12/12(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)で禁煙の勉強とハイチェッカー検査をおこないました!
2014年12月12日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回はのざと診療所から看護師の内田さん、西淀病院から臨床検査技師の石並さんを講師に迎え、禁煙についての勉強を行ないました。参加者は10人(内、患者さん7名(家族の方を含む)、看護師1名、臨床検査技師1名、スタッフ1名)でした。
今回のテーマは『禁煙』。まず最初に内田さんから、「タバコを吸ってる人はいますか?」と投げかけがありましたが、どなたもおられず。「それでは、周りの身近な人の中に吸っている人はいますか?」との問いにも、みなさん「いない!」という反応でした。中には、以前喫煙していたけど自力でやめた、と話す人もおられました。呼吸器の患者さんにとって、喫煙するとより体がしんどい、ということは敏感に感じている方が多いと思います。その上で、あらためて喫煙による病気のリスクについて勉強しました。スライドで写真などを見ながらわかりすくお話していただきました。
特に驚いたのは、受動喫煙(本人は喫煙しなくても、身のまわりのタバコの煙を吸わされてしまうこと)の影響です。副流煙(タバコの先端が燃えて立ち上る煙)には、主流煙(喫煙者が口から直接吸う煙)よりも、有害物質が多く含まれているということです。
また、「室内にて換気扇の下で喫煙しても、タバコの有害物質は部屋に漂っている」など、受動喫煙に関するよくある誤解についても紹介してくださいました。自分が喫煙していなくても、タバコによるリスクはあるのです。
お話を聞いた後は、肺年齢を調べるためのハイチェッカー検査を行ないました。肺年齢を測定するための簡易の方法で、COPDの早期発見に役立つとされています。石並さんから説明があり、実際に一人一人測定してみました。
測定器に年齢・身長・性別を入力し、ノーズクリップで鼻をつまんでマウスピースをくわえ、フーッと息を1回吹き込みます。
6秒間くらい息を吐き続けるのでとてもしんどい、むずかしい検査なのですが、呼吸器疾患の患者さんたちはこれまでに何度も測定した経験があるということで、慣れた様子でされていたのが印象的でした。長年、呼吸器の病気と付き合ってこられた患者さん達の逞しさを感じました。
医療機関で受けることができる呼吸機能検査「スパイロ検査」についての説明もありました。自分の体の状態を知るのにもいい機会になるため、ぜひ受けてみてくださいということでした。また、西淀川区内の薬局にはハイチェッカーが配備されています。気になる方はまず簡易検査を受けることもできるので、近くの薬局の窓口で尋ねてみてください!
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、“タバコ病”とも言われるように、最大の原因は喫煙です。ところが、喫煙者ではないCOPDの患者さんもいるのです。西淀川区には、大気の汚染が原因で呼吸器の病気になって苦しんでいる人が多くおられます。
参加していた患者さんからは、「COPD=喫煙が原因」とされてしまいがちなことへの違和感についてのお話もありました。特にこの西淀川では、大気汚染による公害の歴史を学びながら、呼吸器の疾患について考えることが大切だと、あらためて感じました。
開催後のアンケートでは、7人中4人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、7人中2人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】、1人が【2・3日に一度ぐらい】と答えています。その他に「患者の治療に必要なことがわかる」といった感想がありました。
少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!
■次回予定 ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……1月15日(木) 14:00~15:30(禁煙について)
・姫島診療所……1月16日(金) 14:30~16:00(禁煙について)
・のざと診療所…2月13日(金) 14:00~15:30(薬について)
吉田