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今年もやります!関西×東北 被災地応援ツアー 下見報告

昨年のツアーの様子(鵜住居駅跡にて)

昨年のツアーの様子(鵜住居駅跡にて)

あおぞら財団では2011年3月の東日本大震災を受け、関西から岩手県・釜石を訪ねるツアーを開催してきました。
(これまでのツアーの様子はコチラ
大阪にいると被災地の現状がどうなっているのか、いまひとつ実感がわきません。ぜひ被災地応援ツアーを引き続き開催したい!という財団職員の思いを受けて、新しくツアー担当となった栗本が初めて釜石を訪れました。
今回の下見については、これまでのツアーに盛り込んでいなかった漁師体験の部分を中心にご報告します。

釜石駅に到着したのは6月7日の夜8時頃・・・。初めての訪問者である私を暖かく迎えてくださったのは、写真家であり、(一社)ユナイテッドグリーンの代表理事でもある山田周生さんとスタッフの永嶋奏子さん。山田さんは震災後、いち早くディーゼルカーを飛ばして被災地支援に訪れた方であり、菜の花プロジェクトの活動もされているご縁で大阪にお越しの折りには何度もあおぞら財団を訪問いただいています。
(詳しくは、菜の花ブログあおぞら財団ブログへ)

釜石駅近くの山田さんオススメの仮設食堂で夕食をいただきながら、現在、山田さんたちが取り組まれているエコハウスづくりや菜の花ロードづくりについて、現状を伺いました。
山田さんたちのところには入れ替わり立ち代りボランティアの方々が訪れているとのことで、このとき一緒に夕食をいただいた方たちの田んぼづくりの苦労話には、大変そうだけれどいきいきとしたお話で、新しい試みで地域を活気づけようという意欲が伝わってきました。

日々、いろんな人が訪れているエコハウス

日々、いろんな人が訪れているエコハウス

「菜の花青空レストラン」として使われた後だったので、かわいい看板が残っていました。

「菜の花青空レストラン」として使われた後だったので、かわいい看板が残っていました。

今年のツアーでも、山田さんのフィールドを訪問することを検討しています。

翌朝は、ツアーの現地コーディネーター「三陸ひとつなぎ自然学校(愛称:さんつな)」の伊藤聡さんにホテルまで迎えにきていただき、「釜石東部漁協管内復興市民会議」とともに主催されている「うみやまツアー ~わかめ芯抜き編~」に参加しました。

漁師さんたちから、うみやまツアーの企画意図と作業の流れを教えていただきます(写真右が伊藤さん)

漁師さんたちから、うみやまツアーの企画意図と作業の流れを教えていただきます(写真右が伊藤さん)

うみやまツアーではこれまで漁師さんと共に、12月にわかめの種巻き、2月にはわかめの間引きを行ない、今日はいよいよ収穫されたわかめを出荷するための作業です。
わかめの中心部分の「芯」というところと、一般によく食べられる商品になる部分を手で裂いてわけていく作業を体験しました。
美味しいところに参加させていただいた私はなんと5キロものわかめをお土産にいただきました!

作業の様子。水色のカゴに入ったわかめが一人分の5キロです!!

作業の様子。水色のカゴに入ったわかめが一人分の5キロです!!

なんで剣山? これで芯の部分を細く裂いて食べやすくするのです!!

なんで剣山? これで芯の部分を細く裂いて食べやすくするのです!!

午前中の作業が終わったら港でお昼。
手作りお弁当だけでもお腹いっぱいでしたが、なんと焼きホタテと貝汁までサービスいただきました・・・贅沢!

奥の2皿はわかめの芯を使ったお料理です。こちらも美味しかったです♪

奥の2皿はわかめの芯を使ったお料理です。こちらも美味しかったです♪

食べきれません!

食べきれません!

箱崎漁港の様子。満潮なのではなく、地盤沈下のため水面が高く見えます。白いゲルのような建物は仮設の作業場です。

箱崎漁港の様子。満潮なのではなく、地盤沈下のため水面が高く見えます。白いゲルのような建物は仮設の作業場です。

わかめの芯抜きの作業中や昼食を食べている間、ぽろぽろと漁師さんたちがお話をしてくださいました。
三陸のわかめは美味しいのに、関西では最近売れないこと。原発の影響があるのだろうこと。きっちり放射能検査をして出荷しているのに売れ行きが悪いので、大阪に帰ったらちゃんと伝えてほしいと、伝言を預かりました・・・。
今回は下見ということもあって、作業をしながら少ししかお話を伺えず残念でした。今年のツアーでは、漁師さんのお話を伺う時間をプログラムに組みたいと考えています。
そのときの漁師体験プログラムが何になるかはお楽しみです!

うみやまツアーは午後も続きましたが、私はみなさんとお別れし、ツアー候補地の下見に回りました。
ご案内くださったのは、現在『りべら』で「復興まちづくりの現場」を連載中の、釜援隊協議会の黍原豊さん。
あいにくの雨でしたが、丁寧に説明してくださいました。

傘をさしながら説明してくださる黍原さん

傘をさしながら説明してくださる黍原さん

こちらはツアーの拠点となる旅館「宝来館」の向かいあたり。根浜海岸に自生していたハマボウフウを復活させようという試みで、「美しい根浜海岸を復活させたい!」という思いが届き、今年の3月、クラウドファンディングで目標額を達成しています。

復活しつつあるハマボウフウ。年々、増えていくことを祈ります

復活しつつあるハマボウフウ。年々、増えていくことを祈ります

黍原さんにはこの後、被害の大きかった鵜住居地区、大槌地区、山田周生さんのエコハウスと、短時間の間にたくさんの場所を案内していただきました。

漁師さんからも、さんつなのスタッフのみなさんからも、伝わってきたのは、“元通り”の釜石を求めるのではなく、新しい釜石をつくっていこうという意欲です。
被災地では、各地域が高台移転をするか、防潮堤を高くして盛り土をした上で元の地域に戻るか、なんとか結論を出して動き出そうとしているところでした。まだまだ多くの人たちが仮設で暮らし、子どもたちは通学バスに乗って仮設の学校に通っているという状況です。
大阪にいると、まるでわからなかった現地の状況をたくさん目の当たりにしてきました。

今年のツアーは、11月28日(金)~30日(日)に開催しようと調整中です。
ツアー詳細が決まり次第、募集を開始しますので、ご関心もたれた方はぜひご予定ください。

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