楽らく呼吸会で呼吸ケア・リハビリ(1/22)
1月22日(金)に、楽らく呼吸会を行いました。今回は新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下での開催となったため、急遽オンラインで西淀病院とあおぞらビルの会議室をつないで行いました。
参加者は6名(スタッフも含む)。今回のテーマは、「呼吸リハビリ、じぶんでできる運動」というタイトルで、西淀病院リハビリテーション科の奥園先生、小山先生に教えていただきました。
最初に、奥園先生から、COPDの基礎知識や効果的な呼吸方法、日常生活の工夫などについてお話していただきました。内容は、環境再生保全機構の「呼吸リハビリテーションマニュアル」に準じています(こちらのページからダウンロードできます)。
呼吸器疾患では、体調を確認しながらセルフマネジメントをきちんと行うことが大事です。セルフマネジメントには、「病気の理解」「禁煙」「薬物療法」「運動療法」「栄養療法」「在宅酸素療法」「増悪の予防」の7つの要素がありますが、特に重要なのは「病気の理解」と奥園先生は仰っていました。呼吸器系の疾患の治療は長期にわたりますので、お医者さんや家族に任せっきりにするのではなく、自分から前向きに向き合うことが大事です。
お話の後は、呼吸リハビリ体操です。スクリーンに大きく映し出された小山先生の動きに合わせて、参加者のみなさんも体操を行いました。肩、首、体幹、背筋のストレッチなどを行うことで、息切れを改善し、運動機能を高めることができます。
体操の後は質問タイムです。日頃、患者さんが困っていることをお聞きしました。
質問1 公共の場で咳が出た時、ひどく注目を浴びるので困っています。咳は止めようと思っても止めることができず、ぜん息なのに新型コロナ感染症ではないかと勘違いされます。
→(先生からの回答)咳が止まらない時には、まず、気持ちを落ち着けて、口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸法を試してみましょう。息がしやすくなって、咳が止まりやすくなると思います。普段からこれらの呼吸法を練習しておくといいですね。
質問2 今日みたいにみんなで集まったら体操も楽しいけれど、一人ではなかなか続けられない。どうやったら運動のモチベーションを保つことができますか?
→(先生からの回答)続けるコツは「楽しく」ということです。最近は、youtubeなどに様々な楽しい体操や運動があるので、探してみてはどうでしょうか? また、簡単な体操は、毎朝やるなど習慣化できるとよいですね。
最後に、先生から「コロナ禍では免疫を高めることが重要!」とのお話がありました。免疫機能を維持するためには「ビタミンD」が必要ですが、ビタミンDを摂取するには、日光にあたること、キノコ類(特にマッシュルーム)を食べることの2つが大事とのことです。
参加者のみなさんからは「参加者のみなさんは体がすっきりして呼吸がしやすくなった」、「一人ではなかなかできないけれど、みんなとやると楽しかった」「雨で出かけるのが億劫だったけれど来てよかった」との感想がありました。
コロナ禍の中、様々な会合を実施するのが難しくなっています。今回は、少人数で感染症対策を行い、リモートで病院とつないで楽らく呼吸会を実施することができました。今後も、できる範囲で、呼吸ケア・リハビリの取組みをすすめていきたいと思います。
(谷内)
〇次回予定~問い合わせはあおぞら財団まで~
楽らく呼吸会は、患者さん同士、日頃の病気の悩みを交流したり、時には勉強会なども開催しながら、病気と向き合っていこう、またお互いが支えあっていこうという会です。
次回は薬剤師さんを講師としてお呼びして、「薬について」のお話をお聞きします。
小児ぜんそくの保護者の方も大歓迎です。楽らく呼吸会で参加されている方の中には、ご家族がぜん息患者さんという方が何人もおられます。少しでも興味があれば是非、楽らく呼吸会にご参加ください!
・3/12(金) 13:30~15:00「薬について」あおぞらビル3階グリーンルーム
過去の楽らく呼吸会の取り組みについてはこちらをご覧下さい。
お問い合わせはこちら→ TEL.06-6475-8885(あおぞら財団 谷内・鎗山)