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『タンデム自転車・高速道路疾走録』

当会会員の橘髙博さんより、大阪サイクルイベント(3/14)にタンデム自転車で参加した感想を投稿いただきましたので紹介します。

『タンデム自転車・高速道路疾走録』

 快晴、微風、寒くはなし暑くもなく、もうこれ以上望むべきもの無し という絶好のコンディションに恵まれた3月14日(日曜日)、「大阪サイクルイベント”高速道路へ集え! !OSAKAゆめライド2010″」に参加してきました。
 「タンデム自転車部隊」を編成しての参加を目論んで10通の参加申込を行なったのですが参加通知が受け取れたのはタッタの2通、部隊というにはほど遠い、少し淋しい2台編成の「タンデム自転車チーム」での参加となったのでした。申込多数で抽選となり、4.5倍の競争率の結果でしたからまあまあなのでしょうが「タンデム自転車の認識を深めるデモンストレーション」になればいい、という目的にはチト難しい状況となってしまったのです。

 この「サイクリング・イベント」に引き続いて同じ区間で「ウオーキング・イベント」も 行なわれる関係で、少々早い受付時間(午前7時30分~8時30分)に遅れてはならじ ということでパイロットを務めてくださる藤江氏と、大阪天満宮駅6時30分発のJR東西線に乗車・車内合流して受付会場の寝屋川公園第一野球場へと向かいました。ほどなく電車内へは大阪城公園や京橋から、ひと目でそれとわかる、スタッフジャンパーを着込み組立自転車を携行した人々が 乗込んできました。(私は全盲ですから見なければわからない描写は、以降に亙って全て藤江氏の説明に基づくものです) すぐに藤江氏との会話がはじまり、この催しのスタッフポランティアであることがわかりました。

 受付会場への最寄駅・東寝屋川に降り立つと同じようないでたちの集団が20人くらいでしょうか、銀輪を連ねて出発しようとしています。それを横目に見ながら藤江・私のペアは目的地目指して歩行開始です。初体験の公園なのですがその広さにビックリ! 相当歩いて見つかった球場は第二野球場の看板、どうやら関係の無い様子。気を取り直して歩く〃〃・・・こうして受付開始後20分くらいに到着、早々に受付を済ませて、いろいろ準備を整えながらタンデム自転車を運んでくるトラックの到着を待ちます。その間、何人かの人が「会場はどこ? 」とか「橋下知事の会見場所は? 」などと尋ねてきます。私ってモノを尋ねやすい顔だちなのかなあ・・・なんて考えたりしているうちにトラック到着、輸送中に不具合が生じていないことを点検して、さあ本番へ向けてスタートです。《長い前フリで申し訳ありませんでした。》

 まずは開会式場へ。チームのもう1台は視覚障害・全盲の女性(ストーカー=後部座席の搭乗者)とその実父(パイロット=前部座席の操縦者)のペアでギアチェンジ付実用型タンデム自転車、藤江氏(パイロット)と私(ストーカー)のペアはママチャリ型タンデム自転車に打ち跨がって 高速道路・寝屋川ランブの急坂を本線上へと進みます。ギアの無い我が車にとっては相当キツイものがありましたが、二人力(ニニンリキ)でなんなく克服、さほどスピードダウンすること無しで開会式式場に到着です。参加自転車1,000台が開通(3月20日、門真~枚方)直前の第二京阪自動車道・寝屋川ランブ上に集結したサマはまさに壮観です。その景観はよかったのですが、あまりの壮大さの故か開会セレモニーの声や音が最後尾の私たちの所へはサッパリ聞こえてきません。すぐ横の本線上を、花博記念公園集合・門真インター発のサイクリング30KMコース の自転車がスイスイと通り過ぎてゆくのを眺めているのみ。手持ち無沙汰の時間をどれくらい過ごしたでしょうか、50台づつ90秒間隔でのスタートが始まったらしく、少しづつ進み始めます。インチング(少し進んでは止まることの繰り返し)が続いた後、やっと本線上に到達して本格的に走り出せたのは、受付を済ませてから2時間半も経ってからでした。



 片道3車線(2車線+側道帯?)の本線上の走行は快適そのものです。同時にスタートした50台の自転車はアッという間にバラけて、広々とした 見渡す限りに伸びている自動車専用道路は我がタンデム自転車チームの独占状態の感さえするほどです。大会規定では11時までに折り返し点に達していない自転車は強制収用される、とのことでしたが大丈夫。途中あまりの快適さに気分をよくされたのか、私のストーカーとしての適性を試されたのか、「タイヤをチェックする」と小刻みなジグザグを敢行したり、「車線区分帯の白線には居眠り予防のための突起がある」と波状ジグザグをしたりするパイロット。これまで3度のペア経験で120%信頼しているパイロットが何をされても動じない私。だったからかどうか、スピードが上がるあがる、15分はかかっていないのに5KM先の折り返し点である枚方ランブに到着です。ギア無しママチャリで平均時速20KM以上とはチョットしたものなのではないでしょうか・・・。

