中国/北京 訪問記(2016.10) その1 女子大生は見た!北京の大気汚染の現状と取り組み
「平成28年度 大気汚染経験情報発信事業」の一環として、2016年10月19日から22日で、中国の環境公益訴訟の現場調査を目的に、北京を訪問しました。
これまでにあおぞら財団と交流がある方及び中国環境公益訴訟関係者を訪ね、その後の話を伺いました。
<訪問者>
村松昭夫(弁護士、前全国公害弁護団連絡会議幹事長、あおぞら財団理事長)
藤原猛爾(弁護士、前日本環境法律家連盟理事長)
藤江徹(あおぞら財団事務局長)
櫻井次郎(神戸市外国語大学准教授)
當間美波(神戸市外国語大学三回生)
10月19日、大阪から北京の首都国際空港に降り立ちました。
しかし現地の方によると、pm2.5の値がここまで上がるのは、1年のうち5~10%と少ないそうです。というのも、ここ数年北京市は環境対策に力を入れており、2013年からpm2.5を前年の排出量の10%削減するという目標を掲げています。この目標設定もあってか、年々汚染状況は改善されているとのことです。
また渋滞及びpm2.5の主な排出源である自動車制限対策として、北京市ではナンバープレートの申請を制限しているのだとか。仮に毎月1000人の申請があったら、たった7人しか手にできない程、制限は厳しいそうです。
現地の方の言うとおり19日の数値は異常でしたが、それ以外の日は視界がスモッグによって霞むことはなく、特別「北京は空気が悪い」という印象は受けませんでした。
大気汚染の影響もあり、日本では中国=環境が悪いというイメージを持たれている方が多いかもしれません。しかし今回首都北京を訪問して、街中の歩道や地下鉄は綺麗で、観光地も整備されていることに驚きました。
最近は環境意識や健康志向の高まりもあってか、市内で自由に乗り降りできるレンタサイクルが流行っており、街中のレンタサイクルを探せるスマートフォンアプリまで登場していました。
レンタサイクルの普及も北京の大気汚染問題解決に一役買うかもしれませんね。
現在地を入力するだけで、付近にある自転車を探すことができる。利用料金は
30分1元(日本円にして約16円)とリーズナブル、お財布アプリで簡単に支払える。
(記・當間美波)