あおぞら財団 財団ブログ
公害の歴史Q&A あおぞらイコバ
公害を伝えるための資料整理寄附募集
屋上広告募集
りべら広告募集
Don't go back to the 石炭

    キーワード検索

    アーカイブ

    カテゴリー

    最近の投稿

    最近のコメント

ブログカテゴリー » 資料館(エコミューズ)

エコミューズ来館者が1,200人を突破しました!


エコミューズの来館者が、1,200人を突破しました(2006年3月18日開館以降)。本日までの利用者は、1,226人となりました。

この一ヶ月の間には、富山イタイイタイ病スタディ・ツアー(8/4〜6)に参加予定の学生さんや、近々あおぞら財団でインターンシップ予定の学生さんなどが見学に来られました。また、韓国からは、司法修習生の皆さんの研修や、テレビ局の取材が来られました。
これからも、世代や地域や国境を越えて、さまざまなかたちの交流の場となるよう、エコミューズを盛り上げていきたいと思います。

(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年7月31日1:23 PM

イ病・スタディツアー事前勉強会in関西


あおぞら財団にて
「公害地域の今を伝えるスタディツアー2009
〜富山・イタイイタイ病の地を訪ねて〜」の
事前勉強会を開催

●畑先生の講義を聞く

公害の今を伝えるスタディーツアー2009〜富山・イタイイタイ病の地を訪ねて〜
事前勉強会in関西が、7月12日(日)にあおぞら財団で開催されました。
ツアーに応募していただいた参加者のうち関西圏のメンバー、17人が参加しました。

事前勉強会では、大阪市立大学の畑明郎先生からイタイイタイ病に関するお話、
また当スタディーツアーのスタッフである同志社大学の西村仁志先生から
フィールドワークの心得をお話いただきました。
畑先生は、カドミウムによる土壌・水質汚染、土壌・水質汚染による農産物への
悪影響、また現在も続いている汚染農地の復元事業、更にはこのような公害病を
繰り返さないようにと、特に産業開発が盛んな中国に情報を発信していらっしゃる
ということをスライドの写真やグラフを用いて説明してくださいました。そのなか
でも印象深かったのが、汚染された中国の川の写真です。畑先生のお話では、
この川沿いに住む人々は、汚染された水が人体に悪影響を及ぼすという認知がない
ために、その川の汚水を生活用水として使っているとのことでした。こうした中国
の現状は、かつて日本で公害病が多発した時代を想起させることに留まらず、現在
の日本においても表面化していないが早急に対処しなくてはいけない問題があり、
それを認知していないだけかもしれないということを気づかせるものでもありました。
このことは、現在の科学に付与されている日常の利便性や科学の有用性に依存する
暮らしが、未来の人たちの暮らしにおいて、負の遺産となるようなものをなるべく
残さないように、どう行動できるのかを考える必要性があるということを意識する
契機にもなりました。
また西村先生によるフィールドワークの心得では、「体験から学ぶ」というキーワ
ードが掲げられ、体験から学んだことを次のフィールドワークや自分の実生活に
活用できるような学びをしようということをお話いただきました。また今回の
スタディーツアーでは、現地の方々から聞き取り調査が主となるので、その際に
先方に失礼のないよう細心の注意を払うことが強調されていました。


●自己紹介中

勉強会の最後に、参加者の方々が1分間の自己紹介をしました。自己紹介では、
1分間には収まらず、時間を過ぎても話し続けているという方が多く、おしゃべり
好きな方々がたくさんいるなと感じました。この様子から考えると、ツアー中の
討論や議論も活発になるのではないか思われます。参加者の方々は、それぞれ様々
な観点を持ってこのツアーに参加しているようで、経済学的な観点での興味をおも
ちの方や地域開発との関連で興味をお持ちの方などがいらっしゃり、またご自分の
出身地の公害病について勉強なさっている方は、自分の地域の公害病だけでなく、
他の地域の公害病を勉強したいとおっしゃっていました。このように同じツアーに
参加しても、参加者の方々それぞれの問題意識が少しずつ異なっているので、グル
ープワークによるツアー最後の研究発表会では、どのような成果が発表されるのか
期待が高まります。
最後になりましたが、この勉強会の報告をさせていただいた筆者について紹介させて
いただきます。私は京都大学大学院で人間形成論ゼミに所属して、人間形成論と環境
教育との関係性を研究している臼井杏奈といいます。このツアーにおける私の興味の
対象は、参加者の方々が実際にイタイイタイ病の被害地に赴き、直接現地の方々に
インタビューをする中で、何らかの認識の変化を被るのではないかということです。
このようなことを参加者同士のコミュニケーションや参加者の方々と私自身とのコミュ
ニケーションから、些細なものでも見つけられたらと考えています。
拙い文章ですが、ご拝読ありがとうございました。

臼井杏奈

※本事業は(独法)環境再生保全機構の地球環境基金の助成金を得て運営しています。




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年7月30日11:33 AM

イ病・スタディツアー事前勉強会in関東


都留分科大学にて
「公害地域の今を伝えるスタディツアー2009
〜富山・イタイイタイ病の地を訪ねて〜」の
事前勉強会を開催

あおぞら財団では8月4日〜6日に実施する
「公害地域の今を伝えるスタディツアー2009
〜富山・イタイイタイ病の地を訪ねて〜」の参加応募を
おこなったところ、多くの方にお申込みいただき、
おかげさまで定員になりました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

