ミャンマー環境NGO「Myanmar Centre for Responsible Business」訪問(3/7)
2019年3月7日(木)に、ミャンマー環境NGO「Myanmar Centre for Responsible Business」のWin Min氏から、ミャンマーの環境についての現状と活動についてお話を伺いました。
◎MCRBの概要
Myanmar Centre for Responsible Business(以下、MCRB)の活動は、①国会・各省と連携して法制度づくりのワークショップ、②開発に関する基準(スタンダード)づくり、③工場・製品に関して環境面でのアドバイスを行っている。
国全体で環境アセスメント制度の整備が進んでおり、大気や水に関する汚染を予防するためのガイドラインづくりに関わっている。
工場立地に際して、環境面での影響が無いかを調査するもので、①簡易アセス、②詳細アセス、③基準を満たしている場合の改善策の検討がある。
投資企業管理局(DIRECTORATE OF INVESTMENT AND COMPANY ADMINISTRATION(以下、DICA))が外国企業の会社設立や開発に際しての申請を受けている。私たちは、DICAの各部署の職員、企業スタッフへのコンサルティング、専門家を招いた講義も行っている。
とはいえ、環境アセスメント制度はあるが運用がうまくいっていない部分がある。庁内での人材育成、役割分担、第三者(パブリック)への公表などが重要と考える。
MCRBでは国全体でのアセス推進を働きかけている。国会議員や企業経営者を対象に、工場立地にあたっての環境に関する基本知識を伝えている。ミャンマーは、軍事政権時代が長期に及んだこともあり、どこの部署が何を許可したのかが分からなくなっている。そのため現在の企業に是正を迫ることは困難で、新たに設立される企業を中心に、森林伐採・水汚染・大気汚染の対策を働きかけている。
MCRBには様々な分野(環境、ジェンダー、子ども、雇用など)のスタッフがおり、NPOとして意見を出していくようにしている。
現在、20名のスタッフが所属しており、国の各部署にパブリックコメントを提出したり、各地域でミーティングを行っている。
法案づくりの際は、専門家を呼んでドラフトへのアドバイスを行っている。
日本の公害経験や環境に関する制度を知り、様々な人・企業との交流を図ることで、アセスメントや、その他の制度づくりに役立てたい。
MCRBホームページ:https://www.myanmar-responsiblebusiness.org
MCRBパンフレット(日本語)https://www.myanmar-responsiblebusiness.org/pdf/trifold/jp.pdf
WIN MIN氏(真ん中)
MCRB事務所
MCRBで発行している報告書の一部(以下)
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あおぞら財団としては、引き続き、交流活動を進めていきます。
(文責:藤江)