大阪泉南アスベスト訴訟の判決について
大阪府泉南地域のアスベスト(石綿)工場の元労働者や近隣住民らが、アスベストによる健康被害の損害賠償を国に求めた訴訟の控訴審判決が8月25日、大阪高裁でありました。
国の不作為責任を初めて認めた1審・大阪地裁判決(昨年5月)は取り消され、原告側逆転敗訴の判決が言い渡されました。
裁判所前で集会に参加をしたあおぞら財団インターン生 近畿大学坂根君、京都女子大学古味さんが、感想を寄せてくれましたので紹介します。
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インターン生 近畿大学3年 坂根慎哉
今回、僕は運良く抽選に当たり裁判を傍聴することができましたが、判決はとても残念なものでした。その判決に納得のいかない原告の方々が泣き叫ぶのを聞いて、これだけ苦しんでいる人がいるのに原告側の主張を全て棄却した判決は原告の苦しみを全く考えていないのでは、と思いました。
裁判後の原告側の集会では、くやしさを押し殺して「これからも闘っていこう!」「頑張ろう!」と言う方が多く、その意思の強さはすごいと感じました。アスベストの被害は泉南地域だけでなく、全国にあるそうで、その人々のためにも頑張っていただきたいです。今回、僕はこの裁判を見るまで泉南のアスベストの問題をあまり知りませんでしたが、僕たち若い世代がこのように苦しんでいる人がいるというのを知る必要があると思いました。自分にも何かできることがあれば、していきたいです。
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インターン生 京都女子大学2年 古味那津実
裁判所にも行ったことがなかった私が、初めて裁判所に行って、被害に遭った方の生の声や苦しい現状を知って、何気なく知っていただけの公害問題がこんなに人々を苦しめているものとは知らず、衝撃を受けました。裁判の結果が泉南アスベスト訴訟の今後を変えるだけでなく、これからの公害問題や現在起きている公害訴訟にも影響を与えると言われていただけに、敗訴は非常に残念です。