぼれました。
こうして大阪に来て、学んだ大気汚染公害やそれにまつわる患者さんの症状、社会の流れ、人権の問題などが少しでも今後の学習のきっかけのひとつになれば嬉しいなと思いました。
(松ヶ平)