 折り返しでは比較的狭い一般道を使う関係で「降車して押す」ことがルール。ボランティアによる冷たい飲料水の接待には感謝だが「降りて押す」ことが全盲の私にとっての案外なカベでした。車高の低いママチャリを押すためには中腰が必須で、パイロットの足を踏まないようにその腰を引かねばならなかったからです。パイロットは「離せば・・・」と気遣って くれますが、離してしまうと歩く方向を失ってしまうのです。四苦八苦の時間を長いと感じつつも、復路の本線に上がった瞬間、気分は今日の天候にも勝る快晴となりました。往路のとき以上に絶好状態の天候そして眺望・・・。更に往路では気にならないほどの登り坂だったのでしょう、暫らくの間緩やかな下り坂が続きます。それほど力を入れてペダルを踏まなくてもスピード が出る、出る! 私の感覚では瞬間最高時速は40KMを超えていたのではないでしょうか。それだけスピードが出ているのに周囲は静寂そのもの、聞こえるのはペアで疾走させているタンデム自転車が生み出している風が奏でるメロディだけ。ペダルを踏むリズムに合わせるようにやさしく、柔らかく、ときに強く、心地よく耳もとを過ぎていきます。右手に市街地、左手に山なみという眺望もなかなかのものです。沿道の要所〃〃にはカメラマンが待機していて盛んにシャッターを切っている様子、高揚した気分は思わず手を振らせていました。僚車も余裕タップリのようで、つかず離れず走っています、まさに完璧のチームワークです。折り返してから10分くらい経っていたでしょうか、はぐれ車?の収用に向かうらしき自動車を対向車線に見た直後「お帰りなさい」「お疲れさまでした」の声が湧き上がりました。出発した寝屋川ランブに帰着したのです、「エッ?もう!?」という感じでした。ランブの下り坂では「こんな急坂をよう漕ぎあがったな」などと回顧しつつ、写真撮影場所とあったので下車して小休止。

今回のママチャリ型タンデムにはストーカー席にも後車輪用ハンドルブレーキが装備されていて、これが坂道での下車に非常に有効でした。私の携帯電話のカメラにも藤江氏が何枚か撮って下さいました。これまでも何人もの人から「オッ、二人乗り自転車や!」「写真では知っとるけど実物は始めてや・・・」等と声をかけてくれていましたが、ここでも数人「ほう!珍しいナ」「どんな具合でっか!?」などの声がありました。〈全盲でも後ろなら乗れる〉〈公道を走れるようにしてほしい〉と簡単にしか返答できませんでしたが、多少なりとも初期の目的「タンデム自転車のPR」が果たせたと思います。

 集合場所へ戻って参加完走賞を受け取ってイベント終了です。約3時間、行動を共にして
くれたタンデム自転車を運搬用トラックに積み、タンデム車のスポンサーでチームメートだった父娘と別れたのは正午過ぎでした。来たときとは違う公園内の道を通って東寝屋川駅に戻り、大阪天満宮駅改札口まで藤江氏に手引きしていただき、「何の御礼も出来なかった」という忸怩たる気持ちを抱いたまま「ペアとの偉大な一日」を終えたのでした。

 タンデム車での参加を認めておきながら、参加賞は一人分しか用意されていない、という 主催者側の不手際?で私にはなんのモニュメントも貰えませんでした。「この貴重な、我が人生に二度と無いであろう一日」をどうしても記憶にとどめたい! という気持ちが、いささか長くなってしまったこの駄文を書かせました。
一日も早く「タンデム自転車が日本中の公道を走れますように!」の願いをこめて・・・。

(記 橘高 博)

参考:大阪サイクルイベントHP

Filed under: タンデム自転車 — aozorafoundation 公開日 2010年3月25日6:12 PM

野田阪神地区ゆったり歩けるみちづくり協議会


野田阪神ファーマーズフェスタ
                     賑わいを見せる商店街

3月6日、野田阪神駅前通商店会で、ファーマーズフェスタが開催されました。
商店街の通りに、近隣農家の方が直売所を開けるブースや、フリーマーケットでフェアトレードの商品や手作りのお菓子、装飾品を販売できるブース、食べ物や飲み物を販売するブースなど、多彩な模擬店が並びます。
あおぞら財団はフードマイレージ、菜の花プロジェクトの展示ブースを出し、同時に使用済み天ぷら油の回収も行います。

