エコミューズ館長日記No.26
連休明け、2週間ぶりのあおぞら財団。午前中は出勤者が少なかったため、本全体の序文作成に費やした。この際、視野を大きくとっていこうと考え、歴史の中における公害問題の視点を強調することにした。西淀川は色々ある公害問題の中で、工場・事業所からの排煙による大気汚染などと、産業活動のインフラとしての道路・港湾・飛行場などの社会インフラの形成による様々な公害が複合して被害を及ぼすといった、「都市型複合汚染」によって苦しめられた、典型的な公害地域である。この地域の公害を裁判にかけようと努力したのは、患者会の事務局長であった森脇君雄さんである。彼の努力が公害行政の後退に反撃する大きなきっかけとなった。そうした運動を多くの被害患者さんたちが闘ったことの中に、この西淀川公害の特徴があり、日本公害問題史上注目するべき根拠があると言っていい。このような、大衆的公害反対運動の歴史を形作った人びとの活動を記録することは、身に余る光栄と改めて感じる。
てなことを考えながら、文章を作成している。今日はお客さんやら電話が相次ぎ、中々1つのことに集中できず作業は今一つ進展しなかったが、大きな課題が1つ解消しつつあることは嬉しいことと感じた。
みずしま財団の方からいただいた、「高瀬舟羊羹」。奥に見えるのは改良中の目次案です。
2025.5.12 小田康徳
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あおぞら財団付属 西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ)では、西淀川公害がわかる資料集を作成しようと、ほぼ毎週、小田康徳館長が来館し、調査作業を進めています。そのようすを「エコミューズ館長日記」にてお届けします。
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