そこで、現地に行く前にイタイイタイ病のことを事前に
勉強していただく機会として、事前勉強会を
関西および関東で開催しました。

関東では、2009年7月19日(日)に都留文科大学にて開催。
参加者は14人でした。

大阪での勉強会(7月12日)に引き続き、
畑明郎・大阪市立大学特任教授(環境政策論)
にイタイイタイ病や土壌汚染、カドミウム米の問題などについて
レクチャーをいただきました。
その後、インタビューの心得などを、高田研・都留文科大学教授/
あおぞら財団理事がおこないました。
そして、参加者の自己紹介。富山出身の人、韓国からの留学生、
教科書での「公害」の扱われ方に興味のある人など、多彩な面々です。

畑先生のレクチャー終了後の質疑では、行政の責任のあり方、
韓国での状況などにも話が及びました。
また、高田先生からのインタビューの心得としては、
話し手が語る内容は、あくまでも話し手の記憶を通じた事実で
あること、記憶があいまいなこともあるので、年代などに注意
が必要、といったことがありました。

畑先生のレクチャーから思うのは、イタイイタイ病の問題は、
医学、工学、法律、環境など、本当に多岐にわたるということ。
それだけ、全体像をとらえるのはとても困難かもしれません。
でも、自分なりの視点で、何かのとっかかりが今回のツアーでつかめると、
それが次へとつながっていくと思います。

また、カドミウム汚染米のことを聞くと、私たちの生活にとても
身近な問題だと思いました。
そして、中国の「ガンの村」で撮影された川の写真には、その川面の
異様な赤い色にショックを受けました。

身近で、かつグローバルな問題なのだとあらためて思います。

さて、とにかく8月のツアー、成功しますように!

鎗山善理子(あおぞら財団)

※本事業は(独法)環境再生保全機構の地球環境基金の助成金を得て運営しています。





Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年7月29日4:54 PM

エコミューズにご寄付と激励メッセージをいただきました


エコミューズでは、活動資金として、寄付金のご協力「ハモン基金」をお願いしています。
ハモン基金についてはこちら→http://www.aozora.or.jp/kifu.htm

先日、ある方からご寄付とともに、『資料館だより』最新号(第25号)に、こんなメッセージをいただきました。

「『もりもとまきのアーキビストの目』、感動しました。患者さんたちの往年の姿が目に浮かんできます。すごい戦いでした。」

「もりもとまきのアーキビストの目」は、『資料館だより』に連載中の、所蔵資料紹介コーナーです。
最新号(第25号)はこちら→https://www.aozora.or.jp/pdf/dayori25.pdf

エコミューズを、多くの方が見守り、支えて下さっていることを改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱいです。『資料館だより』へのご感想やメッセージは、誌面づくりの大きな励みにもなります。これからも、さまざまな記録に向き合い、たくさんの大切なことを、たくさんの人に伝えていけるよう、がんばります。本当にありがとうございました。

写真は、『資料館だより』に執筆しています資料整理スタッフの森本と田尻、そしてハモン基金のご案内です。

(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)




Filed under: 資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 2009年7月17日5:50 PM

もりもとまきのアーキビストの目 No.8

1.31結審総行動デモ行進 -雪の降る日に願いを込めて-
(資料館だより25号、2009/07)
紹介資料:「1.31結審総行動」写真アルバム(1990)

エコミューズでは、「1.31結審総行動」の写真アルバムを所蔵しています。1.31結審総行動とは、1990年1月31日、西淀川公害裁判一次訴訟結審の日に行われた、街頭でのビラ配りや集会、デモ行進などのことです。

ecomuse 雪のなか、約1時間歩く 

この一枚は、原告団・弁護団、そして全国から集まった大勢の支援者ら約2,000名が、「手渡したいのは青い空 西淀川公害裁判の早期・公正判決を」の横断幕をかかげ、デモ行進するようすです。冷たい雪の降るなか、ある人は公害病の不調をおし、体力を振り絞り、ある人は患者の遺影を抱き、杖をつき、傘をさし、中之島野外音楽堂から大阪地裁前までを歩き続けました。長蛇の列は裁判所を二重三重に取り囲み、青い空ときれいな空気、そして公正な判決への願いを込めて、色とりどりの風船を飛ばしました。風船は、「寒さに震える患者のようにヨタヨタとしながらも一生懸命にこの願い天までとどけと空高く上がって行った」そうです(西淀川公害患者と家族の会『青空』No.104、1990年2月)。

西淀川公害裁判のなかでは、患者の方々や弁護団、そして支援者の皆さんが、力を合わせてさまざまな行動を起こしました。これは、そのひとつを伝える貴重な一枚です。

☆資料館だより25号はこちら

(もりもとまき・エコミューズ資料整理スタッフ)

Filed under: もりもとまきのアーキビストの目,資料館(エコミューズ) — aozorafoundation 公開日 3:26 PM
« 次のページ前のページ »