スタディツアー事前勉強会(関東)7/9
2011年7月9日 13:00~16:00 都留文科大学
8月に開催されるスタディツアーの事前勉強会を開催しました。参加者は10名。
講師は小田康徳先生(大阪電気通信大学教授、エコミューズ館長)です。大阪の都市化と工業化のせめぎあいについてお話しいただきました。
大阪の地名と、明治からの大阪の都市化についての話であったので、難しい部分もあったかと思いますが、大阪は都市化を目指して工業化したが、都市化と工業化は相いれなかったという結論は参加者に伝わったようです。おそらく、西淀川の現地を見て、住工混在の大阪を見て納得するのではないかなと思います。
年代の違う地図を比べて、西淀川がどのように都市化をしていったのかを説明してもらいました。
質問は、一人一問、紙に書き出してもらいました。
「川北村の小作人だけは大阪市への合併を賛成しなかった。小作人はどういう動きをとったのか」
「大阪にすみだして体調に何か変化はあったか」
「公害被害者の中にも工場で働いていた人はいましたか」
「聞く限り、大阪の公害問題は深刻そう。そうして四日市や新潟のように大っぴらにならなかったのですか??(私が知らないだけかもしれませんが・・・)」
「工業化優先論が確立したくらいの時に環境や健康を大事にする人たちはどんなことをしていたか」
「公害による近隣の県への被害は?」
「環境重視の姿勢が多少あったが、それでも農業から工業に転換したのはなぜか?」
「戦前での健康被害などはどの程度あったのか?」
「大規模工場を大都市に建てる意義が希薄化している中で、現在、大阪市内の上場数は?減っているのか、変わっていないか」
「農業をしていた人は皆工業へ移ったのか」
「最初、あまり工業化は歓迎されていなかったそうですが、全国的に見ても歓迎されていなかったのでしょうか?」
大阪市内の工場数は減っていること、農業から工業に転換したのは農業に望みを持てない状況にあったなど、やりとりがあったのち、高田研先生からフィールドワークの心得を伝授してもらいました。
聞き取りは、聞く時代背景によって内容が変わってくること、内容が順序立ててお話ししてくださるとは限らないこと、質問をして事実を確認すること、立場によって発言が変わってくることなど、図でわかりやすく解説してくださいました。
大阪の事前勉強会はあおぞら財団で17日に開催です。(林美帆)