入り口を華やかに飾るあおぞらブース

商店街入口の一角にステージが用意され、開始時刻と同時に「ポン菓子」機の轟音が鳴り響きファーマーズフェスタスタートです。入口では餅つきも行われ、できたてのポン菓子とお餅は無料で来場者に配られ、大いに人を集めます。
また、ステージではジャズリング、ゴスペルなどが定期的に開かれ行き交う人々の足を止めていました。

ステージも盛り上がります

直売ブースでは、新鮮な野菜や果物が安い値段でキレイに陳列され、普段から八百屋をしているのかと思えるほど、値札や広告が工夫されています。すぐに売り切れてしまう店もありました。
おいしくて良いものが安く手に入るということで、両手いっぱいに買い物をする人の姿をよく見かけました。

新鮮な野菜がたくさん

商店も店の前に模擬店を開き、カレーや焼き鳥、塩ちゃんこ鍋などを販売するなど、イベントを盛り上げたいという商店街の思いが伝わってきます。

通りの中央、本部ブースでは、交通規制、道路のカラー舗装、街路灯の改良などが考慮された、夜でも暖かく寄り道したくなるような、新たな商店街のモデル映像がモニターに映し出されました。
通過交通に悩まされる商店街で、新たな空間を作り出していきたいという思いが伝わってきました。

(野田阪神駅前通商店会HP)
(商店会会長ブログ)

あおぞら財団スタッフ
森井隆二




Filed under: ゆったり歩けるみちづくり協議会 — aozorafoundation 公開日 2010年3月12日11:02 AM

エコ・安全ドライブ講習会ワークショップ


 2月6日、北摂運輸協議会主催で「北摂地区研修会」が開かれました。
 地区から事業主・運行管理者・乗務員ら、およそ25名が参加しました。
 前年に引き続き、エコドライブをテーマに、堀内武徳氏(堀内経営研究所事務所所長)を講師に、今回は、ワークショップの形で研修会を進めました。
 テーブルを囲んで、参加者の生の声が飛び交うワークショップは、初めての試みでしたが、日ごろの考えや思いをどんどん出し合うことで、お互いにできている事、できていない事を認識できたのではないかと思います。

 ワークショップは3ステップに分かれています。
ステップ1 「点呼のとき乗務員にどんな声をかけていますか?」
普段の点呼について現状を話し合うことで、点呼の重要性を再認識できました。

ステップ2 「今できていることは?まだ、できていないことは?」
エコ・安全ドライブについて、それぞれの企業努力を話し合うことで、それぞれの課題を発見できました。

ステップ3 「何を?いつまでに?どこまでするのか?」
ステップ2で出てきた共通の課題を、具体的に目標値、期日を決めることで、これからの目標が明確になりました。


 以上のワークショップをふまえて、堀内氏は、模範的な点呼と、それによる環境負荷・コストの削減効果について語りました。

 コメント
 企業によって、また、乗務員によって積荷や車両、運搬行程が異なり、適切な点呼をとることが難しいという声が多く上がりました。確かにそのとおりだと思います。この課題の解決には、企業の努力に加え、荷主の協力が欠かせないのだと思いました。
 しかし、適切な点呼、日報の工夫などの企業努力が、エコ・安全ドライブに与える影響は小さくありません。皆さんの、エコ・安全運転の一層の向上に少しでもお役に立てるよう、私も協力したいと思います。

大阪経済大学経済学部4年
森井 隆二




Filed under: エコドライブ — aozorafoundation 公開日 2010年2月12日3:43 PM

市民活動のための環境アセスメント講座in川崎


3日目「アセスを活かす」

1月24日(日)はアセス講座3日目、アセスをどのように「活かす」かを勉強しました。3日目は皆さんお疲れになって、来られる方が減るのでは…との心配もありましたが、いざ始まってみるとスタッフを含めて16人の受講者が集まりました。みなさん、最終日も変わらず熱心に取り組んでいました!

3時間の講座のうち、初めの半分は傘木宏夫先生(NPO地域づくり工房)に、参加型アセスメントについて御講演いただきました。受講者から「この人は信頼できそうだと思った」とのコメントが出ましたが、本当に優しそうな先生で、理論だけでなくご自身が実際に関わってきた参加事例を交えつつ丁寧でわかりやすい説明をしていただきました。意見書の提出だけではなく、行政との協働でアセスに取り組んでいくという発想が新鮮でした。

傘木先生の話を聞く受講生

グループワークでアセスの方法書を読みました

中身の濃い講義を受けた後は、いよいよ頭と一緒に手を動かすワークショップで、参加型アセスメントのエッセンスを体験しました。アセスの知識、地元川崎についての知識でばらつきが出ないよう2つのグループに分け、グループごとに模造紙を囲んでアセスの方法書をじっくり読みました。短い時間の議論にも関わらず多くの意見が出され、多くの気づきがあったように思います。注意深く読まないと、ことばのあやに気づかないものですね!また、アセス書は難しいだけの役に立たない文書ではなく、実に多くの情報を含んだ文書であることも知ることができました。まさに、これからもいろいろな意味でアセスを「活かす」ことができることを実感できました!

