岩手訪問第二弾「車を届けるの巻」(その二)
4月30日(土)「無事に車を引き渡し、ボランティア見習い」
朝、8時にボランティアの集合場所となっている遠野福祉センター前にて車両の引渡し。この日は全国から457人のボランティアが集まっており、次々と被災地に向かう車両に乗り込んで行きました。
写真は、受け渡した遠野山・里・暮らしネットワークの方々。
「あおぞら財団が一番早くに対応してくれた、ありがとう」と仰っていただきました。とりあえず、車両には西淀川区で進めている「菜の花プロジェクト」のシールを貼ってきました。
皆さんの役に立っておくれよ!あおぞら号(私が勝手に名づけました)。
この車は、遠野から被災地へのボランティア送迎、被災者の方を遠野に送迎し温泉などでゆっくりしてもらう「ヒューマン結ネットワーク事業」で活用していただく予定です。
コミュニティ単位・コミュニティ同士の支援を重視しておられる点、廃油を活かした車両の活用、地元に根付いたNPOによる継続的な支援活動などが、今回我々が支援したいと考えた理由です。
この取り組みの試行(ほっとひといき事業)が既に行なわれています。
車を引き渡した後は、ボランティア活動に参加するため、遠野市にある救援物資のバックヤードに向かいました。この施設では、前日より、被災者向けの救援物資の無料提供コーナーが設けられており、分類された物資の中から必要なものを持って帰ることが出来ることになっていました。ただし、入口で罹災証明書を掲示し、世帯毎の制限数までです。ひっきりなしに、沿岸部の避難先から被災者の方々が車でやってきて、物資を慎重に選んでいきます。ボランティアスタッフが案内・説明・運び出しをサポートし、足りなくなった物資を追加したり、見やすいようにレイアウトを工夫したりしています。物資の案内係をしている時には、「保育所が流されたから鯉のぼりを持っていってもいい?」とか、「「家も全部流されたので、本当にありがたい」とか言われると、なんと言えばいいのやら胸が詰まりました。。
次に行なったのは、物資の数量確認や搬出入作業です。現在置かれている物資を数えている間にも、物資が出たり入ったりする状況で、管理の難しさを痛感しました。市内の別の救援物資の保管場所に、トラックを運転して布団類を運びましたが、布団と一口にいっても、掛け布団・敷布団・毛布・シーツ・ベビー用・枕などに分けて数量を確認しながら、分類して配置していきます。日々、こうした地道な作業を地元の行政職員やNPO、ボランティアの方々が担っておられるわけです。
夕食は、地元のSさんや支援活動を行うYさん&Rさん、同宿のボランティアの方と遠野名物ジンギスカンをいただく。美味い。
5月1日(日)「遠野サイクリング→東北新幹線で帰阪」
最終日は、雨。半日ではボランティアも難しいので、午前中は遠野観光をして帰ることにしました。駅前でレンタサイクル。川に沿いつつ、街中や山里・田園風景を満喫。遠野ええとこやんと楽しく2時間程走りました。道の駅「風の丘」でお土産買って、途中、遠野市立博物館にも立ち寄り、遠野の歴史や文化を垣間見ました。またゆっくり来たいと思うまちです。
遠野駅13時過ぎの電車に乗り、新花巻から東北新幹線、東京駅から東海道新幹線に乗り変えると、夜9時前には新大阪に到着しました。
最後に
今回も多くの方にお世話になりました。車を調達いただいたIさん、泊めていただいたSさんご家族、日夜地道に後方支援を続ける遠野の皆さん、長期滞在しボランティア活動を続けておられる同宿のIさん&Mさん、駅まで見送りに来ていただいたYさん&Rさん、途中ツイッターで励ましていただいた皆さん、ありがとうございました。
今後も、現地の方々と協力しながら、NPOならではの迅速で柔軟な支援活動を続けていければと思います。車両が今後どのように活用されていくのか?、さらなる支援のカタチは何か?についても、引き続き、報告・提案していきたいと思います。そして、なにより「必要なもの」を「必要な時」に提供するために順番が逆になってしまいましたが、車両購入費+保険代の経費(120万円)について、寄付をこれから募りたいと思いますので、どうか皆さまご協力の程、よろしくお願いします。
(記:藤江徹)