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「西淀川区 第2回 災害時要援護者支援セミナー」を開催しました

■みんなで守る!みんなで助かる! 災害時要援護者の避難を一緒に考えよう! 第2回セミナー
■日時:10月22日(月) 18:30~20:30
■場所:西淀川区役所5階会議室
■主催:あおぞら財団
■後援:大阪市西淀川区役所

10月22日に「災害時要援護者の避難を一緒に考えよう!西淀川区 第2回セミナー」を開催しました。
参加者数は、一般参加者21名、区役所職員7名、講師3名、スタッフ6名の合計37名でした。

■「小さな子供とお母さんお父さんの避難について」 原博美氏(NPO法人にしよどにこネット

にしよどがわにこネットは、西淀川区で子育て支援を行っているNPO法人です。西淀川区役所1Fでは「みんなで子育て!に~よんステーション」を開設しています。

にこネット代表の原さんから、小さなお子さんをお持ちのお父さんお母さんは災害に対してきちんと備えをしなければならないと思っていてもなかなかできておらず、地域の避難訓練にもなかなか参加できていない現状についてお話がありました。また、実際に被災された方が紙おむつやミルクなどをどうしたのかといった経験談を聞きたいという要望があるとのことでした。こうした子どもをお持ちの方には、にこネットのような子育て支援の団体からも防災についてアプローチすることが大事だと思い、防災も活動方針の一つとしたいと考えているとのことでした。

1にこネット原さん

■ワークショップ:災害情報の見える化

最初に、宮脇淳さん(NPO法人アシスト)、栂紀久代さん(ユニバーサルデザイン社会)からワークショップについて説明があった後、中学校区ごとに4つのグループにわかれて、「要援護者の視点になって考えてみよう」というテーマで話し合いました。

ワークショップでは、赤ちゃん、視覚障害者、車いす利用者、聴覚障害者、高齢者の5つの要援護者の視点から、①家から避難する時、②避難場所、③トイレ、④備蓄、⑤普段から準備することについて、それぞれ意見を出し合いました。

意見を出し合った結果、車いす利用者や視覚障害者などの要援護者の避難は誰がどのように支援すればよいのか不明確であり、避難所やトイレ、備蓄もまだまだ不十分なのではないかという課題をみんなで共有することができたのではないかと思います。また、日頃から、防災に関心を持つこと、近所の方々とコミュニケーションを密にとることが大事なのではないかという意見も出ました。

2宮脇さんの説明

3ワークショップ

■布製担架、おんぶひもを使った避難支援体験

布製担架を使って要援護者の避難支援体験を行いました。この布製担架は、西淀川区の各避難所に備蓄されているもので、棒担架と異なり細い通路や階段などでも扱いやすいという特徴があります。担架が備蓄されていても使ったことがないと、いざという時に使うことができず宝の持ち腐れになってしまう可能性があります。

担架は3~5人で一人の要援護者を運びますが、要援護者の状況や支援者の体力などに合わせて、人数を調整することが必要です。

4担架

こちらのおんぶひもは、背中におぶさった人は支援者に腕を回さなくてもよいこと、支援者自身が両手を背中の人を腕で支えなくてもという特徴があります。ですので、腕に力のない要援護者もおんぶできますし、支援者自身も両手を自由に使うことができます。

5おんぶひも

重度の障害があるお子さんをお持ちの参加者の方からは、一人で子どもを抱えることができるものがほしいという声がありました。お子さんは首を持ち上げることが難しいため、おんぶひもを使うことが困難であるそうです。そこで、布製担架を開発された栂さんから、布製担架を使って抱っこの状態で抱える方法を教えてもらいました。

6担架(一人で支援)

■防災グッズや避難所備品等の紹介

西淀川区社会福祉協議会の阪本さんから、社会福祉協議会で備えている備品の紹介がありました。社会福祉協議会では、折りたたみリヤカーや救命胴衣、カセットコンロで動く発動機など多様な備品を少しずつ備えているそうです。災害用のためだけでは、しまいこまれてしまい、いざという時に使うことができないことから、普段の活動でもできるだけ活用するようにしているそうです。

7防災グッズ(社協)

栂さんからは、個人で備えることができる災害グッズについて紹介がありました。個人で備える災害グッズは、高いものではなく、安いものやアウトドアグッズなどで災害時にも役立ちそうなものを工夫しながら備えるのがよいというアドバイスがありました。

8防災グッズ(栂さん)

■セミナー後の感想

今回のセミナーは、ワークショップや担架による避難支援体験等、参加者の方が積極的に参加してくださることにより、災害時要援護者支援の重要さ、訓練や備えの大事さについて、みんなで共有できる機会になったと思います。

セミナー後のアンケートからは、「ワークショップにていろいろな視点や考え方を確認できたことが良かった」「普段からどうやって避難させようかと考えていましたが、具体的に避難のイメージ(仕方・方法)を持つことができました」という意見がありました。また、「中間施設コーディネート大切!! 保健士さんたちや学校の先生方も同席してほしい。 海抜表示、ぜひあちこちにつけてほしい」「思いやり、助け合いが一番大切ですが、リーダーや地域の組織的な動きが大切とも気付きました」など、防災に対する取り組みを組織的に行うことの重要性についても意見が見られました。

■今後について

避難訓練(11月4日)では、1回目と2回目のセミナーの内容をふまえて、車いす利用者や視覚障害者などの要援護者の方に参加していただき避難訓練を行う予定です。まだ定員に余裕がありますので、セミナーに参加されていない方でも興味のある方はぜひご参加ください。

避難訓練の申込はこちら↓
http://aozora.or.jp/archives/12102

本事業は、「独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」を受けています。

フェイスブック「みんなで守る!みんなで助かる!災害時の要援護者支援!」もあります。

谷内

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