セミの抜け殻調べ
2009年8月18日 エルモ西淀川にて
あおぞら財団 インターンシップ生 奈良女子大学3回 川淵絵里子
太陽がまぶしいくらいの良い天気となったこの日、子どもたちと一緒にセミの抜け殻調べを行いました。
「セミの抜け殻調べ」というのは、セミの抜け殻の種類を調べることでその地域の環境の状態を把握し、自然度を評価しようというものです。また、年月をかけて調べることで地域の環境の変化を知ることも出来るため、毎年子どもたちと一緒に抜け殻を集めています。
今回の抜け殻調べはあおぞら財団のビル横の大野川緑陰道路で行われました。範囲はエルモ西淀川を拠点に南は国道43号線、北は大島橋までの間で、チームに分かれて調べました。
10時から受付が始まり、近くの小学校や学童保育から70人もの小学生や幼稚園生が参加し、とても賑やかな会場となりました!(スタッフ等、大人を含めると総勢90人!)
今回スタッフとして、あおぞら財団の職員・インターンシップ生の他に、山本康子さん(ガールスカウト26団・子どもの参画べんきょう会)、天野憲一郎さん(緑陰道路サロン世話人会・大阪市立四貫島小学校教諭)、講師は高畠耕一郎さん(社団法人大阪自然環境保全協会理事)、山本智子さん(同協会)です。
10時半ごろから開会し、山本康子さんに開会のことば、緑陰道路の歴史を天野さんからお話がありました。緑陰道路の航空写真や昔の写真・説明に子どもたちは興味津々!しっかりと学習している様子でした。
その後、私は子どもたちに紙芝居でセミの一生・見分け方の説明を行いました。上手く伝わるか心配していましたが、クイズを出すと積極的に参加してくれたので良かったです!
一通りの説明が終わり、いよいよグループに分かれて抜け殻とりに出発です!!子どもたちは我先にと緑陰道路へ元気いっぱいに走っていきました。
しばらく歩いていくと、大きな「あったー!!」の声!
1本の木に大量の抜け殻がついていました!!残念ながらそれらは全てクマゼミでしたが、子どもたちが一生懸命抜け殻を取ろうとする姿はとても微笑ましかったです!
抜け殻を見つけては取り、種類を確認するも全てクマゼミで、子どもたちも疲れ始めた時、ついに、
「アブラゼミおったーーー!!!」の声が!!思わず子どもたちと一緒に現場へダッシュしました!
抜け殻を怖がっていた女の子も一緒にアブラゼミの抜け殻を確認し、とても嬉しそうな表情をしていました。
抜け殻取りは約1時間で行いました。会場に帰る時間になっても「まだあそこにある!」「あっちにも見つけた!」と言って、なかなか帰ろうとしてくれない程、みんな抜け殻取りに夢中になっていました。
やっと会場に戻って、グループでお昼ごはんを食べました。
それからとった抜け殻の数をみんなで数え、オスとメスを選り分けました。私のグループではアブラゼミの抜け殻は4個見つかりました。 nMouseOver=”this.style.cursor=’hand'”/>
抜け殻のカウントが終わると、次は新聞を作って発表をしました。
どのグループも個性が表れていて、とても素晴らしい作品になりました!中にはセミの産卵痕(セミが卵を木の枝に産みつけた時に木につけた傷)やセミの卵を見つけたグループや、アブラゼミの抜け殻を大量に見つけたグループなどがあり、非常に面白い発表会となりました。
発表会後は表彰式をしました。審査の結果を待つ間、高畠さんがセミクイズを出してくださいました。中には私が紙芝居で説明した内容も入っていましたが、子どもたちはそのことを覚えていて、ほとんどの子が正解していた様子でした。私の説明で学んでくれたと分かり、とても嬉しかったです。また、インターン生の井上さんが手描きのイラストで、菜の花プロジェクトの説明をしました。
クイズ等も楽しく終わり、いよいよ表彰になりました。今回は各グループに、「カラフルで賞」や「写真が上手で賞」など、それぞれ名前の違う賞があり、とても喜んでいました。
その後感想を書き、解散となりました。
◎みんなが作ったセミ新聞はコチラ!
全グループ合わせ、今回とれた抜け殻は全部で1416個でした!!そのうちアブラゼミは26個で、過去最高の数となりました!
こちらが結果一覧です。(過去の結果はコチラ!2008年、2007年)
アブラゼミの抜け殻は主に会場の南側(エルモ〜43号線)で多く発見されました。アブラゼミは地面がしめっている里山などの場所を好み、反対にクマゼミは乾燥した街中などを好みます。つまりアブラゼミがいる環境の方が、自然度が高いと言うことが出来ます。今回アブラゼミの抜け殻がたくさん取れたことは、非常に喜ばしい結果だと思いました。これから先もアブラゼミがたくさん見つかり、自然がより豊かになることを期待しています。
はじめにセミの抜け殻を取ると聞いた時、虫が苦手な私は正直不安でいっぱいでした。しかし、セミについて調べたり、実際にセミの抜け殻を取ったり、絵を描いたりしているうちにセミに対して恐怖心はなくなっていきました。そして、このセミの抜け殻調べを通して命の大切さを学んだように思います。担当していたグループの女の子も、死んでしまったセミを見て「かわいそう」と言っていました。幼いながらも色んなことを学んでいるのだと感じ、私個人にとっても非常に良い経験となりました。
私にとって、たくさんの子どもたちと触れ合う機会は少なく最初は戸惑ってしまいましたが、好奇心いっぱいの表情や走り回る姿を見ていると、自分も元気を貰ったような気がしました。セミの抜け殻調べはあっという間に終わってしまいましたが、私はこの日のことをずっと覚えていようと思います。そして子どもたちにも、抜け殻調べをしたことを覚えていてほしいです。今はまだ分からなくても、もう少し大きくなった時に抜け殻調べをしたことを思い出して�
��環境問題や命の尊さについて考えてくれたらいいなと思います。
◎その他、参加したインターン生の感想はコチラ!