開催報告!自転車事故~訴訟事例と報道の視点から学ぶ(7/5)
7月5日(金)午後6時30分~9時、連続講座『交通まちづくりイロイロ』の第3回講座が行われました。
今回は「自転車編」で「自転車事故~訴訟事例と報道の視点から学ぶ」というテーマです。14名が集まりました。
まずは、毎日新聞編集委員の西村浩一さんより「報道から学ぶ~自転車事故の現状」の報告がありました。
西村さんは、自転車通勤をしています。鈴鹿サーキットで行われる自転車レースにも出場する程とか。毎日新聞の「記者の目」という欄には、サイクリングヘルメットをかぶった顔写真をいれて自転車通勤者の立場から歩道に自転車があげる危険性と自転車専用道の整備についてレポートしています(2007.2.8毎日新聞)。
自転車通勤のブームによりスポーツ車の販売が増えていること、その一方でマナーを守らないスポーツ車が増えているそうです。
自転車道は、統計上は増えていますが、その内容を見ると歩行者と自転車用の道路、つまり自転車専用の道路ではないということでした。自転車道の定義について、会場からも意見が様々出ました。
また新聞記事より自転車が歩行者に対しておこした死亡事故の例を紹介。前日の7月4日に神戸地裁が、小学生が乗った自転車が高齢の女性に衝突した事故で、監督責任として子どもの母親に9500万円の賠償を命じたニュースの紹介もありました。 神戸新聞の記事
自転車マナーの説明として三鷹市で自転車利用のマナー講習会に参加した人には駐輪場を良い場所に提供するといった自転車教育促進する事例紹介もありました。
次に、弁護士の中川元氏にお話頂きました。中川さんは、「(財)交通事故紛争処理センター」の業務に携わり、自動車事故の紛争処理を行ってきました。
具体的な事故判定の結果事例と判断、その差配の理由をお話頂きました。中川弁護士からは、道路法に関して規則の変更がよくあるといった問題提起がされました。なかなか聞けない現場の話に、参加者は真剣に耳を傾けていました。
話の後は、会場の意見交換。実際に自転車に乗っている時にバスターミナルで事故にあった事例など自転車道の整備の問題、片手をあげて右折や左折を示す自転車ルールに対する安全性の問題提起、小学校現場での交通安全の授業も、加害者になるという視点の教育はしていないという報告もありました。
会場の意見交換の結果、自転車事故に対して、①マナー教育、②自転車関係の規則の整備、③自転車道の整備(ハード面、この3つのキーワードをすすめていくことが重要ということで一致しました。
また、最後に西村記者からは、こういう場に来る人は一定興味が高い人であり、一般の人々にこの問題をどう認識してもらうかが課題という提起があり閉会しました。
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次回のご案内
■第4回 8月24日(土) 午後2時~5時を予定
【LRT(低床型路面電車)編】
市民はLRTをつかってまちをどう変えてゆくのか
講師:松原光也氏(京都大学大学院都市社会工学専攻特定助教)
内容:欧米では、LRT(新型路面電車)を、人と環境に優しいまちをつくるためのツールとして、住民参加でつくられています。本講座では、LRTによってまちを良く出来ること、住民がLRT導入に主体的に参加することで住みよいまちをつくることができる、ということを学びます。前半では、国内外の住民参加のLRTを使ったまちづくりの事例を紹介、後半で実際のまちづくりの参加の体験ワークショップを行います。
<場所>
あおぞらビル3階 会議室 JR東西線「御幣島(みてじま)」駅 ⑪出口よりスグ https://aozora.or.jp/accesscontact
<参加費> 各回500円
<申込方法>①お名前、②連絡先メールアドレス(あれば)、③電話番号、④所属(あれば)、⑤参加希望回を書いて事務局あおぞら財団まで事前にご連絡下さい。
各回とも参加の受付は前日の正午とさせて頂きます。
連絡先:あおぞら財団(担当:藤江、小平)
(小平)