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あおぞら苑、今日も笑顔がいっぱいでした。


あおぞら財団 インターン 桃山学院大学 櫻井美華
2007年9月21日

私はあおぞら財団にインターン生として西淀川公害について、学びました。そこで公害患者の今日の生活を目で見てみたいと思い、9月11日からの3日間だけあおぞら苑へ実習に行きました。あおぞら苑は西淀川公害裁判の和解金の一部から設立された、デイサービスセンターです。この秋で開設してから、ちょうど1年経ったところです。毎日13名ぐらいの利用者が来られます。いつでもアットホームな雰囲気、誰でもゆったりした気分になります。

私は皆さんにお茶を入れること、昼食の配膳の手伝いをしました。その他にも、車いすの方の散歩の付き添いに立ち会いましたが、道が斜めなところでは車いすの車輪を取られて車いすが倒れそうになりました。車いすを押すのにコツや、力がいるなんて全く思っていなくて難しかったです。車いすに乗っていた方も、私のおぼつかない車いすの操作に不安を感じていたようです。また、支えがないと歩行できない足の不自由な方に、移動の時に補助をしたかったのですが、どう手を取って支えて良いのか解らず何もすることができませんでした。介護するということは学ばなくてはいけないことがいっぱいあると思いました。

デイサービスセンターの利用者の中には、西淀川公害裁判で活躍していた方も多くいます。朝来てから帰るまで、1日中いつでもおしゃべりをしている。そのパワフルさには圧倒されました。その方は今でも定期会合に出席をしているそうです。また、95歳近くのおばあちゃんがいますが、その方のご主人は10年に及んだ裁判で戦い続けたそうです。「夫は裁判のために東京に足を運んでいて、よくテレビに映っていた」と話を聞かせてくれました。おばあちゃんはあおぞら苑で、裁判を一緒に闘った人に会えて、すごく感動していました。「死ぬ前にここに来ることができ、ほんとに良かった」と涙ぐむおばあちゃんの姿が忘れられません。

この3日間は皆さんの話がいっぱい聞けました。公害裁判の他にも、戦時下に看護師として満州で働いていた方の話や、大阪空襲での体験談など、どれも初めて聞くもので、現代の生活では想像もつかないことばかり。この大阪の町に死体が所々にあったなんて、ほんとに信じられません。

スタッフの方はいつも利用者の方、一人一人に気をかけていました。利用者の方も、おしゃべりな方や本を読むのが好きな方、とそれぞれの性格を理解し合い、思いやりの心で過ごしている姿をみて暖かな気持ちになりました。


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