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大阪公害患者の会連合会 大阪市との懇談会(5/31) 感想


あおぞら財団
大阪府立大学 看護学部
原田 慶子

今回の懇談会に参加して、患者会の人々と大阪市環境局・保健所の人々との、懇談会に対する意識の強さの違いがあったように感じました。患者会の人々にとってこの懇談会は、これからの生活を快適に安心して過ごせるかどうかを左右する切実な問題であると思います。全体的に、大阪市は理想を述べている印象を受け、患者会の方では具体策、実現できるという確証を求めている印象を受けました。特に、大気汚染の改善について30年間経っても未だ達成されていないのにあと3年で達成するというのは、なかなか納得できません。

対策や計画を考える上で大切なことは、被害者の方々の気持ちを考えることだと思います。しかし実際それは難しいことだと感じました。特にそう感じたのは、NO、SPMなどの測定結果の捉え方でした。測定結果では、数値が少し上がっているところがありましたが、大阪市はほぼ同様と捉えていました。しかし患者会の人々にとってその差はとても大きいものでした。わずかな数値の違いでどれだけの影響があるのかということは、実際に経験した人でなければなかなか分かりにくいことのように感じました。実際に経験できない人にわかってもらうには、被害の現状を話して知ってもらう必要があると思います。だからこそ、被害者の言葉で伝えることができるこの懇談会はとても有意義なものであったと思います。

またアメリカのPM2.5の調査について分からないということなどから、大阪市の環境に対する意識がまだ低いと思われても仕方ないように感じられました。そのことは患者会の人々の不安をさらに増していると思います。患者の立場に立って考え、目標に向けて努力するという姿勢が求められています。「環境に関して、他人事でなく、どれだけ自分のこととして考えられるか」。これがとても重要なことに感じました。





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