西淀川交通まちづくりプロジェクト1回目を開催しました
日時:2011年11月26日14:00~16:30
場所:あおぞらイコバ
参加者:8名(+スタッフ3名、講師1名)
西淀川交通まちづくりプロジェクト1回目を開催しました。
今年度のテーマは、「災害につよいまちづくり」「移動のしやすいまちづくり」です。
まず、大阪市西淀川区の現状の防災対策について、大阪市の区政会議の資料を元に、あおぞら財団から報告しました。
- 西淀川区は、平坦な低地で自然排水が困難なため、大雨、津波による水害に対して弱い地形。
- 東海、東南海、南海の3連動の過去最大の地震が起きた際には5m程度の津波がありうるので、危険を察知後の1時間以内に5m以上の場所に逃げるべき。
- 収用避難所は小学校が指定されているが、水害の際に機能するかが課題。
- 学校と市営住宅だけでは避難者を収用できないので、民間ビルの協力が必要であるが、今から取り組んでいく。
- 高齢者・障害者・妊産婦・乳幼児・病弱児などの福祉避難所についても、今後の課題。
また、防災に対する西淀川区民の声について、あおぞら財団で行ったヒアリング調査を元に報告しました。
- 地域の中に町会に入っていない人も増えており、障害者や乳幼児などの支援を必要としている人がどこに何人くらいいるのか分からない。(高齢者施設の職員)
- 障害者の施設などでは、職員だけで利用者を避難させるのは困難。大規模災害時に、周辺の企業や中学校などの協力があると心強い。(障害者施設の職員)
- 普段は車いすで移動しているが、緊急時には抱きかかえないといけない。周囲の人の助けが必要。(障がい児の保護者)
次に、社会福祉協議会のボランティアコーディネーターの阪本直美さんから、「災害時の避難について」のお話をしていただきました。阪本さんは、東日本大震災の災害支援のために、岩沼、気仙沼を訪問されています。阪本さんは、防災グッズなどを持ってきてくれました。
- 普段から災害に対して準備をしていないと、いざという時に使うことができない。何かが起こらないようにするのではなく、何かが起こった時にどのように対策するのかという考え方が大事。
- 区民全員が避難所には行けない。また、区役所の備蓄も充分にはない。避難物資が届くまで、災害後3日間は各自の努力で乗り切らないといけない。
- 帰宅困難に対する備えとして、鞄の中に笛やライト、ジップロックを入れている。ジップロックは、水を入れることができる。
- 災害用のトイレになる非常用箱が売っているが、1万円弱の値段がする。そこで、一斗缶を活用した非常用トイレをつくることをすすめている。
最後に、災害避難に対する各自の思いを話してもらい、以下のような意見が出ました。
- 学校と市営住宅に避難できる人の割合が少ないことにおどろいた。
- 家族でも防災ミーティングが必要。災害の時にどこで家族と落ち合うのか、避難ルートなど。
- 災害時には、まず、自分の身を守る。次に家族。そして、両隣を助ける。
- 高齢者、障害者に手をさしのべるのは行政だけでは無理。コミュニティで助ける。
- 利用者(病院なら患者さん、保育所の子どもやお年寄り)に対して職員が少なく、まして夜などだとなおさら少ない。どうしたらよいか。
- 防災行政無線がどこにあるのか分からない。防災行政無線を訓練の時に実際に使うと、意識が高まるのではないか。
次回は、災害時の避難についてもう少し話し合いを深めて、市民ができることは何かを話し合いたいと思います。
当日の配布資料は、こちらからダウンロードできます(PDFファイル、1.6MB)。
■次回■
日時:12月25日(日) 13:30~15:30
場所:あおぞらイコバ
内容:災害時の避難について、市民ができることは何か
<お申し込み>
西淀川交通まちづくりプロジェクトでは、参加者を募集しています。
氏名、連絡先(住所・電話番号・メールアドレス)、所属を記入の上、
webmaster[at]aozora.or.jp([at]を@に変えてください)まで、ご連絡ください。