傘木先生、スタッフの皆様、そして受講者の皆様、ありがとうございました!

多島 良(東京工業大学大学院総合理工学研究科)




Filed under: 環境アセスメント — aozorafoundation 公開日 2010年1月28日3:35 PM

市民活動のための環境アセスメント講座in川崎


2日目「アセスを見る」

「市民活動のための環境アセスメント講座」2日目、川崎市臨海部の現地見学が天候にも恵まれ実施されました。

1月23日(土)9:45頃、スタッフも含め14人で川崎駅西口をバスで出発。
川崎のアセス対象事業である川崎天然ガス発電所に向かいました。

川崎天然ガス発電所に到着すると、まず、会議室で技術部部長の中島秀明さんと業務部部長の原田益至さんに施設概要と会社設立から事業開始までの諸手続きなど、環境アセス関連の内容を中心にお話を伺いました。
その後、屋上からの見学とバスでの構内巡回で施設を案内していただきました。

アセスを通じて営巣が確認されたコチドリ。コチドリに配慮しつくった砂礫地を見学。

バスで再び産業道路を通り、川崎市内でも大気汚染がひどい(二酸化窒素濃度が高い)とされる池上新田交差点を通過。車中からその付近の環境を確認しました。

次に訪れたのは多摩川河口に近い大師河原干潟館。はじめに、ボランティアの運営委員の方々に干潟を案内していただきました。干潟がはっきり現れる時間には少し早かったものの、干潟にも色んな砂質があることを確認し、小さなケフサイソガニなども見ることができました。

干潟館内部。多摩川の自然を愛するボランティアの方々が運営をしています。

同じ干潟でも場所によって泥が違い生物にも違いが。左は砂質、右は泥質。

川崎市在住で電車の車窓などから多摩川を日常的に見ている私ですが、多摩川の河口付近に来たのははじめてで、海浜に近い砂質と水の予想以上の透明度に驚くとともに、臨海部にこんな自然が残っていたことに感激しました。

ハゼやカニなど様々な生き物を観察。

大師河原干潟館の会議室で昼食を取りながら、運営委員の方に干潟に生きている生物のお話を伺いました。干潟とそこに生きる生物たちを大切に思い、その活動を子どもたちなど、人々へ伝えていこうという熱意を感じました。

館内の展示を見てから再びバスで出発。午後の講義・ワークショップの会場である川崎マリエンへ向かいました。

川崎マリエン展望台に登り、臨海部工業地帯を一望してから会場の研修室へ。

はじめに、除本理史先生(東京経済大学教授・日本環境会議常務理事・日本環境学会幹事)より「川崎市の開発と公害市民運動の歴史」の講義があり、江戸時代末から現在までの川崎の臨海部の環境の変化と公害との関係をわかりやすく解説していただきました。

講師の除本先生。

その後、川崎公害病患者と家族の会の相沢きく枝さん、鈴木八重子さんのお二方から、川崎区に住み始めてから公害病を発症するまでの経緯とそれからの闘病の様子など、生々しいお話を伺いました。

大気汚染公害の患者さん。

実際に長年公害病で苦しんでこられた方々からのお話で、環境を守り、あるいは改善することが、人やその他の生物の命を守るために必要なことだということを実感できたと思います。

最後に、参画はぐくみ工房の竹迫和代さんのファシリテートにより、1日のプログラムを振り返るまとめのワークショップが2グループに分かれて行われました。
一人ひとりが「今日の見学で感じたこと」「私にとって大切な環境」をカードに書き出し、発表することで、参加者の皆さんの環境に関するいろんな視点・関心事を確認することができました。

コーディネーターの竹迫さん。

グループに分かれて感想を共有。

グループで出た意見を発表。

ワークショップ終了後、川崎公害病患者と家族の会の方々、除本先生もご一緒にバスで川崎駅戻り、解散しました。

長い1日でしたが、実際に五感で体感することもでき、とても充実した内容だったと思います。
皆さん、お疲れさまでした!

斎藤 千恵 (コミュニティ サポート ネット)




Filed under: 環境アセスメント — aozorafoundation 公開日 3:04 PM
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