楽らく呼吸会「自己管理」を行いました(7/10)
7月10日(金)に、楽らく呼吸会を行いました。参加者は13名(スタッフ含む)。今回のテーマは「自己管理」です。西淀病院の理学療法士の田中さん、岩﨑さんに教えていただきました。今回はコロナ禍の影響もあり、2月依頼およそ5ヶ月ぶりの開催となりました。初めて来られた方も2人おられ、改めて新鮮な気持ちで呼吸ケア・リハビリについて、学びました。
〇呼吸器系の病気は自己管理が大事
COPDやぜん息などの呼吸器疾患は、自己管理をして上手に向き合うのが大事です。
新型コロナ感染症の流行時には、呼吸器疾患の患者さんは、感染した時に重篤化するリスクが高いため、感染予防が大事となります。しかし、感染予防のために自宅で過ごすて活動量が減ると、全体の筋力や呼吸の際に必要な筋力が細くなってしまい、息切れがしやすくなるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
口すぼめ呼吸や腹式呼吸で上手な呼吸な仕方をできるようにし、運動や体操を増やして活動量を増やし、筋力を増やすと、食欲も増し、息切れもしにくくなります。吸入薬を吸入する際にも握力が結構大事になるので、普段から鍛えることが大事です。
〇高たんぱくな食事をこころがける
肺が悪い人は、高タンパク、低カロリーの食事を心がけましょう。呼吸の回数が増えると体力を使い、呼吸数が多い人はそれだけで痩せてしまう可能性が高い。例えば、ささみ、牛肉、カツオやアジ、エビといったものをたくさん摂るようにしましょう。
〇アクションプランの用意を!
症状が悪化した時に備えて、アクションプランを作っておきましょう。(こちらのp35にアクションプランの例が載っています)
連絡先や体調が良い時、悪い時の症状、のんでいるお薬、体調が悪化した時にどのような行動をとるのかといったことを記入します。かかりつけのお医者さんとあらかじめ相談して、アクションプランを作りましょう。
〇上手に痰を出すには
呼吸器系の病気になると、痰がのどにからみがりになります。痰は色で健康状態がわかりますので、普段の痰の色をよく覚えておき、緑黄色の痰や血痰が出た時には、すぐに受診しましょう。
また、上手に痰を出すときの方法も習いました。まずはうがいをして線毛運動を起こりやすくします。それでも出ないときには、楽な姿勢になって、深呼吸→「ハーッ! ハーッ!」と口から息を吐く→大きく息を吸って「ゴホン!」と咳を出して、痰を出します。(詳しくはこちら)
〇普段から鍛えて、筋力を増やす
自己管理について学んだあと、呼吸筋ストレッチ体操を行いました。呼吸に必要な筋肉をストレッチすることで、呼吸がしやすくなります。激しく動いたりしないので、いつでもどこでも取り組むことができます。
また、今回は、中国の環境NGO(北京市朝日区環友科学技術研究センター)の張頔氏からいただたマスクを患者さんや講師のお二人にもつけてもらいました。このマスクはマスクが不足していた4月にあおぞら財団に届いたものです。
今回は久しぶりの楽らく呼吸会でした。除菌や検温、マスク着用など、感染症対策をしながらの開催となりましたが、初めて参加された方からは「COPDや呼吸リハビリの重要性についてよく理解できました」との感想をいただき、開催できてよかったと思いました。
〇次回予定~問い合わせはあおぞら財団まで~
楽らく呼吸会は、患者さん同士、日頃の病気の悩みを交流したり、時には勉強会なども開催しながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうという会です。
小児ぜんそくの保護者の方も大歓迎です。楽らく呼吸会で参加されている方の中には、ご家族がぜん息患者さんという方が何人もおられます。少しでも興味があれば是非、楽らく呼吸会にご参加ください!
・9月17日(木)13:30~15:00(みんなで歩こう 矢倉公園)あおぞらビル1階集合
過去の楽らく呼吸会の取り組みについてはこちらをご覧下さい。
お問い合わせはこちら→ TEL.06-6475-8885(あおぞら財団 谷内・鎗山)
(谷内)