あおぞら財団   「交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて-中間整理-」に関する意見
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  「交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて-中間整理-」に関する意見

2010年5月
国土交通省総合政策局交通計画課パブリックコメント担当 あて

「交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて-中間整理-」に関する意見

(1)「移動権の保障と支援措置の充実」について

• 移動権を交通基本法の根幹に据える、ということについては賛成である。加えて、移動権の中身について具体的に記載すべきでは。例えば、「誰もが交通手段を選択できる」、「自家用車を利用できなくても生活の基本ニーズを果たすことができる」、「移動手段に関する情報を取得できる」、「交通施設・交通サービスに対して利用者の立場から意見を言うことができる」など。

• 「自治体や交通企業などによる地域の協議会の自主的な取り組み」への支援については賛成であるが、交通や福祉、環境分野に関連するNPOなどの多様な主体を含めることも明記すべき。

(2)「環境にやさしい交通体系の実現」について

• 「通勤交通のグリーン化」には賛成であるが、車からの代替手段として、公共交通だけでなく、自転車も明記し、安全な自転車走行を実現するための施策も含めるべき。例えば、駐輪場や自転車走行ネットワークの整備、走行ルールの徹底、全国民を対象とした自転車教育プログラムの構築など。

• 「都市部の渋滞対策にインフラ整備ではなく経済的誘因や交通規制を活用する時代が来ている」という視点については賛成である。各地域で、持続可能な将来像の実現に向けた明確な目標を定め、道路空間を再配分し、自動車交通需要の抑制と自動車交通以外の交通手段の利用促進などを進める交通需要管理を進めていくべき。

(3)「地域の活力を引き出す交通網の充実」について

• 「幹線交通網の総点検」の推進については賛成である。ただし、生活に関する移動を保障するためには、都道府県よりも、市町村の果たす役割が大きい。こうしたことから、交通計画の策定についても、市町村交通計画の策定は必須とすべき。

• 「日本発の新しい交通技術を海外に普及させていく」という視点には賛成であるが、技術にとどまらず、交通から生み出される生活文化(日本ならではの交通文化)の創出と普及を目指すべき。

参考:交通基本法検討会について

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