4/8(金)楽らく呼吸会(のざと診療所)でぜん息・COPDの自己管理についてお話を聞きました
2016年4月8日(金)、のざと診療所で楽らく呼吸会を開催しました。今回は西淀病院から医師の福島さんを講師に迎え、自己管理について勉強しました。参加者は7人(内、患者さん5名(家族の方を含む)、医師1名、スタッフ1名)でした。
まずは、一人一人が自分や家族の病状、気をつけていることを含めて自己紹介しました。
「ぜんそく」と「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」の両方を患っている人。ご主人がぜん息で、現在は、足が悪く入院しているため、運動が出来ない状態。こちらが主人に助言をしても、話を聞いてくれない、どうしたものか、という人。息子さんが幼少期から仕事をするまで、ぜん息がひどかった人、など、さまざまな境遇を持っています。
自己管理で普段気をつけていることは何ですか?という投げかけに対しては、「プールにほぼ毎日行っている」「歩くようにしている」といった声がありました。
体調維持のためにできることとして、以下のようなポイントが挙げられました。
①まず病気について知る
②お薬について知る
③食事に気をつける
④適度に運動する
⑤禁煙する
⑥環境に気をつける
⑦悪化のサインを知る
(②③④⑤については、楽らく呼吸会の別の回のテーマとしてそれぞれ詳しく学びます。)
①ぜん息とCOPDの特徴についてあらためて確認をしました。
いずれも空気の通り道(気管支)が狭くなる病気で、主な症状には、息苦しさや咳・痰(たん)があります。その中でも、急に発作が起こるのがぜん息、日常的に動くと息苦しいのがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)です。
②自分が飲んでいる薬の作用を知ることは大切です。
③食事は毎日のことなので、栄養バランスを考えること。
そして、体格指数(BMI)を使って、やせているか、肥満か、めやすを知ることができます。
体格指数は、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算できます。
BMI 19未満→やせ(低体重)
BMI 25以上→肥満(体重過多)
あるいは、身長(m)×身長(m)×22 がその身長にたいする標準体重(kg)です。
福島先生から、「ぜひ、みなさん、計算をしてみてください。自分のBMIを知っていてください」と強くすすめられましたが、その場では、みなさん、躊躇して、計算したのは、お一人だけでしがた、どうぞ、みなさん、お家で計算してみてください。
肺の病気にはやせすぎも太りすぎもよくありません。
④適度な運動を維持することが大切、というお話がありました。家にこもりっきりにならず、外出する機会を意識的につくるようにするのもひとつの方法です。
⑤禁煙しましょう。やめるのは大変かもしれませんが、禁煙外来もあります。薬を適切に使いながら、禁煙していきます。
⑥ぜん息の症状を引き起こす原因になりやすいダニ、カビを防ぐために、湿気とホコリをためないように家の環境に気をつけましょう。また、動物や昆虫、花粉がアレルゲンの場合もあるので、調子が悪くなる原因を自分で把握しておくことも大事です。
⑦症状が悪化する前のサインを知ること。セキや痰の症状、息を吐き出す速さでぜんそくの調子をみる「ピークフロー」を使うことも有効です。
普段から自分の体調に敏感になることが大切で、自分にあった自己管理をしていきましょう。
開催後のアンケートでは、5人中5人が今回の講習は【分かりやすかった】と答えています。また、5人中3人が呼吸リハビリなどの運動を【毎日している】と答えています。
少しでも興味があれば是非、各診療所に足を運んで楽らく呼吸会にご参加ください!
■次回予定 ~お問い合わせはあおぞら財団まで~
・千北診療所……5月19日(木) 14:00~15:30(みんなで歩く)
・姫島診療所……5月20日(金) 14:30~16:00(みんなで歩く)
・のざと診療所……6月10日(金) 14:00~15:30(呼吸リハビリと体力測定)
本事業は独立行政法人環境再生保全機構「地域におけるCOPD対策推進事業(NPO法人等との協働事業)」の一環として実施しています。
鎗山