中国・環境汚染損害賠償制度構築研修 受け入れました
2010年10月27日
2010年度JICA研修 中国・環境汚染損害賠償制度構築研修を受け入れました。
中国からの環境行政を行っている方々、10名です。
被害の話を永野千代子さんにしてもらいました。
息子さんが保育所に預けても熱をすぐ出すので良く休んでいたこと、
いろんな病院に行ったけれども、なかなか良くならなかったこと
小学校に入学しても、息が苦しくてプールでは水に顔をつけて泳ぐことができなかったこと。
ご自身も慢性気管支炎で今も咳が続いて苦しいこと、
公害健康被害補償法の大気汚染指定地域解除の時には環境省に座り込んで
警備員からごぼう抜きされたことなどを話してもらいました。
財団の名誉理事長の森脇君雄さんからは
公害反対運動についての話です。
空気はきれいになってきているけれども、子供の喘息が増えていることを話しました。
質問には
「88年の指定地域解除以降にぜん息患者は裁判を起こしていないのか」
「二酸化窒素の環境基準が変更されているのはなぜか」
などの質問が出ました。
指定地域解除後に東京で未認定患者の裁判が起こされ、国と東京都には勝訴していること
二酸化窒素の環境基準が緩和されたのは、西淀川公害裁判の差止を無効にするためだった
という話をしました。
とくにぜん息患者が増えているという事実に、みなさん驚いていました。
ディーゼル自動車排ガスのSPMとぜん息の関係について
これからも注意していかなければならないという森脇さんの言葉で
運動がまだまだ続いていることを理解されたようでした。(林)