11月12日(金)に第3期環境フロンティア講座の第2回目
「生物多様性・自然環境の危機〜あなたは何をすべき?〜」を、
大阪自然環境保全協会事務局長の岡秀郎先生を講師にお迎えしてお話していただきました
まず最初に、よく聞く言葉ですが「生物多様性」という言葉を説明できる人?
という質問が先生から出され、参加者に手を挙げていただきましたが、
皆さんなんとなく自信なさげで、はっきり手を挙げた方は2人ほどでした
言われてみれば、なんとなくは解っているけど…はっきり説明はできないなと思いました
その後は日本や大阪の自然についてのクイズが出されました
意外と緑の量は知らないものです
なかでも日本の森林は60〜90%ですが自然植生のものは国土の20%で、残りは人工林だそうです
今起こっている生物多様性の危機というのは、大きく分けて4つあり、
①開発や乱獲
②人的かく乱の縮小・放置や経済的価値の減少…森林の荒廃
③移入種、化学物質汚染
④地球温暖化
が挙げられるそうです
私がお話を伺っていて特に印象に残っているのは
②放置の問題
昔からずっと使われてきた里山や林が今はほったらかしにされていて、
はた目には木は増えているように見えても、多様性は減って単純化しているということ
適度に人の手が入って、太陽光なども入って、の方が様々な動植物が暮らせるということ
木があるだけでは自然豊かとは言わないんだということを知って驚きました
ということは、普段私達が生活しているところはどうなんだろうか
みどりはあるように思っていたけど…
その「質」までは考えたことがないということに気づかされました
他にも、アライグマなどの移入種の問題などもお話していただきました
アライグマ、可愛く見えて強いんですね
◆参加者からの質問◆
・ナラ枯れが大阪の方まで来だしているが、どういう分布でおしよせているのか
・市民やNPOなどの協働による取り組みについて、例えばどのようなものがあるのか
・繁殖力の強い竹林を刈ったとして、その後他の種が勝手に生えてくるものなのか
・自然に対して手を加えることはいけないのではという意見もあるがどう考えるか
・材木自給率や食料自給率を大阪でどう上げていくか
などなど、たくさんの質問が出されました
◆参加者の感想(一部)◆
・人が森林に手を加えることの大切さがわかりました。
「環境林」という言葉、またしらべてみようと思います。
・大阪府内の内容について、詳細に説明していただき、楽しい、面白い内容でした。
・自分が思っていたよりも環境、森が危機的な状況にあることが分かり、ショックでした。
でも、だまっていても悪化するばかりなので、自分ができることを考え、行動に移したいと思いました。
・生物多様性基本法がいかに他の法律に反映されるべきか教えてほしいです。
里山の放置など、社会的な背景なども複雑に絡んで起こる問題もたくさんありますが、
私達にできることは何なんだろうと考える良いきっかけになりました
まずは、近所の公園などの自然を見直すところから始めたいです
次回の環境フロンティア講座(第3回目)は12月3日(金)19:00〜20:30
ドーンセンター5階セミナー室2
「都市と農村のあり方〜都市に農地は必要か〜」を
内平隆之先生(神戸大学大学院 農学研究科 地域連携センター 地域連携研究員)を講師にお招きしてお話していただきます
食料自給率2%の大阪に農地を作ることは必要なのか、
必要だとすれば何が障害となっているのか
などをお話していただきます
みなさん是非ご参加下さい☆