学校子どもたちを守らなければ
子ども達を公害から守るため授業で公害を教えてサポート
●大気汚染の子ども達への健康被害にいち早く気づき、対策を講じたのは学校でした。中でも西淀中学校は1967年から生徒の健康調査や、イチョウの紅葉が空気の汚い地域ときれいな地域ではどのように違うかの比較など、手作りで調査を行いました。これは新聞に報道され、多くの人に子ども達に異変が起きていることを知らせたのです。
●西淀中学校に続いて他の学校でも対策がとられます。保健室・担任・家庭の連絡を密にして病気で苦しむ子どものサポートや、公害に負けない体力づくり、公害を許さない人間観を養うための教育が行われ、公害問題への対処方法を考えさせる授業や、公害患者の苦しみを理解するための授業がありました。
●夏休みには、医療機関と教師が連携して1975年から「西淀川喘息児サマーキャンプ」が開催されました。生活を共にしながら、日ごろぜん息のために運動ができない子ども達の体力づくりや、発作が出ない呼吸法や薬の飲み方などを指導しました。この取り組みは1996年まで21年間実施されました。